第2話
「疾走、ぱねえええ!いらねえええ!」
コミュ障たる俺が、よりによって人なんか召還するスキル持ってどうするの?
って話
あ...
夢だからもっかい唱えてみるか
なんならこの豪華な大広間をタコ部屋並にぎゅうぎゅうにするか?
(疾走...発動!)
・・・
・・・
ちなみにさっき召還された疾走さん(俺命名)
体型は太目で170センチくらい
30代ってとこだろうか?
スーツをきてビシッとした格好の割には困惑したようにずっと辺りを見回している
ヤバイ!目が合った!!
心臓がバクバクいう
ーーギュオン!
その瞬間、また先と同じの音がなった!
そしなにもなかったところからまた人が出てきた!
とりあえず疾走さんは驚いてそっちを凝視してるみたい
た、助かった~...
ーーーあれから何十分たっただろうか
定期的に召還される人。
さすがに焦りを覚えて大広間のドアを開けようとする人
しかし開かない
コンタクトをとりあう人。
ああ、疾走さんは俺じゃなくて別の人と話してるよ
俺はスキル<<贋作>>を色々試している
<<疾走>>に変わったスキル欄だったけどどうやらこの<<贋作>>
ステータスをその名の通りフェイクー贋作するだけのクソスキルらしい
疾走というスキルが発動することはないし
人を召還するなんてとんでもスキルももちろんなかったわ
疾走さんはタイミングが重なっただけだったな
で今の俺のステータスがこれ
犬童誠一
職業:斥候(E)
魔法:森魔法(E)
スキル
疾走(E)
加護
風の加護(E)
なんか風の加護とかつけちゃったけど。
多分なーんにも意味ないんだよなあ...
職業に至っては<<農耕民>>、<<斥候>>しかなかったよ
魔法はもっとひどくて、<<森魔法>>だけしかなかったぜ!
贋作スキルゥ・・
そうそう魔法だよ!
魔法を使おうとしたら
『全てロックされてます』だって!
いよいよ初期ビルドからして失敗したくさいです
ていうか
そろそろ夢から覚めてくれよ...妙に感覚がリアルくさいんだ