終わりの始まり
少し重いですが、宜しくお願いします。
目を開く。
温かな日差しが心地よい。
時計を見る。
9:00遅刻のようだ。
「また遅刻か。」
いつからだろうもう後ろめたい気持ちもしない。
「とりあえず学校行くか。」
俺が起き上がろうとしてもなぜか体に力が入らない。
思わずため息が漏れる。
「何でだろう最近朝がだるいな。」
考えても答えはでない。
悪戦苦闘しながらもなんとか起き上がりキッチンに向かう。
「あれ?何もないな。」
冷蔵庫の中身に悪態の一つでもつきたくなる。
「仕方ないな。何か買っていくか。」
支度をして家を出た。
コンビニに向かう途中俺小鳥遊理は自分の境遇を思い出していた。
ー小学生のころ親の仕事の転勤などの事情により、何度も転校をくりかえしていた。
何度目の転校先の学校だったか、ある日靴が隠されていた。
最初はみんな転校生なんて珍しいからちょっとした軽いいたずらでも仕掛けているのかな、なんて思っていたのけど、なかなか終わらなかった。
それどころか、どんどんエスカレートしていった。
最初は靴が隠される程度だったのに、最後の方は朝学校に行くと、机や椅子の上に大量の画鋲がばらまかれているなんてことが普通にあった。
これはいじめじゃないかと思っていたが我慢していた。
それでも耐えきれなくなって思い切って学校の先生に相談しても、俺がいじめられていたことよりも自分のクラスで問題が発生していたことが悲しい、といったようで解決のためになんの手伝いもしてくれなかった。
その時、
(ああ、先生っていうものはこういうものなのだろうな。)
と思った。
そこで思い切って両親に相談して転校したいことを伝えたけれど、今は仕事が忙しいだのなんだの言ってなにも変わらなかった。
だから一時期学校をサボっていた時期があった。
半年くらいしてからまた仕事の事情らしくまた転校することになった。
転校した先ではいじめられることもなかった。
それでもいついじめられるかびくびくしていた。
そこで親に頼み込んで空手をやらせてもらった。
どんどん上達した。
空手の先生にも筋がいいって何度も言われた。
そのおかげか、その学校でいじめられることはなかった。
中学に上がって本気で全国を狙えるんじゃないかと思い、本気で空手に打ち込んだけれど、でもある日、家に強盗が入って両親が殺されて熱くなっていたんだろう。
相手が凶器を持っているにもかかわらず単身突っ込んでいってしまった。
なんとか撃退することができた。
しかし、身体中打撲やら骨折やらと大怪我をした。
しかも医者に肩が壊れており、日常生活には支障がないが激しい運動をすることができないと言われた。
だから空手もやめた。
それと同時にいろいろなことがどうでもよくなった。
とかなんとか考えていたらコンビニが見えてきた。
俺は何を買おうか考えながらもドアを開いた。
感想くれると嬉しいです。