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EPISODE4-1【皇帝との謁見】

メルトキアでの試練を終え、拠点に戻ったレイトキたち。ローズマリーの手配でステルスビークルの修理が終わりクロノギアの事務所に戻ってた、そして、次なる聖遺物への準備を進めていた矢先——、クロノギアの門の前に、一頭の白馬に乗った使者が現れた。漆黒の制服に金の刺繍、胸元にはミクスタッド皇家紋章が輝く。その姿を見たレイトキは、ハキハキと問いかける。

「ミクスタッド皇帝…ジョンアイデル様からの使者か?」使者は馬から降り、厳かな面持ちで一礼すると、巻物を差し出す。

「はい。ジョンアイデル陛下より、クロノギア代表・レイトキ様への親書を預かっております。どうぞお受け取りください」一同は集まり、レイトキが巻物を開く。そこには力強く、だが温かみのある筆跡でこう記されていた。

―――――――――――――――――――――

「レイトキ、並びにクロノギアの勇士たちへ。

メルトキア・ウルファの地にて、試練を乗り越え『始まりの書』を手にしたと聞く。その奮闘、心より称える。

さて、七つの聖遺物の行方について、我が宮城にも古より伝わる記録がある。今後の旅の道標となるべく、詳しく話したい。

ついては、近き内、ミクスタッド宮城へ来られたい。君たちを歓迎し、力を貸したい。

        ジョンアイデル」

―――――――――――――――――――――

レイトキは文面を読み終え、一同を見回す。

「ジョンアイデル様が、俺たちを招いてくださってる。聖遺物の情報を教えてくれるって」マレトキは腕を組み、分析する。

「皇帝自ら招くとは…単なる助力だけではなさそうだ。何か、この世界の核心に関わる話があるのかもしれない」星玲奈は指の付け根の惑星記号を軽く輝かせ、穏やかに言う。

「でも、これはきっと次への大きな手がかり。聖遺物の場所だけでなく、私たちが知らなかった真実も聞けるかもしれないわ」久美子は頷き、少し緊張した面持ちで言う。

「ミクスタッド宮城…一度は行ってみたかった場所。でも、ちゃんと覚悟を決めて行かなきゃね」シャウトは拳を握り、笑みを浮かべる。

「良い機会だ。皇帝と直接話せるなら、俺たちの考えも伝えられる。堂々と行けばいい!」リジェは炎のオーラを穏やかに保ち、言葉を添える。

「きっと、私たちの進むべき道が、もっとはっきり見えてくるはず」レイトキは使者に向き直り、はっきりと告げる。

「伝えてくれ。我々は必ず宮城へ伺う。ジョンアイデル様に、そうお伝えください」

「かしこまりました。では、道中お気をつけて。宮城にてお待ちしております」使者は再び一礼すると、白馬に乗り、風のように去っていった。レイトキは親書を胸に、決意を新たにする。

「さあ、次はミクスタッド宮城だ。ジョンアイデル様から話を聞き、残る六つの聖遺物の手がかりを掴む。俺たちの旅は、さらに大きく動き出す!」こうして——皇帝からの招きを受け、一行はクロノギアの事務所を発ち、ミクスタッド宮城を目指すこととなった。そこで彼らは、この世界の根源に関わる衝撃の事実を知ることになる——!クレティアはジョンアイデルの執務室に姿を現し、書簡を手に取って目を通すと、にっこりと笑みを浮かべてはっきりと言う。

「アイデル、レイトキたちに招待状を出したんでしょ、粋なことをするね」ジョンアイデルは机に肘をつき、指で額を押さえながら穏やかに返す。

「君が言う『粋』とは、情緒的という意味か、それとも計算の上でという意味か?」

「両方よ」クレティアは軽やかに歩み、窓辺から遠くの景色を眺める。「レイトキたちがメルトキアで『始まりの書』を手に入れたのを見て、すぐに動いた。彼らが自力では辿り着けない場所へ、自ら扉を開いてやる。それって、彼らの力を認め、信じている証拠でしょ。それに…」

彼女は振り返り、瞳に真剣な輝きを宿す。

「君が彼らに託そうとしているものが、何なのか、私には見えているつもりよ。聖遺物の記録だけじゃない。この世界の未来を、彼らに託そうとしているんでしょ?」ジョンアイデルは静かに頷き、机の上の古びた箱に目を落とす。

「彼らはただ強いだけではない。種族や立場に関係なく、誰もが幸せに暮らせる世界を願っている。その心こそが、七つの聖遺物を正しく扱える資格なのだ。クロノ系譜神たちが彼を選んだのも、そのためだ」

「それでこそ、ジョースターの血統ね」クレティアは微笑みを深める。「彼らが宮城に来たら、私も会いに行くわ。特にレイトキには、四凶とルーツドランの因子について、もっと話しておかなきゃいけないことがあるから」ジョンアイデルは少し驚いて眉を上げる。

「ほう。君が直接関わるとは思っていなかったが…」

「彼は私の預かり人でもあるのよ」クレティアは胸を張って言う。

「それに、これから彼らが直面する試練は、単なる戦いじゃない。自分自身と向き合い、何を信じ、何を守るのか——それを問われる時が来る。その時、彼が迷わないように、私も力になりたいの」ジョンアイデルは彼女の言葉を聞き、安堵の笑みを浮かべる。

