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第二十七章③
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その時、詠美がライエルを鋭く睨んだ。
「見たか、騎士!貴様は、この街を利用して、『王の心に最も響く愛の告白』という名の『究極の心理戦』を仕掛けたのだな!」
「詠美、違う。これは幻惑魔法だ。気を抜くな」
「何を言うか!『気を抜くな』という言葉こそ、『私がお前を愛している』という『究極の暗号』!」
詠美は、ライエルが幻惑魔法陣を通じて、「お前の厨二病設定が可愛い」と告白してくるのを待っていると確信し、全身の魔力をコントロールしようと集中し始めた。
そして、不意に、ライエルが詠美の耳元で、ごく冷静な声で囁いた。
「詠美。今夜の夕食は干し肉だぞ」




