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代理通院。

半年に一度の大学附属病院の代理通院の日が来た。翔兵のメンタルの通院である。ここの大学附属病院に通うようになってから四年近くになるが、本人は一度もここの病院に足を運んでいない。家族相談という形で私のカルテを作ってもらっていて、医師と話すのである。


中学一年生当時、睡眠障害で不登校だった彼を、最初に連れて行く予定だった時は、前日までは了承していたのだが、当日になってから暴れた。

殴ってでも連れていこうとする私に対して暴れた。翔兵は私を殴ろうとしたわけではないが。

「元気な身体を取り戻そうよ!」

「どうせ僕なんか死んでもいいんだ!」

泣いて訴える私に、泣きながら言い返した。

予約時間のことがあったので、あきらめて一人で行くことにした。もともと、本人が足を運ばない場合は、本当に屁の投薬こそできないが、家族相談という形を取れるので、私が一人で受診しても良いという説明を受けていたからだ。

泣きながらハンドルを握る。ナビで目的地を設定してから高速に乗るためにアクセルを踏む。こんなやりとりの後なので一人で運転するにもかなり辛くて、Bluetoothで仕事中の夫に国際電話をかけた。

「翔兵、もうダメだ…。」

「どうした?」

涙声で経緯を話す。夫が家庭を省みないとはいえ、一人では抱えきれない。

「そうか。また何かあったら連絡して。」

静かに話を聞いてからそう言った。

少なからず、一年生のうちは学校への復帰は期待しない方が良いと言われた。そして以前のメンタルの病院で処方された薬は、とんでもない代物であると、ここでも言われた。睡眠障害の、しかも子どもに飲ませて良いものではない、と。まず、薬を抜くことから始めないといけない、と。

そんな形で始まった通院のペースは、最初は隔週。次は月に一度、そして2ヶ月に一度、と徐々に間隔を開けていった。片道一時間半の上に予約していっても待ち時間が長いので、通院そのものが負担でもあったためだ。そして現在は半年に一度のペース。今は平和に経過報告だけで、時には笑いもある通院となっている。正直なところ、もうこの通院も卒業しても良いのでは?という打診もあったのだが、まだ不安なので、このペースでの通院を継続している。


「必要なかったね。心配しすぎだったね。」といつか笑い話になることを祈って。

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