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異世界ダンジョンに憧れて  作者: 月と兎と雪
序章:プロローグ
2/11

幻想の終着点

 頭脳ブレインの指示で皆が退く中、僕は、彼に耳打ちする。

 次の指示で抜擢された彼女は、こちらに会釈をし敵対する魔物にも頭を下げた。

 幾百の同胞を討たれて尚、衰えぬ姿勢に感動しました。ならばこちらも相応に応じましょう。

 あぁ...闘志の尽きない魔物の軍勢へ告ぐ。

 究極にして至高。されど未完のこの魔法の礎になれることを感謝して逝きなさい、と声高らかに魔法使いは超技を放った。

 忽ち目も眩む閃光、ひりつく様な熱風、鼓膜が破れそうな程の爆音に顔を顰めた次の瞬間。

 無限に思えた大群が有数のものとなり、辺りは焦土、不可解なクレーターが出来上がる。

 流石にやり過ぎだと、諌める頭脳(ブレイン)は魔法使いの額にデコピンを見舞った。

 痛っ!...ぁ....力が....

 緩んだ空気の中でも剣士と槍使いは焦土を見据え、地を蹴り、討ち漏らした残党の灯火を瞬く間に消してゆく。

 射手()が最後を掻っ攫い悪戯な笑みを浮かべれば、挑発的に空を切った槍使い()を煽っていた。

 千里眼を持つ兄妹ならではのやり取りに。

 一悶着の気配にやれやれと頭脳(ブレイン)は先手を打つ。

 デコピン。

 いたぁ....


 己の強みの一端を振るい、強連携で完全勝利。

 後に残るは、魔導核、横たわる魔物と物足り気配の仲間(古参)たち。

 セッセと働く回収屋(サポーター)、古参を除く戦闘員を見習い腸から覗く魔道核を摘出すると。忽ち霧散する魔物達。

 灰と稀に残るは高価なドロップアイテムに目を見張り。

 仲間を集め、思わぬ成果に予定を変更。

 ダンジョン最前線から離脱する。


 ギルド直営の換金場。ごねる冒険者を尻目に買い取り価格を快く受け入れ。

 行きつけの酒場で仲間と談笑も悪くない。

 成果の配分と大立ち回りの反省会。声高らかに語る者あればここぞとばかりにいじる者もあり。和気藹々の冒険者ライフも後ろ髪を引かれる。


 成果上々の日には、ジョッキ一杯のエールを居合わせた皆に振る舞えば、いずれは㊙の情報、世に出回っていない鮮度の良い情報が舞い込んでくるだろう。そんなときは給仕のお姉さんにとびきりの注文を入れるのもいいだろう。


 酔いが回りお祭り騒ぎを経た果てに、夜が白けて流石の酒場も閉店間近。酔い潰れ居座る酒飲み達のだる絡みに、困り顔給士は涙目に。間に割って迷惑客を摘まみ出す一助をすれば、返礼に感謝の言葉と、とびきりの笑顔が拝めるだろう。


 ねむねむな仲間たちは別れを告げて各々住居へ、帰路へつく。


 フラフラな頭脳(ブレイン)の後ろ姿を見届け。デロデロに酔い潰れ就寝中の相棒《回収屋(サポーター)》を背負い酒場を後にする僕の背に、心地の良い来訪を望む声に振り返る。甘い視線と上気した頬。鈍感に徹していつものように再来を約束し、いつもの拠点の宿へ帰還する。


 来る次なる冒険に備え英気を休め就寝する。


 そんな暖かな程よい刺激の在る異世界ライフ、異世界ダンジョンに憧れて僕は筆を____

 

 「__開けてください....お願いですから、目を開けてください.......アサシノ シノ!」

 

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