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STRAY SHEEP

レビュー執筆日:2020/11/12

●ポップな側面を持ちつつも、「よねけん」という一人の人間のディープな世界観を味わえるアルバム。


【収録曲】


1.カムパネルラ

2.Flamingo

3.感電

4.PLACEBO + ようろう

5.パプリカ

6.馬と鹿

7.優しい人

8.Lemon

9.まちがいさがし

10.ひまわり

11.迷える羊

12.Décolleté

13.TEENAGE RIOT

14.海の幽霊

15.カナリヤ


 以前、私は彼の前作のアルバムのレビューにおいて「大ヒットした」と表現しましたが、それすらも大幅に超えるヒットを記録した米津玄師のアルバム。和歌のようなリズムで抽象的な歌詞をつづる『Flamingo』だったり、ストレートに「別れ」を描いたバラードの『Lemon』だったり、サビで一気に盛り上げるロックチューンの『TEENAGE RIOT』だったりと、「様々なタイプの楽曲を聴かせてくれる」という点においては前作を引き継いでいると言えるでしょう。中には、ファンキーな演奏を聴かせる『感電』、ゆっくりと踏みしめるように綴る『馬と鹿』、ボーカルにエフェクトをかけて幻想的な風景を描き出す『海の幽霊』のようにこれまでに無かった雰囲気のアレンジを施した曲もあり、従来の彼のアルバムを全てチェックしてきた私でも色々と新鮮な気持ちで聴くことができました。


 このように、今作には「バラエティ豊かな楽曲を楽しめるポップなアルバム」という側面もあるのですが、私個人としては、「全体的にどことなくかすみがかったような『憂い』を感じられるコンセプト性の強いアルバム」という面の方がより強いように感じられました。そういう意味では、1stアルバムの『diorama』に近い印象を受けます(音使いはかなり異なりますが)。『優しい人』や『Décolleté』のように分かりやすくそういった要素を表現した曲も多いですし、Foorinに提供した『パプリカ』のセルフカバーに関しても、明るい雰囲気の原曲と比べると郷愁感が強調されたアレンジが耳に残ります。ストレートなラブソングである『まちがいさがし』や『カナリヤ』に関しても、「まちがいさがしの間違いの方に 生まれてきたような気でいたけど」や「誰も二人のことを見つけないとしても」というネガティブなフレーズを絡める辺りからも彼らしいメランコリックな様相が上手く描写されていると思います。このように、程度の差はあれど、先程挙げた「霞がかったような憂い」がどの曲からも確かに感じられ、それゆえにアルバムとしての統一感がしっかりと表現されているように思えました。


 「楽しめる」という観点からすると前作の方が優れているように感じられるのですが、「米津玄師」という一人の人間のディープな世界観を味わうにはうってつけの作品となっているのではないでしょうか。そこまで万人受けする作風ではないような気がするのですが、ここまでヒットする辺り、今の彼の「勢い」というものを強く感じられるアルバムでした。


評価:★★★★★

最後に余分な空白行が入っていたので、修正いたしました。(2022/10/10)

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