「そうか。君がそう言ってくれるなら、心強い。では、彼らが来るのを待とう。宮城で、全ての準備を整えて」クレティアは再び窓の外を見つめ、呟くように言う。

「さあ、新たな章が始まるわね。レイトキ、君がどこまで行けるのか——私、楽しみにしてるよ」こうして——ジョンアイデルの招きとクレティアの助力、二人の思いが交差する中、レイトキたちを迎える準備が宮城で着々と進められていくのだった!事務所の壁一面のスクリーンから、『テイルズ オブ』シリーズの力強くも鮮やかなオープニング映像が流れ、軽快で熱気あふれる曲が室内に響き渡る。レイトキは画面の前で、大きく口を開け、全身でリズムを取りながら、一音一音しっかりと歌い上げていく——譜技のための発声練習も兼ね、伸びやかで芯のある声が、事務所の空気さえ震わせるようだ。

曲がフェードアウトし、映像が静かに終わると、レイトキは一息つき、手で喉のあたりを軽く押さえながら、はっきりと言う。

「定期的に喉を鍛えないとな」その声に、隣で書類を整理していた星玲奈がくすっと笑って言う。

「レイ、すごく上手だったよ! でもそれ、ただの練習じゃなくて、いつもの『テイルズ オブ』愛も込めてたでしょ?」

レイトキは照れくさそうに頭を掻きながらも、真剣な表情で続ける。

「それもあるけどさ。俺の譜技って、声そのものが力の源だからな。喉は筋肉だから、使わなきゃ衰えるし、いざって時に出なきゃ意味がない。聖遺物の試練もこれから厳しくなるし、戦いの中でもしっかり声を響かせられるように、毎日続けないと」

久美子がお茶を運んできて、にっこり笑う。

「そういえば、最初に譜技の話を聞いた時は、声で技を出すなんて不思議だなって思ったけど、レイが歌ってるのを見てたら、それが力になるのも納得だよ。すごくエネルギーが伝わってくるもん」マレトキはデータ端末を見ながら補足する。

「実際、計測してみると、彼が歌っている間、周囲のエネルギー密度が明らかに上昇している。発声練習というより、同時にエネルギーの調整と蓄積も行っているようだ。継続的な訓練が、技の精度と出力を大きく左右する」シャウトも大きく頷く。

「声の力、馬鹿にできない。俺の雄叫衝撃波だって、根本は同じだ。息の使い方、声の張り、それがそのまま力になる。定期的に鍛えるのは正解だ」リジェは指先で小さな炎を揺らしながら言う。

「次の試練では、その声がきっと鍵になると思う。だから、いつでもどこでも、自分の声を響かせられるようにしておかなきゃね」レイトキは皆の言葉を受け、もう一度喉を確かめるように深呼吸し、力強く宣言する。

「ああ。聖遺物を集める旅は続く。どんな試練が来ても、俺の声——譜技で、絶対に切り抜けてみせる! さあ、次の曲、いや…次の練習、始めるぞ!」こうして——レイトキの日々の鍛錬は、仲間たちの理解と支えを受け、さらに熱意を増して続いていくのだった!クロノギア事務所の扉が開き、クレティアとカニャッツォが並んで姿を現す。カニャッツォは明るく華やかな雰囲気で、ギャル口調ながらはっきりとした口調で告げる。

「レイトキ、それにクロノギアメンバー、向かいに来ました」続けてレイトキに目を向け、にっこり笑いながら自己紹介する。

「君がレイトキかぁ~、確かにアイデルンに似てるね、 アーシはカニャッツォ、外見は女性だけど中性だよ、つまり、男性でも女性でもあるんだよ」一同は一瞬驚き、そしてその率直な自己紹介に穏やかな気持ちになる。レイトキは前に出て、真摯に応える。

「カニャッツォさん…! そしてクレティアさん。わざわざ迎えに来ていただき、ありがとうございます。アイデル様に似ていると言われると、なんだか照れくさいですね」カニャッツォは手を振るように笑う。

「いやいや、ホントにそっくりだよ~! 血は争えないって感じ、それにぃ、中性だからって特別なことはないから、アーシのことはカニャッツォって呼んでくれればOK! 敬称もつけなくて全然平気だよん」クレティアは隣で微笑みながら補う。

「カニャッツォはジョンアイデルと共にこの国の根幹を支える存在。そして…マレトキの母親でもあるのよ」その言葉にマレトキが驚いて前に出る。

「えっ…! それが…母さん…?」カニャッツォはマレトキに柔らかく視線を送り、優しく頷く。

「マレ…。今はまだ話せないことも多いけど、ちゃんと全部話す日が来るから。今は、君がここまで立派に育ってくれて、本当に嬉しいよ」星玲奈は指の付け根の惑星記号をそっと光らせ、穏やかに言う。

「それぞれの想いや立場があって、それでも今、こうして会えたことに意味があるんですね」久美子は真剣な面持ちで二人に挨拶する。

「はじめまして。私は久美子です。よろしくお願いします」シャウトもリジェも続いて挨拶し、緊張の中にも心強さを感じている様子。レイトキは全員の顔を見回し、決意を新たに告げる。

「さあ、行こう。ミクスタッド宮城へ。ジョンアイデル様から話を聞き、聖遺物の情報を、そしてこの世界の真実を、少しでも多く知るために!」カニャッツォは大きく手を広げて笑う。

「それでこそレイトキだね、宮城で待ってるアイデルンも、きっと喜ぶよ。さあ、みんなで行くよ~!」こうして——クレティアとカニャッツォに迎えられ、レイトキたちはいよいよミクスタッド宮城へと向かう。そこで待つのは、この世界の核心に迫る真実、そしてそれぞれの血と絆の物語なのだった!一行はクレティアとカニャッツォに従い、ジョースター=ミクスタッド帝国の中枢へと続く道を進む。やがて眼前に、雲を突くような白亜の建造物群、緑豊かな並木、そして光の噴水が輝く壮麗な都市圏が広がってくる——地上セントラルシティ、この国の心臓部だ。


