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第二十六章②
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砂漠の幽霊列車は、減速することなく突っ込んできた。
ライエルは剣で砂鉄の装甲を叩くが、硬すぎて歯が立たない。
「レオンハルト!魔法で動きを止めろ!」
「承知!『暴風の美学・超特急』!」
レオンハルトが巨大な竜巻を発生させ、列車にぶつけるが、列車は砂塵を撒き散らしながら、強引に竜巻を突き破ってきた。
ミリーは、状況を冷静に分析した。
「この魔物は、『執着』がエネルギー源よ。砂漠で道に迷い、故郷に帰れない旅人の『帰宅への執着』を吸い取っているわ!」
「『執着』だと!?」
ライエルは、詠美を振り返った。
詠美は、すでに『愛の暴走モード』に入りかけていた。
「騎士!この列車は、貴様が私との『愛の帰路』を拒む『究極の試練』!貴様の『冷酷な愛』を、私が『熱い愛の蒸気』で溶かしてやる!」
詠美の体から、『愛の矛盾』の黒い鎖が再び噴き出し始めた。




