父の在り方?
冒険者ギルド鍛練部屋……
「行くぞムカシ!」
「いい加減名前覚えろ!」
「真空断裂陣!」
「稲妻裂刃!」
『飛ばす気合の真空斬りよなんの負けるな稲妻斬りに……』
「マスヤマ?何言ってるの?」
{ママ?我呼んだ?}
「あなたはニーズちゃん、マスヤマはこっち。」
{我もマスヤマだよ?}
ギルドカードを差し出すニーズヘッグ。
「ニーズヘッグ・マスヤマ……
種族……神竜
ジョブ……守護竜 司祭様!これ!」
「間違いは有りませんが……」
「まぁ……マスヤマさんのする事ですから。」
「面白うござったよ?」
「あなた方も何故止めてくれなかったのです?ニーズちゃんが使い魔だなんて……」
「そうよね~聖女様。あたしもそう思ったわ。でもね、今は誰もがニーズちゃんの存在を知ってるのよ?使い魔登録が一番手っ取り早くニーズちゃんを自由にさせてあげられるのよ。」
「アーニャ様……そうだったんですね!」
等とリンジーとアーニャがのんびり話してる間に……
バリン!マグナスの真空断裂陣が砕け血だらけのムサシが立っている。
『治癒!父ちゃんもおっちゃんも無理し過ぎ!』
「お嬢ちゃん、そうは言うけどこれなかなかキツいぞ?」
『あれ最初の3枚潰せば無力化出来るんだよ?』
「え?そんな事で?」
「こりゃゴールディー!お主どっちの味方じゃ?」
「マグナスが怒ってるの見ると図星か……」
『さぁ来い!』
「わしゃ肉親に攻撃はせんわい。」
「んじゃおっさんがもう一回……」
『おっちゃん、親父が何枚目にキーを仕込むかわからないけど直線で狙って来るのは無視していい。頭上に回り込もうとするのだけ斬り飛ばして。』
「こりゃあ!相談すんな!」
『目ぇ借りるね。』
「では改めて……真空断裂陣!」
「嬢ちゃん20枚程出た!」
『落ち着いて!これとこれとこれ斬って。』
「よし、稲妻裂刃!」
ムサシが斬り飛ばすと真空断裂陣は霧散した。
「なんで教えるかのう……」
『見にくいウインドカッター系でヒントも与えずに魔法かけるからだよ。炎系か氷系なら邪魔しなかったさ。』
「ではゴールディー!煉獄焼夷弾!」
『氷結弾!初級魔法で潰されるような魔法撃つな!』
ギルマスが血相を変えて入ってくる。
「ゴールディー……いやミラリオス!何してんの?」
「「「「「『あいつが悪いんです!』」」」」」
全員がマグナス・ポアロを指差していた。
「マグナス師……あなたやっぱりテロリスト……」
「今回はムサシがわしの魔法斬りたいと言うのでわしに罪はない……多分ないと思う……無いんじゃないかな?」
「扉が焦げてるんですが?」
「ああギルティファイアだな。それはマグナスがゴールディーに撃ったから。」
「炎系最強呪文建物内でぶっ放すんじゃない!」
『ごもっともでございます。もっと怒ってやって下さい。』
マグナスはギルマスに連れて行かれた。ムサシとオスカーと共に。
『うちのおっさん共は何考えてんのかね?』
「わたしはゴールディーの性格が怖いです……」
『ニーズ~!お父ちゃん虐められた~!』
「幼女にすがり付く少女……」
「中身で考えると神聖邪竜にすがり付くエインヘリヤルよシン。」
「ちょっと幸せになってた俺の心を返せ!」
『こんなのがチョロチョロしてたらかわいいとは思うが……』
「マスヤマさんもその身体だとそっち側の人間ですからね?」
『変態貴族が捕まえようとする?』
「なんで嬉しそうでござるか?」
『正々堂々屋内で爆発呪文唱えられるし。』
「マグナス師の血はここに繋がってござるか……」
『血は繋がってないぞ?』
「それが信じられないのが問題なんです。」
『ではこんな感じかな?変化!』
マグナスに化けたものの……耳が長かった。
「マスヤマ殿……狐狸妖怪の類でござったか?」
『親父が培養中にシェイプシフターの因子入れたみたいでね……血が繋がってたら最悪こうなるが?』
「マ……マスヤマ……メイド服は着ないと思うの……」
『これしか無いんだよ!あまりデザイン変えるとニーズが欲しがるし。』
{親方、我地竜の鎧が欲しい。}
『それ地竜の革で作った鎧だからな?地竜が着られる鎧じゃないからな?』
{我防御力が欲しい、親方のヌンチャクで怪我しないくらいの。}
『おいらや克っしゃん以外ならまず傷付けられないと思うがな……あとお前聖属性付いたからリンジーのヌンチャク位じゃ怪我しないぞ。』
{そうなの?だったらいい。}
「無敵のニーズちゃんにも怖い物が有ったんだ?」
{我はただの竜だもん。そりゃ怖い物いっぱい有るよ。}
「国潰しの邪竜がでござるか?」
『それについては補足しとくよ。ニーズは歩き出した子供と同じで全てに興味が有ると同時に全てが怖いんだ。今はドラゴンの子供じゃなくウサギか犬の子供みたいな物だからね。そこに邪竜としての記憶でもあればまた違うんだけど、ニーズはテイムされた形になったからほとんどの記憶が飛んでしまってるのよ……』
「世界最恐の記憶喪失児でござるか……」
『まぁ知らないうちから使える魔法なんかも強力だから危険は低いとおもうけど……』
「マスヤマさん、ニーズちゃん寝ました。」
『疲れたんだろうね。戦ったあとすぐに脱皮してこうだから……精神的にへとへとだったろうに。すぐ付いて来るから。』
「生まれて初めて親が出来たからどこにでも付いていていきたいのよ。」
『おいらそんな立派なものでもないんだけどな……』
「どっちにしても今まで人と交わりを持たぬ竜を引きずり出したんでござるから諦めるでござる。」
『はぁ……おいらが親父か……克っしゃん来たらノウハウ聞こう。』
“彼らは今帝国トライサブ領まで来てますね。トライサブの領主が皇帝に反逆したとかいってましたよ。”
『フレイヤ様!アマテラス様の巫女も来てるんですか?』
“もちろん、今回帝国はここ、惑星国家エルブズヘイムを連邦から切り崩す為に来て居ます。連邦との戦争も辞さないつもりの様ですよ。”
「そんな大艦隊で来てるんですか?」
“いいえ?帝国の特別儀礼艦一隻です。ブラックホールを破壊した船らしいですけどね。”
今回もなんとか間に合いました。
{風邪で落とすかと思ったわ。}
風邪と言えば俺コロナワクチン一回も打って無いわ。
{そう言う趣味?}
ちゃいます。機会を逃しただけです。