大通りは整然と整備され、遠くには宮城の天閣が黄金に輝いてそびえ立つ。行き交う人々は穏やかで、亜人、人間、様々な種族の者たちが肩を並べて歩いている。


レイトキは周囲を見渡し、瞳を輝かせる。

「これが…ジョースター=ミクスタッドのセントラルシティ…! まるで夢のような場所だな」


カニャッツォは軽やかに歩きながら説明を加える。

「でしょ~✨ ここが地上の中心。アイデルンがずっと目指してきた『誰もが等しく暮らせる街』の形なんだよ。まだ完全じゃないけど、それでもこうしてみんなが普通に歩ける場所、それを増やしてきたんだ」


星玲奈は指の付け根の惑星記号が微かに反応するのを感じ、穏やかな声で言う。

「この街全体が、一つの大きな意志で守られてるような感じがする…。アイデル様の想いが、ここには息づいてるのね」


マレトキは感慨深げに街並みを見つめる。

「母さん…カニャッツォさんたちが、この国を支えてきたんだな。その努力が、この景色に繋がっているんだ」


やがて視界が開け、セントラル広場——直径数百メートルに及ぶ石畳の広場の中心には、巨大な光の樹の彫刻がそびえ立ち、周囲には水の回廊と花壇が広がっている。宮城への正面玄関口が、この広場の先に荘厳に構えていた。


一同は広場の中心で足を止め、その壮観さに息を飲む。


久美子は胸の前で手を組み、微笑む。

「本当に…ここには争いの気配がない。みんな笑って歩いてる。レイが目指してる世界が、ここには少しだけ形になってるんだね」


シャウトは腕を組み、頷く。

「だが、これを維持するのは並大抵のことじゃない。裏でどれだけの苦労や犠牲があったか…俺たちはそれも知らなきゃならない」


リジェは光の樹に手をかざし、その温もりを感じる。

「ここが目的地じゃない。この先の宮城で、本当の話が待ってるんだよね」


クレティアは宮城の扉を指し示し、静かに告げる。

「さあ、ここから先が宮城の中枢だ。ジョンアイデルが、君たちを待っている。聖遺物の記録、この世界の成り立ち、そして君自身のルーツ——ここで全ての鍵が揃う」


レイトキは広場の先、宮城へ続く道を真っ直ぐに見据え、拳を固める。

「行こう。俺たちの目指す未来のために、今、自分の目で確かめてくる!」

こうして、一行は歩みを進める。その先には、この世界の真実を握るジョンアイデルが、彼らを待っているのだった!セントラル広場の中心、光の樹の真下に敷かれた特製のタイルに一歩足を踏み入れた瞬間——フワリと空間が歪み、足元から眩い光が湧き上がる!


「っ! これは…!」

レイトキが声を上げる間もなく、全員が柔らかな光に包まれ、一瞬で視界が変わる。ワープ機能が発動し、地上から遥か上空、浮遊する美しき天空の大地へと転送されたのだ!


目の前に広がるのは、雲海を眼下に望む壮大なる浮遊大地——その中心に、ジョースター=ミクスタッド宮城が威厳と輝きをもってそびえ立つ。白亜の外壁に黄金の装飾が映え、天に届かんばかりの高さを誇る。宮城を囲むように、周囲には壮麗で豪華な宮殿・施設群が整然と並び、いずれも芸術的な装飾と精緻な建築を誇り、まるで天上の都そのもの。


「すげぇ…! 上空にこれほどの都市が…!」レイトキは思わず声を上げ、周囲を見回す。

星玲奈は指の付け根の惑星記号が一斉に反応し輝くのを感じ、瞳を見開く。

「ここは…ただの浮遊都市じゃない。強大なエネルギーフィールドで支えられ、そして…聖なる結界で守られているわ。まさに神の領域…!」


カニャッツォは当然のように胸を張り、説明する。

「ここが本来の宮城、『天上の聖都』である『皇都ジョーステッド』なんだ、 地上は表の顔、ここが真の中枢。アイデルンが数年以上もかけて創り上げた、誰もが平等で安全であるべき理想の地の形なんだよ」クレティアは宮城の正面を指し示し、厳かに告げる。

「この地に立った者だけが、真の歴史と聖遺物の秘密を知る資格を得る。さあ、ジョンアイデルが本殿で待っている。宮城の最奥、玉座の間へ——」マレトキは宮城の規模とエネルギー量を計測し、驚きを隠せない。

「これほどの施設…維持だけでも想像を絶する。それを長年安定させ続けているとは…。この国の力、計り知れない」久美子は手を胸に置き、真剣な面持ちで頷く。

「ここまで来たんだね。これから話すこと、聞くこと、全部真剣に受け止めなきゃ」シャウトは拳を固め、前を向く。

「堂々と行けばいい。俺たちの想い、そして覚悟、全部見せてやれ」

レイトキは一歩を踏み出し、宮城へと続く光の石畳を真っ直ぐに見据える。

「さあ、行こう。全ての答えが、ここにあるんだな——」こうして——一行は天上の聖都へと辿り着き、いよいよジョンアイデルとの対面、そしてこの世界の核心に迫る時が来た!宮城の正面扉をくぐると、荘厳なる謁見の間に準皇配、そして他の皇配たちが整然と並び、一行を迎える態勢を整えていた。その中から、獣耳と尻尾を持つ活発な女性・グラッフィアカーネが一気に飛び出し、レイトキめがけて飛びかかる!

