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おいらが聖女~俺が宇宙の戦闘機?外伝~  作者: ケモブキ
第1章
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王城の罠

 腰が痛くて目が醒める……


『あまり柔らか過ぎるベッドも考え物だな……そういえば克っしゃんスライム飼ってるとか言ってたな。会ったら捕まえ方聞こう。』


 ふと見るとマグナス・ポアロが床に倒れていた。


『親父~?どうした?誰に()られた?』

「五月蝿いのう、食事中じゃ!ほれゴールディあーんして……」


スリッパを食わせようとするマグナスに拳骨を落としホッとする。


『……床で寝てただけか。んじゃおいらも。』


ヌンチャクを取り出し琉球古武術・平信賢系統 練習型の小を一通りこなしているとミツクニが入って来た。


「良く眠れましたか?」

『寝具が良すぎて腰が痛くなりました。父親なんか床でスリッパ抱いて寝てますよ。』

「……コブが有るようですが?」

『寝惚けてスリッパ食わされそうになったので。』

「特殊杖で殴ったんですか?」

『なかなか頭が割れなくて……』

「そうか酒飲んだ記憶無いのに頭痛いのはお主の所為か……」

『お父ちゃん、おはよー。』

「おおおはよう……ではないわ!もっと淑やかにせんか!」

『父上……我らこれより冥府魔道に堕ちまする。』

「なんじゃ?」

『♪しとしとぴっちゃんしとぴっちゃん』

「狂うたか?しっかりせんかゴールディ!」

「いや……これ異世界法典じゃないですか?」

『なんですかそれは?』

“異世界法典については帝国勇者の仲間に共和国勇者ジョウノが居ますのでそちらにお尋ねください。”

『フレイヤ様?いささか早すぎるのでは?』

“いやいや、わしらにとって1日なぞ星の瞬きじゃ。”

『オーディーン様まで……』

“まぁ良いではないか。わしらはマグナスを弁護に来たのじゃよ。マグナスよ、骨折治療の件ご苦労じゃった。”

「ははっ!ですが我が娘ゴールディの方が詳しく……」

“それは仕方ないのう。その娘の魂は異世界人じゃ……これは内緒じゃったかのう?”

“わたくし達が言わなければ頭おかしい扱いで終わるかと。”

『一遍剥くぞこの女神は……』

“国中の教会に飾ってください。”

『オーディーン様……フレイヤ様ってちょっとアホと違いますか?』

“そなたの正体知らずに召喚した女じゃぞ?アホに決まっとる。”

「オーディーン様……いつからそんなに剽軽に?」

“高天ヶ原の神族と交わるとこうなるのじゃ、お主らも注意するが良いぞ。デミウルゴス(ヤルダバオート)などスライム飼っとるしのう。”

『自由だな神様連合。』

“原因その1が何を……”

『おいらが原因と取れますが?』

“そう言ったんじゃが?”

『なるほど、ところでこれは地球で言うブランデーっぽいモノなんですが……ぐびっ!』

“こらこら子供が飲んではならん!”

『しっかり発酵させたらヘネシーやレミーマルタンに匹敵しそうですよ……ごくごく。』

“マスヤマ……ちょっとくれんか?”

『今のままじゃオーディーン様の口に合いませんので……ふぃ~。』

“もう空ではないか……”

『それ葡萄ジュースですよ?』

“マグナス!どんな育て方したんじゃ?”

『育てられてへんわい。ところでミツエモンさん、なんか用事ですか?』

「え?……ああ、朝食の用意ができてますよ。」

“どれ、ご相伴にあずかろうかのう。”

“ケーキが有るといいですね。”

『父ちゃん神様避けの結界かなんか無い?』

「お前も入れなくなる恐れがあるぞ?」

『神様に嫌がらせできるならこの人生を賭けても構わない。』

「はいはい、ゴールディちゃんもその神様のはしくれですからね~。」

『あんだ?違うよあたしゃエルフだよぅ。』

「漏らす恐れは有るけどのう。」

「「『あはははは。』」」

“くっ……手遅れじゃフレイヤ。既に高天ヶ原が蔓延しておる。”

“トーストかクロワッサンが有るといいな……え?なんですかオーディーン様?”

“フレイヤ……お主もか……”


「食事の後は謁見ですのでそのおつもりで。」

『んじゃ暴れても良いようにちょっと少なめで。』

「そうじゃのう。腹いっぱいじゃと動けない恐れが有るでのう。」

“お主ら親子はテロリストかの?”

“もぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐ……”

『持ってきたんですか……肥りますよ?』

“わ……わたくしは太りません!”

「王が来られたら控えてくださいね?」


ミッドフラワー惑星国王ヨシムネ様御来座~!


頭を垂れる増山以外の面々、だが増山は……


『なんで王様が魔物の臭いさせてるんだ?』

「その小娘を捕らえよ!」

“くりゃあヨシムネ!何を考えとるかあ!”

「オーディーン?何故?」

“わしが許す!あやつの頭1発入れろ!”

『ラジャー!』


繰り出される槍をひょいひょい避けて王の目前へ。

右手に出したオリハルコンのヌンチャクが風を切りヨシムネ王を張り倒すと……王は黒い煙となった。


『やっぱり魔物だったか……あんた、王様はどこだ?』

「今そこに……」

『あれは魔物!それとも王様って死んだら魔石残すのか?。』


そこにはソフトボール大の魔石が転がっていた。


『父ちゃん、あれリッチの魔石よりでかいぞ?』

「ああ、ありゃ魔族のじゃな。綺麗な球じゃ。」

『で、王様は?』

「ゴールディちゃん、私が案内します。」

『ミツクニ公爵!お願いします。親父も来い、ここに居ると刺されるぞ。』

「ゴールディ、ちょっとバク転してみぃ?」

『え?あ……ほいっ。』


ドロン!ゴールディが王の姿に変わる。


「シェイプシフターの能力じゃ。さぁ行こうぞ。」

『ミツエモンさん、どう思います?』

「かわいいロリエルフがむさいおっさんに……」

『そうでなくて!魔族位は騙せますか?』

「ああ、それなら大丈夫だと思いますよ。こちらが王の部屋です。」

『父ちゃんごめん、捕縛(バインド)。』


部屋に入ると色っぽい女魔族がベッドに寝転がっていた。


『おい!起きろ!失敗だ!ヨシムネ連れて逃げるぞ!』

「ヨシムネは地下牢だよゥ。殺しちゃダメかァい?」

『人質だ、お前はすぐ逃げろ!後始末したら追いかける!』

「わかったよゥ、早く来てよねェ?」

『ああ、早く行け!時間が無い!』


窓から女魔族が飛び立つのを見て……


『ミツエモンさん、地下牢の案内お願いします。』

「その前にほどいてくれんかのう?」

『世話の焼けるジジイだ。』

「聞こえとるぞこりゃあ!」

『王様助けに行かにゃならんのに……』

{いや、罠と言う程では……}

増山が気付かんかったら頭垂れとる間に全員刺されとるぞ?

{女魔族逃がして良かったん?}

ページも無かったし後味の悪い殺し方しか浮かばなかったんで。やっぱり正々堂々擂り潰さないと……リンジーが。

{聖女に殺させる気か?外道。}

良さげな敵になると想うが?

{ヌンチャク術は有りそうな名前付けたな?}

実在の型じゃ!

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