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サイキック・ワールド  作者: みっどないと
第2章 邂逅と能力判明
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能力調査

 昼食を受け取った俺と荒波さんは、席に着くとさっきまでの話の続きをする。



「じゃあ、改めて仕事についての説明ね。


 調査と情報整理、

 この2つについてはもうわかると思うけど、もう1つは何か知ってる?」



 俺は昨日雪の看病の合間に何とか読み切った、槙田さんにもらった書類に書かれていた内容を思い出しながら答える。



「はい、能力の鍛錬ですよね。」



 3つ目は能力の鍛錬である。

 SKは鍛えれば鍛えるほど、強くなっていく。



 例えば、荒波さんだと分身体の数が増える。

 また、槙田さんだと変身できる時間が増える。


 だが、能力を知らない俺はまだ実践することができない。

 だから、俺の現在の仕事は前述の2つだけだと思っていた。



「これから刄さんは自身がどんな能力を持っているのか調べてもらいます。」



 荒波さんは口に入れたチャーハンを飲み込み、レンゲを皿に乗せると、ガサゴソと持っていたカバンから資料を取り出し、俺に手渡した。



「これが過去に私たちが出会ったSK持ちに関する情報が記載された資料です。


 目を通して、片っ端からこれらの能力を使おうと挑戦してみてください。」



 そこにはSKに関する様々なデータが記載されていた。



 例えば念動力。


 物体を自在に動かすことができる力。



 例えば浮遊。


 宙を自在に浮くことができる力。



 例えば発火。


 身体から火を自在に作り出すことができる力。



 例えば身体能力強化。


 筋力など身体そのものの能力が常人よりも高くなる力。



 昼食後、用事があるという荒波さんと別れ、1人先に部屋へと戻ってきた俺は、涼太のアドバイスを聞きながら、いろいろと試してみた。しかし、どれも違ったようで、どれをやってもしっくりとこない。


 戻って来た俺は涼太から能力を試す用に、と渡された黒い木箱に対して、念じるも目の前の木箱は動かないし、浮かないし、燃えない。それに右手で殴りつけても、ただ手が痛くほんのり赤くなる程度だった。



「うーん、刄の能力って何なんですかねー?

 結構色々試したのに全然わからないですね。」



 涼太は木箱を手の中でくるくる回しながら他の能力候補について考えている。

 俺は進歩のなさから涼太へ申し訳なさを感じた。



 ふと部屋にかかっている掛け時計を見ると、もうあっという間に5時を指していた。

 外からカラスの鳴き声が響いて聞こえてくる。



 全っ然、わかんねー...

 一体何なんだよ、俺の能力って...



 時間が経てば経つほど、焦りが増していく。

 SKが使えなければ、このままではただのみんなの足手まといになってしまう...

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