「ガウガウ!お前、匂いが似てるぞ!アイデル様に!」突然の行動にレイトキは一瞬動きを止め、そのまま彼女に迫られる——女性らしい体つきと、間近で見る瞳の輝き、そしてふわりとした雰囲気に、彼の胸は急激に高鳴り、頬が一気に染まる。

「っ…! は、はい!? あの…!」レイトキは慌てて後ずさりしつつも、真っ直ぐな彼女の瞳から目を離せず、心臓の鼓動がどんどん速くなる。その反応を見て、周囲の皇配たちはくすりと笑い、カニャッツォも肩を震わせる。グラッフィアカーネはその場で元気よく尻尾を振り、レイトキの全身をくんくんと匂いながら続ける。

「うんうん! 間違いない! アイデル様の匂いだ! それも、とても近しい者の匂い! お前、きっと大切な人だな!」星玲奈は指の付け根の惑星記号を軽く光らせ、微笑みながらレイトキの様子を見守る。

「レイ、顔真っ赤だよ。大丈夫?」

「だ、だっていきなり飛びかかってくるんだもん…! しかも、女性だって…!」レイトキは慌てて手で顔を覆おうとしつつ、グラッフィアカーネに向き直る。

「あの…! はじめまして! 俺はレイトキです! アイデル様に似てるって…それは光栄です!」グラッフィアカーネは嬉しそうに頷き、自分の名前を告げる。

「アタシはグラッフィアカーネ! 準皇配の一人だよ! 匂いで分かるんだ~! アタシ、鼻がいいから! お前、いい人そうだね! 仲良くしよう!」

クレティアが間に入り、穏やかに状況を説明する。

「グラッフィアカーネはとても勘が鋭く、獣人の中でも特に感受性が高い。彼女がそう言うということは、レイトキがジョンアイデルと深い絆で結ばれている証拠でもある」カニャッツォも笑いながら補足する。

「アーシたち皇配は、アイデルンを支える側近たちなんだ、それぞれに得意分野があって、グラッフィアカーネはその直感と観察眼が頼りにされてるんだよね。それに、あの明るさが宮城の癒しでもあるんだ~」レイトキはやっと気持ちを落ち着け、改めてグラッフィアカーネに向き直り、はっきりと挨拶する。

「よろしくお願いします、グラッフィアカーネさん! 俺、レイトキです! これから、よろしくお願いします!」

「うん! よろしく~!」グラッフィアカーネは元気よく手を振り、そのままレイトキの隣に並んで歩き出す。「アイデル様、きっと喜ぶよ! お前みたいな人が来てくれて!」こうして——皇配たちの暖かくも個性豊かな出迎えを受け、レイトキたちはさらに宮城の奥へと進んでいく。グラッフィアカーネの直感が示す通り、この先で明らかになる絆と真実が、彼らを待っているのだった!その穏やかで落ち着いた声が響くと、グラッフィアカーネはピタッと動きを止め、照れくさそうに耳をぺたりと倒す。


「まったく、アカーネちゃんダメだよ、そんな初対面の相手にいきなり飛びかかったりしたら——」


続いて、優雅な雰囲気を纏う女性が一歩前に出て、丁寧に自己紹介をする。


「あっ、ワタシはチリアットです。マレブランケの一員にて、今はジョンアイデル様の準皇配の一人です。獣人魔族です」レイトキは慌てて姿勢を正し、改めて挨拶する。

「は、はじめまして! チリアットさん! 俺はレイトキです! さっきは突然のことで驚きましたけど…その、悪い気はしなかったです!」チリアットは柔らかく微笑み、グラッフィアカーネの肩にそっと手を置く。

「ご挨拶が遅れてすみません。アカーネちゃんはとても直感が鋭くて、良い人悪い人をすぐに嗅ぎ分けられるんです。ただ、それがいつも少しだけ勢い余っちゃうだけなんですよ」グラッフィアカーネは照れくさそうに尻尾を小さく振りながら付け加える。

「だってほんとにアイデル様の匂いだったんだもん! 間違えないもん!」

星玲奈は指の付け根の惑星記号を穏やかに光らせ、柔らかい笑顔で応える。

「その直感、とても貴重なものですね。私たちのことを信じてくれて、ありがとうございます」マレトキは「マレブランケ」という名前に反応し、真剣な面持ちで尋ねる。

「マレブランケ…というのは、マレトキたちの名前にも関係する系統なのでしょうか?」チリアットは頷き、その意味を明かす。

「ええ。マレブランケは古より続く強き血統。その名の通り、マレトキくんやマレトキの兄弟たち、そしてアカーネちゃんやワタシも、同じ系譜に連なる者たちなんです。アイデル様に仕え、この国を守ると誓った者たちの集団でもあります」久美子は真剣な眼差しでチリアットを見つめる。

「それだけの強い絆と歴史があるんですね。私たちも、そのような心構えで、アイデル様の話をしっかりと受け止めに来ました」シャウトは拳を軽く握り、頷く。

「血統だけじゃなく、その誇りと責任感が今の姿を作ってるんだな。俺たちも負けてられない」レイトキはチリアットの言葉を胸に刻み、改めて二人に向き直り、力強く告げる。

「チリアットさん、グラッフィアカーネさん。俺たちのことを受け入れてくれて、ありがとうございます。これから、どうぞよろしくお願いします!」チリアットは優しく微笑み、宮城の奥へと続く扉を指し示す。

「こちらこそ、よろしくお願いします。さあ、アイデル様が玉座の間でお待ちです。どうぞ、こちらへ——」こうして——準皇配の二人に迎えられ、真の歴史と聖遺物の秘密が眠る玉座の間へ、いよいよ扉が開かれる!玉座の間の最奥、白銀と黄金が織りなす荘厳な玉座に、ジョンアイデルが穏やかな威厳をもって腰を下ろしていた。柔らかな光が彼を包み込み、その佇まいはまさに理想の君主そのもの。彼は一行を見ると、笑みを浮かべてはっきりと言う。


