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サイキック・ワールド  作者: みっどないと
第2章 邂逅と能力判明
24/65

能力判明?

文字数を全話通して極力均一にする関係で、

一部複数話に分割する関係で話数が左右します。

また、その際一部内容を加筆いたします。


読んでいてくださる方にはご迷惑おかけして申し訳ございません。



分割する話は


○(5分前まで)平凡な生活 (だった)

・(5分前まで)平凡な生活 (だった)

・ようこそSK対策課へ


○初めての事件

・(1か月遅れの)辞令

・初めての事件


○悠馬のSKと荒波さんのSK

・悠馬のSK

・荒波さんのSK


○涼太のSKと悠馬の秘密

・涼太のSK

・悠馬の秘密


○刄の歓迎会と槙田さんのSK

・刄の歓迎会と槙田さんのSK

・前科持ちの同僚

・これからよろしくお願いします

→この話のみ内容加筆しております。




また、登場人物紹介が見返すと内容が少なすぎたため、

人物ごとの紹介内容を増やしました。


登場人物紹介のみ記載の設定もありますので、是非ともご覧になってください。




今後とも何卒宜しくお願いいたします。

「ちなみに俺たちの能力は試してみた?」



 しばらく対面で座りながら、悠馬がつけたテレビを観ながら気分転換をしていると、唐突に悠馬が今まで試していなかった能力について提案してきた。



 言われてみたら、身近な能力の存在を忘れてたな...



「いや、まだだけど...」



「じゃあ、やってみたら?」



 俺がテレビを観るのをやめ、悠馬の方へ向きながら答えると、悠馬はテレビから俺の方へ身体を捻って、提案してきた。



「あーうん。そうだなー。」



「何かテンション低いね、刄。」



 俺は今までうまくいかなかった手前、あまり期待せずに一応確認してみることにした。

 あまり期待してないことが表情に出過ぎていたのか、悠馬にテンションの低さについて疑問に持たれてしまう。

 悠馬の疑問に対して、俺は表情を取り繕うこともせず、



「だってなー...」



 という短い言葉に、すでに資料に載っていた30数個全て試して、どれも違ったことによる、疲労と、どうせ全部ハズレだろという、呆れを込めため息を深く吐いた。



「あー、なるほどね...」



 俺はそのことを詳しく口にしなかったが、俺の手の中にある書類の束を見て、飲み込んだ俺の言葉を察したようだ。



 かと言って他にすることがなかった俺はひとまず悠馬の提案を受け入れることにした。俺は資料を机の上に置き、ソファーから立ち上がると、まず荒波さんの能力を試そうとした。


 なぜ荒波さんの能力にしたのかというと、対策課のメンバーの能力の中で俺が欲しい能力かつ、イメージしやすい能力であるからだ。



 身体が2つに分裂する状態をイメージする。


(多分、分身ってそんな感覚だろう。)


 なんて適当に思いながら、ほんの少しだけ期待しつつ、とりあえず挑戦してみる。


 俺は分裂で真っ先に思いつくアメーバに自分がなったことを想像して、能力を試してみる。



 分裂...


 分裂...


 真っ二つに裂けていくイメージ...



 ーーーーーーーーーーっ!!




 ...分身できなかった。



「多分だけど分身ではないみたい。」



「そっかー、残念だったなー。」



 俺がやっぱダメだっかと残念そうに漏らすと、悠馬がいつの間にか涼太の机から取ってきた小分けにされたバームクーヘンをパクパクと食べながら返してきた。



「うーん、荒波さんの能力だったら便利だと思ってたのになー。」



 悠馬から手渡されたバームクーヘンを食べながら、残念な気持ちを肩を落とすことで表現する。



「じゃあ、次はリーダーの、やってみてよ!」



 リーダーこと槙田さんの能力、「変身」。



 イメージはしやすいけど、別に欲しいわけじゃない能力だ。

 有用だと感じる人はいるかもしれないが、表情に気持ちが出やすい俺には向いてないと感じる。



 俺は目の前でバームクーヘンをムシャムシャ食べながらコーヒーを飲んでいる悠馬の顔に変身している状態をイメージした。



 悠馬...


 悠馬...


 髪が俺よりも少し短く、髪質からか立っていて、童顔で...



 ーーーーーーーーーーっ!!




 ...特に変化なし。

 身長は縮まないし、体型も全く変わらない。



 変身でもないのか...



 こんなにやっても違うなんて、一体何だろう、俺のSK...


 本当に俺はSKを持っているのか、だんだん不安になってきた。

 おそらく悠馬の能力で調べたのだろうだから、能力があるとは信じたいけど...



 俺はそう考えて少し残念に思いながら、ソファーに座り込む。

 そんな俺に対して、悠馬は俺の方を見て、右手に持っていたバームクーヘンをポロッとソファーに落としながら驚いた顔をしている。



 ん?何でだ??



「刄!刄!!


 刄の顔、俺の顔になってるよ!」



 悠馬は俺の顔を指差した後、慌てて槙田さんの机にあった卓上ミラーを持ってきて、俺に手渡した。



 俺は鏡の中を覗き込んだ。

 すると、なんと顔だけが先ほどイメージしていた悠馬になっていた。



 えっ...

 これって、つまり...



 俺の頭が状況についていけてない。

 だって、どうせまた違うとどこか思っていたから。



 けれども、これってつまり、

 もしかして、俺のSKって...


(そういうことなんだよな!?)


 この終わらないループに終わりが見えてきたことにより、俺の心にようやく希望が現れた。

 俺の心に合わせて、表情もすこし緩んだ。

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