表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
おいらが聖女~俺が宇宙の戦闘機?外伝~  作者: ケモブキ
第1章
22/53

ギルドのオヤジは……

 「どうせならマスヤマさんもギルドに登録しません?」


と言うシンとアーニャに連れられて冒険者ギルドに付いて来たのだが……


「お嬢ちゃん、ここは汚くて怖いおっさんが来る所だぞ?」

『ありがとうございます、でもニーズヘッグの皮を引き取ってくれると聞いたので。』


ざわめきがギルドを支配する。


え?それじゃあの子がエインヘリヤル様?

そう言えばあれくらいの子供だったぞ。

でもニーズヘッグは守護竜になったんじゃ?


『いやニーズはここに居ますが?ニーズ、変身解除。』

{我腹減るので5メートル位でいい?}

『1メートル位でもいいよ?。』


どろんと不思議な音を出して竜化するニーズヘッグ。


{我今回ケーキを守る為守護竜になったニーズヘッグです。みんな、よろしくね。}


おや?隻眼の貫禄の有るおっさんが……


「エインヘリヤル様、本日はどういう御用でございますか?」


真っ青な顔してへりくだっとる……


『すいません、あたしミラリオス・アルトラパン・メイプルリーファーの影武者やってる者なんですがギルド登録させて欲しいなと。』

「おお!それはよくいらしていただきました。」

『おそらくあなたがギルドマスターと思いますので先に言いますがへりくだる必要は有りません。もっと普通に話していただきたいです。』


と耳打ちした途端、推定ギルマスは相好を崩した。


「いや住まない。若いお嬢さんと話すのは久し振りで固くなってたようだ。」

『そっちかい!』

「まぁ詳しくはギルマス部屋へ……シンとアーニャは付き添いですかな?」

『彼らには某守銭奴から助けてもらいまして……』


等と言いつつギルマス部屋に入る。


「シンは騎士団参謀の三男、アーニャは領主様の御息女なんですが二人でふらっと町を出ましてな……」

『んじゃ聖女パーティーなんかに参加してる場合じゃ無いのでは?』

「それが二人の親が口を揃えて「聖女パーティーに入ったのなら安心だ」と……」

「ギルマス!それよりマスヤマさんの方を……」

「それは誰かな?」

『ゴールディー・マスヤマ。わたしの本名です。』

{我もニーズヘッグ・マスヤマ名乗りたい。}

『あと可能ならミラリオス・アルトラパン・メイプルリーファーの名前を使いたいのですが……』

「ああそれで王の密書が……わかりました。テンプラカードをミラリオス名義で作りましょう。ただこのカードは無くされるとここまで来ていただく形になってしまいますが……それとニーズヘッグちゃんには従魔カードを作りましょう。ただレベルをどうするか……」

『薬草集めのレベルで。』

「さすがに却下します。マスヤマさんは今最低でもドラゴンスレイヤーの称号を持ってますし相手が相手だけにゴッドイーターでもおかしく無いんですよ?これが帝国なら全ての戦歴が判る魔具が有るんですが……」

“そう言えばマスヤマの朋友の帝国勇者はSSS(ゴッドイーター)でしたね。”

「ふむ……マスヤマ名義のカードはゴッドイーターでダミーのミラリオスはドラゴンスレイヤーにしましょうか。」

『それ偉い人の認定とか要るのでは?』

「ヨシムネ王からは「よしなに頼む」との密書をいただいております。本人の要望だと言えば通ります。ニーズちゃんもゴッドイーター級従魔だよ。これにより聖女パーティーはゴッドイーター級パーティーとなります。全員冒険者の見本となる行動を望みます。」


ロビーに降りるとさっきの人のよさそうなおっさんが話し掛けてきた。


「お嬢ちゃん、どうだったね?」

『なんかドラゴンスレイヤーとか言われました。』

「あはは、一瞬で並ばれちまったか。」

「ドラゴンスレイヤー?貴方は剣聖ムサシ様ですか?」

「様と呼ばれる程大した者じゃないよ。だいたいオスカーやマグナスの方が有名だしな。」

『父ちゃん本人より周りの方がまともなんだよな……』

「父ちゃん?まさかお嬢ちゃんオスカーの……」

『ちゃいます。マグナス・ポアロの娘のゴールディーと申します。』

「え……あやつエルフを娶ったのか?」

『いやおいら死んでたらしくて気が付くと水槽の中で泳いでた。』

「それはすまん事を思い出させたな。ではこれで……」

『ムサシさん、親父とオスカー神父に会っていきませんか?』

「良いのか?おっさんは間者(スパイ)かも知れないぞ?」

『カトちゃん?』

「御意!」


スッとムサシの後ろに現れるカトー。ムサシの刀が翻る……が空蝉の丸太の前で止まる。


「身のこなしは一流なれど剣士のそれにござるよ。」

「ああすまん、いきなり気配が現れたから反応しちまった。あんた名うての忍だね?」

「気配を察知し動き刃が痛むと思い止めた。さすがに剣豪でござる、感服致し申した。スパイはこんなに素直でしなやかな太刀筋ではござらん故に。」

『ってカトちゃん相手の刃潰すのにそんなの使ってるのか……』

「潰れずとも剣に違和感が生じれば成功でござるが……このお方の剣は全て断ち切る剣、止めてもらわなければ拙者も真っ二つでござったよ。」

「そりゃ買い被り過ぎだよ。おっさんそんなに強くねぇし。」

『まぁとりあえず合流しよう。』

「嬢ちゃん、買い取りはいいのか?」

『そうだった……』


ニーズヘッグの脱皮皮は1月間高級宿に泊まれる程度になった。マグナスがいい部分を先に半分以上抜いてそれである。牙や爪はまた金に困ったら売ろう……


「お帰り~!どうじゃった?」

「お前もうお嬢ちゃんに並ばれたぞ。」

「む?マサシか?」

「ムサシだ!忘れてんじゃねぇよ。」

「え?ムサシが来たんですか?」

「ああ、オスカー久し振りだな。」

「仇は打ったのか?」

「おお、結局はただの野盗だったぜ。」

「んじゃ付いて来い。わしらは魔族狩りじゃ。」

「出発は?」

「武器が出来次第……まぁ1週間後じゃなぁ。」

「よし、マグナス来い!」

「お前公爵邸で何しようとしとるんじゃ?」

「昔やった魔法切断を……」

「表行ってやれアホウ!」

「俺、伝説のパーティーって憧れてたんだが……」

「まさか拙者ら以上にアホだとは……」

「おいムナシ。呆れられてるぞ。」

「明らかにお前達の所為だろうが!」

「ムサシが魔法斬ろうとするからだ!」

間に合ったぁ~!

{毎回チキンレースすんなよ。}

いやまぁこれはこれで楽しい。

{楽しむなつっとんじゃ。あと20分やぞ!}

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