「やあ、クロノギアのみんな、来たね。俺はジョンアイデル。ちなみに男に見えるが中性だ」


一同はその言葉に驚きつつも、真摯な姿勢で応える。レイトキが一歩前に出て、深く頭を下げる。


「ジョンアイデル陛下…! わざわざお招きいただき、ありがとうございます。レイトキです。そして、その…中性でいらっしゃるとのこと、承知いたしました。どのようなお立場であっても、陛下の誠実なお人柄に変わりはないと感じます」


ジョンアイデルは軽く手を挙げ、「堅苦しいのは抜きにしよう」と促すように言う。

「そう堅くならなくていい。俺は性別にとらわれず、ただこの国と民を想い、共に生きる者たちのために在るだけだ。カニャッツォと同じ、俺たちはそういう存在なのだ」


カニャッツォが横からにっこり笑って補足する。

「アイデルンはね、心も強くて優しくて、それでいて中性だからこそ、どちらの側の気持ちも分かってくれるんだよ✨ だからみんなから慕われてるんだ~」


星玲奈は指の付け根の惑星記号が静かに輝くのを感じ、心からの敬意を込めて言う。

「陛下のその在り方こそ、『誰もが等しく生きられる世界』の姿そのものですね。私たちも、その想いに少しでも近づけるように努力します」マレトキは静かに頭を下げ、真剣な面持ちで言う。

「陛下。メルトキアにて『始まりの書』を手に入れました。残る六つの聖遺物の情報、そしてこの世界の真実について、どうかお聞かせください」ジョンアイデルは玉座からゆっくりと立ち上がり、一歩前へ進み、全員を見渡して告げる。

「ああ、話そう。七つの聖遺物の意味、クラリトンとクリプトンの真の歴史、そしてレイトキ——君が背負う運命についても、全てを。ここに来たからには、もう隠し事はない」その瞳には、長い間誰にも語れなかった重みと、一行への深い信頼が宿っていた。

「さあ、近くに来てくれ。この玉座の間こそ、全ての真実が記された場所。君たちが探し求めていた答えが、ここにある」こうして——ジョンアイデル自らが全てを語る時が来た。聖遺物の秘密、世界の起源、そしてレイトキ自身のルーツ——ここから明らかになる真実は、一行の旅を根本から変えることになる!ジョンアイデルは静かに語り始め、玉座の間の空気が一層厳かに引き締まる。


「まずはクリプトンとクラリトンについてだ。この2つの世界は同じ時期に出来たんだ。だが、ある時を境に異なることになった。それはクリプトンの物界からムー大陸がクリプトンの神界に浮上させられたことである。そして、クラリトンはそこから機械やサイバー文明がかなり発達した」


一同は耳を傾け、これまで曖昧だった世界の成り立ちが、一つの線となって繋がっていくのを感じる。


レイトキは思わず前のめりになり、問いかける。

「同じ起源から…二つの世界が分かれたんですか。ムー大陸が浮上したことが、そもそもの分岐点だったと…?」


「そうだ」ジョンアイデルは頷き、続ける。「元々は一つの世界だった。だがムー大陸が神界へと引き上げられたことで、大地と神界、物質と精神の境界が二つに分かれた。それがクラリトンとクリプトン——並び立つ二つの世界の始まりだ。そしてクラリトンでは、浮上した大地の資源と環境から、機械工学、エネルギー工学、サイバーテクノロジーが飛躍的に進歩した。クリプトンが自然と魔法、神の力を中心に発展したのに対し、クラリトンは技術と論理、創意によって文明を築き上げたのだ」


マレトキは記録を取りながら分析し、声を上げる。

「つまり…同じ原点から、片方は自然・魔力・神の道を、もう片方は技術・機械・文明の道を選んで発展した——それが今の二つの世界の違いなんですね。だからこそ、ZXファクターやクラリトン由来の技術が、クリプトンでは異質な力として扱われる…」


星玲奈は指の付け根の惑星記号が静かに脈打つのを感じ、真剣に頷く。

「対照的な道を歩んだ二つの世界…だけど、どちらが正しいというわけでもなく、どちらも同じ始まりから分かれたものなのね。だから融合できる可能性もあるし、衝突する危険もある…」


久美子は胸の前で手を組み、一つの疑問を口にする。

「それって…人間と亜人、そしてヒュージノイドの在り方にも、どこか似ている気がします。同じ世界に生まれながら、見えるもの、育つ環境、持つ力が違って…それでも元は一つなのに、争ったり差別したりするのは、とても悲しいことですね」


シャウトは腕を組み、重い事実を噛み締める。

「だからストレンジは、この違いを利用しようとしてるのか。クラリトンの技術を武器にし、ZXファクターを制御して、世界を自分たちの思い通りに作り変えようとしている…」リジェは炎を指先に灯し、その揺らぎを見つめながら言う。

「でも、二つの道があるからこそ、重ね合わせた時に新しい道が見えるんだと思う。技術も自然も、どちらも捨てるものじゃない。両方を活かせる世界が、きっとあるはず…」ジョンアイデルは深く頷き、レイトキの瞳を真っ直ぐに見つめる。

「その通りだ。クラリトンの技術も、クリプトンの力も、本来はどちらも人々のために在るもの。だが今、その力が歪められ、一方を否定し、支配しようとする動きが加速している。レイトキ、君が目指す『クリプトンを基軸にクラリトンを融合させる』というのは、この世界の根源に関わる壮大な試みだ。それは単なる願いじゃない——歴史が、君に託そうとしている道なのかもしれない」レイトキは胸の奥に熱いものを感じ、拳を強く握りしめる。

「俺は…どちらかを選ぶつもりはない。技術も、自然も、人も、亜人も、ヒュージノイドも——全部が一つになって、初めて本当の世界になる。俺はそれを成し遂げる!」こうして——二つの世界の起源と分岐、そして文明の違いの真実が明らかになった。だが話はこれに留まらない。ジョンアイデルはさらに、聖遺物とルーツドラン、そしてレイトキ自身の運命へと、話を進めていくのだった!ジョンアイデルは続け、声は一層重みを増す。


