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第二十四章④
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詠美は、意を決して、ライエルの名前を叫んだ。
「私の『最も愛する者』は、冷徹な騎士、ライエル! そして、私の『最も恥ずかしい秘密』は……!」
詠美は、心の中で、「干し肉が好き!」と叫ぼうとした。
しかし、口から飛び出したのは、予想外の言葉だった。
「私の……私の『最も恥ずかしい秘密』は……ッ!この『中二病の厨二病の王の威厳』が、実は『騎士を振り向かせるためだけに、無理して演じている設定』ということです!本当は、ただの女子高生が、騎士と仲良くしたいだけなんです!」
詠美は、『王の設定』という究極の仮面を、『愛の試練』で引き剥がされたのだ。
「あ、あああああああ!!!!」
詠美の体から、『純粋な自己否定の羞恥心』が、島を揺るがすほどの巨大な光となって噴き出した。
石像は、「ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ」と唸り、先ほどよりも遥かに大きく輝く巨大な宝玉を吐き出した。
『真実の試練』は、『真実の羞恥心』によって、完全にクリアされたのだ。




