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EPISODE5-6【圧倒的実力】

マタラシティの外れ、視界が開けた広い草原。風が草をそよぎ、遠くに街の気配が見えるだけの静かな場所に、クロノギアの面々が集まっていた。レイトキ、星玲奈、アザミ、アネモネ——全員が緊張した面持ちで、前方に佇むノアザミを見据える。彼はアザミから切り離された時と変わらず、赤黒い衣装を身に纏い、周囲に濃厚な闇のオーラを漂わせている。その気配は以前よりも明らかに強く、空気が重く圧し掛かるような、威圧感すら放っている。

「呼び出したのはお前だ、ノアザミ」レイトキはメロダックを手に、警戒を緩めずに一歩前へ出る。

「何の用だ。宣戦布告か、それとも話し合いか」ノアザミはゆっくりと顔を上げ、冷たい瞳で一同を眺める。その視線はアザミを捉えると、わずかに唇を歪めた。

「話し合い? そんなものが意味を持つと思っているのか?」ノアザミの声は低く、周囲の空気を震わせるように響く。「俺はただ、確かめに来た。俺が進む道を阻む者たちが、どれほどのものかをな」アザミは拳を強く握り締め、苦しそうに声を上げる。

「お前は俺が生んだ闇だ。俺が分かっている… お前の怒りも悲しみも全部。だけど、その復讐の道に何の意味もない。誰も救われない。何も変わらない」

「救われる? 変わる?」ノアザミは嘲るように笑い、闇のオーラが一気に膨れ上がる。

「そんな綺麗事が通用する世界なら、俺なんて生まれなかった。理不尽に奪われ、踏みにじられた者たちの無念は、そんな言葉では消せない!」星玲奈は蒼銀の瞳を鋭くし、祖龍×ワーウルフォックスのオーラを纏いながら言う。

「だからって、新たな犠牲を生んでいいわけがない! 怒りで怒りを消そうとしても、憎しみは連鎖するだけ… それが分からないの?」

「分からないのはお前たちだ」ノアザミは一歩踏み出す。その瞬間——衝撃波が周囲に広がり、地面が大きく揺れ、一同は思わず後ずさる。 まだ何もしていない、ただ気を放っただけなのに、それだけで圧倒的な力の差を見せつけられる。

「俺はもっと早く、全てを壊すべきだった。お前たちが守ろうとしているものなんて、脆くて偽物だ。それを証明してやる——」

レイトキはダークホーリー、そして新たに習得した穢れの力をも意識し、剣を構える。光と闇、その両方を心に抱き、真っ直ぐにノアザミを見据える。

「脆くて偽物だなんて… 俺は認めない。俺たちが守ろうとしているものは、絆は、願いは——そんな簡単に壊れるものじゃない。だから俺はお前の前に立つ。俺が正しいと信じる道を、俺の意志で進む!」

「ならば見せてみろ。その言葉が嘘か真か——力で証明してやる」ノアザミは手を挙げる。闇のエネルギーが渦巻き、周囲の光さえも飲み込もうとする。その力は、レイトキたちが想像していたよりもはるかに強大で、底知れない——圧倒的な実力の差が、目の前に突きつけられる。こうして——ノアザミがその身に宿した圧倒的な力を見せつけ、決戦の火ぶたが切って落とされる! アザミの救済の願いも、レイトキたちの絆も、その前では無力に見えるほどの力の差——果たして彼らはこの絶望的な状況を打開できるのか!? アザミの館——その裏口から、ノバラが姿を現した。


いつもの冷静で落ち着いた様子だが、その瞳には緊張と決意が滲み、足取りは速く、一度も後ろを振り返ることなく進んでいく。館の周囲に漂っていた濃い闇の気配が、彼女の周りだけ静かに退いていくようでもあった。