「そして、十数年前にクリプトンとクラリトンを繋げるゲートが開かれた。そのときはクラリトン人も様子見だったからすぐに帰ってゲートは閉じた。だが、その文献を見つけた、俺と同時に生まれしものの一人、ジョンプリミティブがゲートを再び開いて——そして、キクリさんを呼び寄せた」


一同は思わず息をのむ。世界の境界が開かれ、そして再び——今の全ての始まりが、そこにあった。


レイトキは身を乗り出し、鋭く問う。

「ジョンプリミティブ…! 陛下と同時に生まれた存在…? そしてキクリさん——いったいどなたなんですか?」


「俺と同じ起源を持つ、もう一人の意志」ジョンアイデルは静かに告げる。「俺たちは同じ時に、同じ根源から生まれた。だが歩む道は最初から分かれていた。俺はこの地を守り、均衡を保つ道を選んだ。彼はクラリトンの技術と力を求め、境界を越える道を選んだ。そして彼は、閉ざされていたゲートの記録を発見し、再び扉を開いた——それが、全ての分岐点だった」


星玲奈は指の付け根の惑星記号が緊張して輝くのを感じ、呟くように言う。

「ゲートが開かれたから…クラリトンの文明が、この世界に流れ込んできた。ZXファクターも、ヒュージノイドの技術も、そこから始まったのね…」


「そしてキクリさん」マレトキは記録を止め、真剣な面持ちで続ける。「呼び寄せられたその方は、いったい何者なんです? クラリトン側の存在ですか?」ジョンアイデルは頷き、その名の重みを告げる。

「キクリさんは、クラリトンの深淵より来られし存在。技術と精神の融合、二つの世界の理を知る者。プリミティブがゲートを開いたとき、最初にその向こうから現れたのが彼女だった。彼女は多くの知識と、この世界の真実に関わる記憶を携えていた——そして、レイトキ。君の誕生にも、深く関わっている方なんだ」レイトキは自分の胸に手を置き、鼓動の高まりを感じる。

「俺の誕生に…? キクリさんが関わっているなんて…」

「それだけじゃない」シャウトが拳を固め、言葉を繋ぐ。

「ジョンプリミティブがゲートを開かなければ、今の争いも、ZXファクターの流出も、ストレンジの暴走も起きなかった…ってことか?」

「そうとも言い切れない」ジョンアイデルは厳しい表情で応える。

「二つの世界はいずれ、必ず交わる運命にあった。ただ、そのきっかけが彼の行動によって早まり、そして歪んだ形になっただけだ。技術そのものは悪くない。境界を越えることも本来は悪いことじゃない。だが、それを支配と力の象徴として扱おうとしたとき、歯車は狂い始めた」久美子は静かに涙ぐみそうになりながら言う。

「同じ始まりから生まれた二人が、違う道を歩み、それでも世界のために何が正しいのか…それぞれに信じるものがあったんですね。だからこそ、悲しい…」リジェは炎を静かに揺らし、言葉を紡ぐ。

「キクリさんは何のためにこちらへ来たんでしょう。プリミティブが呼び寄せたということは、彼の目的のために…? それとも、彼女自身の意志で?」ジョンアイデルはその問いに、しばし沈黙してから答える。

「それは今、まだ全てを語る時ではない。だが一つだけ言える——キクリさんは今も、この世界のどこかで静かに見守っておられる。君たちが聖遺物を集め、真実へと近づいたとき、きっと自ら姿を現すだろう。それまでは、彼女も試練を与え続けている」レイトキは深く息を吸い、心に刻み込むように告げる。

「ジョンプリミティブ…キクリさん…。俺、必ず会って話を聞く。どんな理由があったのか、何を求めているのか——全部、自分の目で確かめる。そして、二つの世界が本当に交わるべき未来を、俺が作る!」こうして——ゲート開通の真相、ジョンプリミティブの存在、そしてキクリという謎の人物の名が明らかになった。物語はさらに核心へと迫り、レイトキの運命はますます大きな渦の中へと巻き込まれていく——!玉座の間の空気が、一瞬で凍りついた。ジョンアイデルは静かに、だが一語一語を確かめるように告げる。

「そして、ジョンプリミティブとキクリさんとの子供、それが君だよ、レイトキ」

「っ……!」レイトキはまるで拳で胸を打たれたかのように大きく後ろへのけぞり、言葉も出ず、ただジョンアイデルを見つめる。全身の血が一気に駆け巡り、耳鳴りが響く。

「俺が…ジョンプリミティブとキクリさんの…子供…?」声は震え、自分自身の言葉とは思えないほどかすれている。これまで感じていた自分の出自の謎、クラリトンとクリプトン双方に通じる力、ヒュージノイドとしての性質、そしてルーツドランの因子——その全てが、一つの事実のもとに繋がってしまった。

ジョンアイデルは頷き、その重みを受け止めるように続ける。

「そうだ。プリミティブがゲートを開き、キクリさんをこちらへ招いた。そして二人の間に君が生まれた——つまり、君はクラリトンとクリプトン、二つの世界を繋ぐ存在として生まれた。それが、君が両方の理を理解し、両方の力を扱える根源だ。そして…君が『二つを融合させる』と願うことも、決して偶然じゃない」星玲奈は指の付け根の惑星記号が激しく輝き、思わず手を口に当てる。

