リッチ洞窟の危機
滝と姫に歓迎されております。
『それはそれと長老、姫夜叉って別の名前在るの?』
場が凍り付く。
「誰かに話しましたかな?」
『ん?うちの聖女はミラリオスって言うんだが命狙われてたんでリンジーと名乗ってるからなぁ……あとそんなに殺気出したら何か有りますって暴露してるようなもんだぞ?おいらが心眼に目覚めてたら毒の鑑定した時点でバレるぞ?』
「目覚めてませんのか?」
『薪有るかい?笑うなよ?心眼!』
ピーーーぼむ!
「なんと!」
『治す人間焼いてどうするって話だよな?』
「エインヘリヤル様……これは心眼ではございません。邪焼眼と呼ばれる神眼にございます。心眼は名前の鑑定等できません、ステータス異常が判る程度の物です。私の場合もエインヘリヤル様は判っても名前までは……」
『いっぱいあるからなぁ、天之田力男、増山修一、ゴールディ・ポアロ、偽ミラリオス・アルトラパン・メイプルリーファー……』
「偽って……」
『そう名乗って襲って来るのは魔族の傀儡として処分します。』
{我はニーズヘッグ・マスヤマだよ?ママはそのうちミラリオス・アルトラパン・マスヤマに……}
「なりませんよ!」
{昨夜はお楽しみでしたね?}
『誰だニーズに変な言葉教えてる奴!』
「マグナスだ。」
「あ~!ムサシ!お主じゃろうが!」
「ありゃ司祭以外のおっさん連中が犯人だな。」
「グロリアちゃんに賛成~!」
「本当に楽しそうなパーティーですね。」
『姫さんも来る?』
「すいませんが私はこのオーガ洞を離れられないので……」
「滝はどうだ?オデ達と行かないか?」
「すまない。俺もここを守らなきゃならない。」
『そうか……何かあったら言えよ?助けに来るから。』
「エインヘリヤル様……次のリッチの洞窟なんじゃが……どうも前のエルダーリッチが聖骨杖持ったまま逃げたみたいで祈りが届くかどうか……」
『それはこれかな?アーニャ!』
「はいは~い。」
「エインヘリヤル様……殺ったのか黒骨を!?」
『ん……ひょっとしてまずかった?』
「とんでもない!そうか……ニーズヘッグをも屈伏させたエインヘリヤル様なら勝てるか。ワシからのお願いじゃほんの数分その杖を骨共に貸してやってもらえんじゃろうか?」
『それはアーニャに聞かないと……もうアーニャの杖だからね。』
「返してくれるならいいよ?」
「誠か?黒骨が追放された際にアンデッド洞の竜脈切ったみたいで安定せんのじゃ。こちらからも連絡しておこう。黒骨を倒したエインヘリヤル様一行が聖骨杖を持って祈りに行く。この一行はオーガ洞の恩人である、快い対応を希望する……と。」
ん?何か水晶が異常に明滅してる……
「おお、返事が来た様ですじゃ。……「助かった、あと一月以内に魔素が尽きるところだった。心から皆さんのお越しを待つ、金骨。」と言うことですじゃ。」
『え?リーダー金色なの?』
「黒骨がおかしかっただけで代々あそこのリーダーは金色でしたのう。」
『輝く髑髏は正義の証 ビューっと風切るシルバーバトン……』
「ゴールディー!おい!チビ!」
『フハハハハ!助けに行くぞ黄金バット!』
「すまんのうオーガの衆、ビョーキが出た様じゃ。」
『父ちゃん!ミスリルで1メートル位のバトン作ってくれ!魔力付与は要らないがチャンネル多めで。』
「訳の解らん注文するのぅ……」
『聖骨杖の代わりにするんだよ!長老、すいませんがこの辺でお暇します。』
「あほがやる気になってるわ……」
{ママ、親方がなんか怖い……}
コーダイの町にとって返した増山は……
『ソウドさん!黒で裏地が赤いマント有りますか?』
「ダンジョンスパイダーのマントなら有ります。飛行魔法が付与してあり金貨2枚ですが……」
『ください!はい金貨2枚です!』
「はい、こちらになります。」
『ありがとうございます!これでリッチの洞が助かります!』
「え?……エインヘリヤル様何をしてらっしゃるので?」
『簡単に言うと竜脈の煙突掃除ですね。放置すると大地が裂けその辺りから魔素が吹き出ます。』
「なんとまぁ……」
『本来ならダンジョンの住人が掃除するんですが数年前に群送りになった黒リッチが悪さして行ったみたいで……』
「ゴールディー!お前金持っとるのに野宿しようとしとったんか?」
『これは必要経費だ!ソウドさんすいません、すぐに発ちます。みんな急いで馬車に!』
「また必ず寄ってください、エインヘリヤル様の特殊杖もあと2日程度でできますので。」
『ありがとうございます!さぁ公爵行きましょう!』
「ゴールディーちゃん、さっき言ってたのは……」
『本当ですよ。下手したら明日位から魔素噴出が始まる。』
「それオーガに伝えてもらわんでいいのかのう?」
『あ……公爵!オーガ洞に寄ってください!』
で、オーガにリッチ洞窟が置かれて居る状況を伝えてもらう。滝は野生の猪と枇杷を持って来た。
「メシとおやつだ、買えなかっただろう?」
『すまない、恩に着る。』
「何言ってやがる、お前達は妹の恩人だ。いつでも困ったら来いよ?」
『ありがとう、とりあえず骨の方片付けたらまた寄るわ。』
「ゴールディー!バトンは凝った装飾は無理じゃぞ?」
さらっとわら半紙にデザインを描く増山。
『装飾は要らないがこういうデザインで』
「なんじゃぁ、これなら2時間でできるわい。」
『材料有るか?』
「曲がらん程度の中空でええんじゃろ?無垢には心許ないが中空なら余裕じゃ。」
と言って馬車内の自室に籠るマグナス。
「あいつまた移動中に何か作ってんのか?」
『ミスリルのバトン、ちょっと魔素放出弁のバルブを作るんだ。』
「ああ、本来の聖骨杖はそう言う使い方でしたか。」
『まぁ今作ってるバトンをその機能付けたスペアキーにしたいんだよ。でもミスリルって粘土みたいで面白いね。』
「あのねマスヤマさん、そんなことできるのはマグナス位のものですよ?」
『そうなのか……おいらできたけど?』
「嬢ちゃん……特級錬金術師の技術だぞそれは……」
後一時間半~!
{昨日半分書いてて何で……}
400文字が出ない時も有るんだよ……
{こんなの読んでいただいとる分際で偉そうに……}
なんとか時間前に上がりました。楽しんでいただけると幸いです。