「今のアザミ様には… もう、ノアザミ様を止める力が残っていない」彼女は小さく、だがはっきりと呟く。「あのままでは、いずれアザミ様ごと飲み込まれてしまう。誰かが止めなければならない——それが自分の役目なのだ」ノバラは懐から一枚の古びた地図を取り出し、目指すべき場所を確かめる。そこにはスネジアの地、そしてさらにその先——誰も近づこうとしない闇の領域が記されていた。

「レイトキ様たちの動きも気になる… だけど、今は先に進まなければ。このままでは、全てがリュウゼツランの思い通りになってしまう。それだけは、何があっても避けなければならない」風が彼女の衣をなびかせ、遠くの空には不穏な雲がたなびいている。ノバラは地図を懐にしまい、再び歩き出す。その背中には、アザミへの忠誠心と、自らの信念——二つの重い覚悟が背負われていた。誰に告げることもなく、一人で未知の地へと踏み出すノバラ。その行動は、果たしてクロノギアの助けとなるのか、それとも新たな波乱を呼ぶのか——。こうして——ノバラ、単身館を発ち、何者にも告げずに旅立つ! アザミを救い、ノアザミの暴走を止めるため… そしてリュウゼツランの計画を阻むため——彼女が向かう先はどこなのか!? その決意と行動が、物語に新たな展開をもたらす——!?広がる草原の上——ノアザミの圧倒的な力の前に、クロノギアの面々は次々と打ち倒されていく。黒く濁った闇の衝撃波が一帯を襲い、レイトキがダークホーリーと穢気斬を重ねて迎え撃つものの、力の差はあまりにも絶望的。剣の軌道は軽くいなされ、逆に闇の一撃が胸元を捉え——彼は勢いよく吹き飛ばされ、地面に叩きつけられる。

「レイ!」星玲奈は祖龍×ワーウルフォックスのオーラを全身に纏い、蒼き龍の爪と銀の牙を携えて突進する。だがノアザミはただ手を一振るうだけで、見えない闇の壁が彼女の行く手を阻み、弾き飛ばす。玲奈は美しい髪を乱し、肩口から血を流しながら草むらに倒れ込む。アザミは自らの闇の力を解き放ち、ノアザミに向かって叫ぶ。

「止まれ! 俺が生んだものなら、俺が責任を持って——!」

「お前が生んだ? その甘さが全てをダメにしたんだ!」ノアザミの一撃はアザミの闇をも貫き、彼は血を吐いて膝をつく。同じ源から生まれた存在でさえ、今は彼の力があまりにも強大すぎる。アネモネは風のように素早く動き、仲間たちの援護を試みるものの、闇の波動は広範囲に及び、彼女もまたその一撃を受けて倒れ、赤い瞳に絶望の色が宿る。レイトキは地面から這い上がろうとするが、体中の節々が痛み、息も荒く、まるで骨の芯まで砕かれたような感覚に襲われる。視界は歪み、血が額から流れて視界を染める。周囲には倒れ込んだ仲間たちの姿があり、誰一人として立ち上がることができていない。ノアザミはその場に悠然と立ち、喘ぐ一同を冷ややかに見下ろす。赤黒いオーラはまだまだ膨れ上がり、その力が衰える気配は微塵もない。

「どうした? 絆が、願いが、守りたいものが、その程度のものか?」

ノアザミの声は風に乗って冷たく響く。

「俺はまだ本気を出していない。これが俺の力のほんの一端に過ぎない。それでも、お前たちの全力はこの程度だったのか……」レイトキは歯を食いしばり、メロダックを杖代わりにして体を支えようとする。だが剣の手も震え、そのまま崩れ落ちるように膝をつく。血が地面に滴り落ち、草原の草を赤く染めていく。

「くっ… まだ… まだ終わってない…!」

「終わりだ」ノアザミは冷たく言い放ち、更なる闇のエネルギーを掌に集め始める。「お前たちの敗北は決まった。抵抗する意味も、価値もない。さあ、その命を俺に委ねるがいい——」こうして——クロノギア全員がノアザミの圧倒的な実力の前にボロボロに打ちのめされ、絶体絶命の危機に瀕する! 力の差はあまりにも絶望的で、まさに一歩も進むことすら叶わない状況——果たして彼らに逆転の道は残されているのか!? 誰かが駆けつけるのか、それとも——!? 絶体絶命のその瞬間——!