「レイ…君が…二つの世界を繋ぐ存在…。だからこそ、君にしかできないことがあるのね…」マレトキは驚きを抑えながらも、それが全ての答えであることを理解する。

「だからレイトキは、ZXファクターにも、クリプトンの神聖な力にも、等しく馴染む。どちらの世界からも拒絶されない。それは…彼自身が両方の血を受け継いでいるからだったんだ…」 久美子は瞳に涙を浮かべ、レイトキの背中を見つめる。

「それは…とても重い事実だね。でも、レイが悩み、苦しみ、それでも前を向いてきたのは…その運命を受け止めようとしてきたからなんだね」

シャウトは拳を固く握り、真っ直ぐにレイトキを見る。

「だからといって、お前が誰かの都合で決められた存在じゃない。お前はお前だ。自分の心で選び、進む道は自分で決められる。それだけは忘れるな」リジェは静かに頷き、炎を優しく揺らす。

「二つの世界を繋ぐ者…それは運命かもしれない。でも、それをどう使うかは、レイが決めること。誰かの命令じゃない、自分の意志で未来を作ればいい」レイトキは長い間、自分の手を見つめ続けていた。そこに映る自分が、まるで別人のように感じられる。だが仲間たちの言葉、そしてジョンアイデルの真摯な眼差しに、少しずつ心が落ち着いていく。

「俺は…ジョンプリミティブとキクリさんの子供…」レイトキはゆっくりと口にし、そして顔を上げる。「だけど…俺は俺だ。俺が何者であろうと、俺の目的は変わらない。種族や出生に関係なく、誰もが幸せに暮らせる世界を作る——それが俺の意志だ。たとえ両親が何を望んでいようと、俺は自分の道を進む!」ジョンアイデルはその言葉に深く頷き、安堵の笑みを浮かべる。

「それでこそ、君だ。君の出自は事実だが、それが君の全てではない。君は自らの意志で、その運命を受け入れ、超えていけ。さあ、これで全ての前提が揃った。次は——聖遺物の真の意味と、それぞれの在処について話そう」こうして——レイトキの出生の秘密が明らかになった。彼は二つの世界を繋ぐ者として生まれ、そして自らの意志で未来を選ぶことを誓った。物語はいよいよ最も核心的な部分へと突入し、聖遺物の真実が次に明かされる——!ジョンアイデルはそう言うと、玉座の脇にある石版に手を翳す。瞬く間に床が輝き、一つの台座がせり上がってくる。その上には、厳かな光を放つ六つの遺物が、それぞれに納められていた。

「さてと、残る聖遺物だが、実はココに保管してるんだよ」

一同は息を呑み、思わず台座に近づく。そこには確かに、先ほどレイトキが『始まりの書』で確認した名前の通り——聖骸布、聖十字架、聖杯、聖槍、聖釘、聖冠が、それぞれに神聖な輝きを放って並んでいる。レイトキは一歩前に出て、その光景に目を見開く。

「これが…全部…! 俺たちがこれから探すはずの、六つの聖遺物…!」ジョンアイデルは頷き、一つひとつ指し示しながら説明する。

「ああ。これらは長きにわたり、この天上の聖都にて厳重に守られてきた。本来は聖遺物の試練を乗り越えた者だけが、その在処を知り、手にする資格を得る。だが、君たちはすでにメルトキアの地で『始まりの書』を手にし、そして自らの心で試練を乗り越えた。だから、ここで全てを預けることにする」星玲奈は指の付け根の惑星記号が一斉に強く輝き、聖遺物たちと共鳴しているのを感じる。

「それぞれが、それぞれの意味と力を持っている…。でも、なぜ今まで誰にも渡さなかったのですか? 危険も伴うものですよね…」


「それは彼らが正しい心を持つ者を待っていたからだ」ジョンアイデルは静かに告げる。「聖遺物は力そのものではなく、それぞれが『在るべき世界の姿』を記した証であり、心を映す鏡でもある。だから、それを手にする者が何を願い、何を目指すのか——それが最も重要なのだ」


マレトキはそれぞれの聖遺物のエネルギーを計測し、驚きを隠せない。

「いずれも計り知れない純粋なエネルギー…。これらが揃ったとき、いったい何が起きるのか…。二つの世界の融合が、現実のものになるというのですか?」


久美子は一つ一つの聖遺物を見つめ、胸に手を当てる。

「聖遺物って、ただ強い力を持つものじゃないんですね。それぞれに、誰かの想いや願いが込められているように感じます…」


シャウトは拳を固め、真剣な面持ちで言う。

「だからこそ、重い。これを手にするということは、その想いを背負うということだ。俺たちはそれに応えなきゃならない」


リジェは聖遺物たちの輝きを見つめ、静かに言う。

「全部で七つ…。『始まりの書』とこの六つが揃ったとき、何が見えるんだろう。きっと、この世界の真の姿が…」


ジョンアイデルは台座の前まで歩み、レイトキの瞳を真っ直ぐに見つめる。

「レイトキ。君が選ぶがいい。これらを今受け取り、旅を続けるもよし、それぞれの聖地へ赴き、試練を受けてから手にするもよし。だが一つだけ忘れるな——これらは全て、君の手で正しい未来へと導かれることを願っている」レイトキは六つの聖遺物を見つめ、そしてジョンアイデルを見返し、力強く頷く。

「ありがとうございます、陛下。俺は——全部、預かります。そして、それぞれの聖遺物に込められた想いを知り、受け継ぎ、必ず七つを揃えて、誰もが等しく幸せに暮らせる世界を作ります!」レイトキがそう宣言すると、六つの聖遺物は一斉に輝きを増し、まるで彼の意志に応えるかのように、穏やかな光の粒子となって彼のもとへと浮かび上がる——!こうして——七つの聖遺物が、レイトキのもとに集った。彼らの旅はここから、最終章へと加速していく。残された使命は、聖遺物の真の力を解き放ち、二つの世界を融合させ、新たな未来を創り出すこと——!レイトキは真っ直ぐにジョンアイデルを見つめ、はっきりと問いかける。

「ジョンプリミティブこと俺の父さんは今はどこに?」その問いが響いた瞬間、玉座の間の空気がさらに引き締まり、どこか別の方向——扉の奥から、低く、それでいてよく通る声が応える。

「姿を現したらどうなんだ? プリミティブ」声の主が現れる——ジョンアイデルと同じく、どこかレイトキにも似た面影を持つ男性。それが、ジョンプリミティブだ。レイトキは思わず一歩前に出て、目の前の父親を見つめる。

「父さん…! 本当に…!」プリミティブはレイトキの驚きを受け止めつつ、厳しくも真剣な面持ちで告げる。

「レイトキ…。俺が今姿を隠していたのは、お前が自分自身の道を見つけるのを待っていたからだ。俺が表に出れば、お前はいつまでも俺の子供として見られ、自分の意志で選ぶことができなくなる。だから、お前が自らの足で立ち、自分の目的を定めるその日まで、俺は姿を消していた」ジョンアイデルが補足する。

「プリミティブはずっと、この宮城のどこかにいた。だが、自らの存在がレイトキの成長の妨げになることを恐れ、姿を見せずに見守り続けていたのだ」星玲奈は指の付け根の惑星記号が静かに輝くのを感じ、二人の間に流れるものを感じ取る。

「それは…愛情だったんですね。でも、同時にとても辛い選択でもあったと思います」プリミティブはレイトキの瞳を真っ直ぐに見つめ、続ける。

「俺がゲートを開いたこと、キクリを呼び寄せたこと——そしてお前が生まれたこと。全てに意味があった。だが、それが正しかったのかどうかは、これからお前が証明する番だ。俺は俺の信じる道を進んだ。お前はお前の道を進め。それが親子の在り方であり、対等な関係だと俺は思う」レイトキは胸の奥に込み上げるものを感じ、拳を強く握りしめる。

「父さん…。俺、俺は自分の道を進む。俺が何者で、何を目指すのか——それを自分で証明する。だからいつか、ちゃんと話そう。キクリさんのことも、二つの世界のことも、全部」

プリミティブは微かに笑みを浮かべ、そして静かに頷く。

「ああ。その時が来たら、全てを話そう。だが今は、お前の旅を続けろ。聖遺物がお前に託された今、お前の本当の試練が始まるのだから」こうして——レイトキはついに、父・ジョンプリミティブとの対面を果たした。それは単なる親子の再会ではなく、それぞれの意志がぶつかり合い、認め合う瞬間。そして物語は、いよいよ最終決戦へと向けて加速していく——!ジョンプリミティブは厳しい眼差しでレイトキたちを見据え、はっきりと告げる。


「ストレンジのやろうとしてることは知ってるだろう。ヒュージノイドを量産して、そしてクラリトンとクリプトンを一つにするが、データによる統治を推し進めようとしてるってとこだ」 その言葉に、一同はこれまでの断片的な情報が一つに繋がるのを感じ、緊張が走る。レイトキは拳を固め、改めて確かめるように言う。

「データによる統治…。つまり、全てを数値化し、管理し、人の意志や自由さえもデータで制御しようとしてるってことか?」

「そういうことだ」プリミティブは頷き、続ける。

「彼らは『秩序』と『平穏』を名目に、全ての不確かさ、感情、差別、争いをデータの上から消し去ろうとしている。だがそれは、生きる者たちの意思も、心も、自由も奪い去ることと同じだ。誰もが同じで、誰もが同じように管理される世界——それが彼らの目指す『融合』の姿だ」星玲奈は指の付け根の惑星記号が怒りと悲しみで強く輝くのを感じ、声を震わせる。

「それは…融合じゃない。どちらかを飲み込んで、個性も心も消してしまうことだわ。そんなの、絶対に間違ってる!」マレトキは端末のデータを見つめながら、冷静に分析を加える。

「ZXファクターの回収、ヒュージノイドの量産、各地の聖遺物の奪取——それらは全て、このデータ統治のための基盤を作るための手駒だったんですね。人の心や生き方まで制御するなんて、到底許せるものじゃない」

久美子は強く手を握り締め、憤りを込めて言う。

「誰もが同じじゃなくていい。違っていて、それでも手を取り合えるのが本当の世界だと思う。それを否定するなんて…」シャウトは大きく頷き、声を荒げる。

「俺たちが戦ってきたのは、まさにその思想だ! 自由も、個性も、自分で選ぶ未来も——それを奪う権利は誰にもない!」リジェは炎を強く燃やし、決意を込める。

「だからこそ、私たちは聖遺物を託された。それらの力で、人の心まで支配しようとする闇を、絶対に打ち払わなきゃいけない」プリミティブはレイトキの瞳を真っ直ぐに見つめ、最も重要なことを告げる。

「レイトキ。お前の目指す融合は、彼らのものとは根本的に違う。技術も自然も、それぞれの違いも個性も、全てを活かし、認め合う世界——それが真の意味での二つの世界の統合だ。それを証明するのは、他でもないお前自身だ。聖遺物は、そのための力と道標だ」レイトキは胸の奥の熱い思いを噛み締め、力強く宣言する。

「俺は絶対に、そんな世界にはさせない! データで全てが決まる世界なんて、俺は認めない! 俺は俺の手で、誰もが心から笑って暮らせる、本当の融合の世界を作ってみせる!」

こうして——ストレンジの真の目的が明らかになり、レイトキたちの闘いの意味がより鮮明になった。二つの道、二つの未来が今、対峙する。彼らは正しい未来を掴むため、いよいよ最終決戦へと歩みを進めるのだった!

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