「ここまでです、ノアザミ様!」鋭い声が響き渡ると、駆けつけたノバラが間一髪のところでレイトキたちの前に立ちはだかった。いつもの冷静な佇まいの中に、今は決然とした覚悟が宿り、彼女は持っていた杖を一気に地面に突き立てる。瞬間、淡い光の結界が一同を包み込み、ノアザミが放とうとした闇の攻撃をその場で弾き返す。

「ノバラ…!?」アザミは血を吐きながら、驚きの声を上げる。

「なぜ、ここに…」

「アザミ様、後のことは私にお任せください。今はレイトキ様たちをお連れして、一刻も早くこの場を離れるのです!」ノバラは振り返り、力強く告げる。

「このままでは全滅してしまいます。今は退くことが一番です!」ノアザミは眉を寄せ、ノバラを睨みつける。

「邪魔をするな。お前も彼らと同じ道を選ぶというのか?」

「私はアザミ様を守るためにここにいます。そして、それが今はこの道だと判断したまでです」ノバラは結界を強く張り直し、闇の衝撃を一身に受け止めながら叫ぶ。「早く! 間に合わなくなります!」レイトキは血まみれの顔を上げ、ノバラの背中を見つめる。その背中には、自らを犠牲にしても仲間を守る覚悟が溢れていた。

「…行くぞ! みんな、立て! 今は退くんだ!」彼は星玲奈を支え起こし、アザミとアネモネも肩を貸して力強く立たせる。皆傷つき、体は動かないほど痛む——だがノバラの決意が、彼らに再び立ち上がる力を与えた。

「ノバラ…! 必ず、助けに戻る!」

「はい、必ず。お待ちしております」ノバラは最後に微笑むように頷き、再びノアザミの方へと向き直る。

「さあ、行け!」レイトキたちは傷つきながらも、その場から全力で走り出す。背後からはノアザミの怒鳴り声と、闇と光が激しくぶつかり合う轟音が響いてくる——だが彼らは振り返ることなく、ただ前へと進み続けた。こうして——絶体絶命の危機にノバラが駆けつけ、時間を稼いでレイトキたちを脱出させる! 全員がボロボロになりながらも、かろうじて生きてその場を離れることに成功! だがノバラは一人、ノアザミの元に残され——果たして彼女の運命は!? そしてクロノギアの逆転の策はどこにあるのか——!? ノバラは光の結界でノアザミの攻撃を凌ぎ続けながら、彼の力の流れと隙間を鋭く観察していた。彼が怒りを込めて大きく腕を振り上げ、次の一撃を放つその瞬間——闇の集中が一瞬緩み、視線がレイトキたちの去った方へと逸れた、その刹那!

「今です!」彼女は杖を強く地面に突き、結界を爆発的に展開させてノアザミの足元を光で包み込み、視界を奪う。そのわずかな隙を生み出すと、素早く身を翻し、自らも光の粒子となってその場を去った。

「っ! 逃がすか!」ノアザミは光を打ち砕き、怒りの声を上げて追おうとする——だがすでにノバラの姿はなく、草原には闇のオーラだけが荒れ狂っていた。風が通り過ぎ、その場にはもう誰も残っていない。ノアザミは一人、広がる草原に立ち尽くし、拳を強く握り締める。

「逃げた…。だが、無駄だ。どこまで逃げようとも、俺の前にはいずれ立たなければならない。絶対に… 逃がさない」こうして——ノバラ、一瞬の隙をついて見事に撤退! レイトキたちも、そして彼女自身も一命を取り留めた! だがノアザミの怒りと執着はますます燃え上がり、追跡の手は緩まることを知らない——! 果たして彼らは次にどこへ向かい、どう反撃の機会を探すのか!?

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