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第二十二章 船上の愛と突然の魔物アタック
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一行は、港町サファイアから出航する貨物船に乗り込んだ。
目的地は、遥か海を隔てた『賢者の島』。
船上でも、詠美の『不治の病』は続いていた。
詠美は、甲板で海を眺めるライエルの後ろに立ち、『究極の愛の駆け引き』を仕掛けていた。
「フン!騎士!貴様、私に『船旅』という『ロマンチックな密室空間』を与えることで、『愛の試練』の最終ステージを始めようとしているのか!」
「違う、詠美。次の島へ行くには、船しかない。それに、船倉にポチの餌も積んである」
「何を言うか!『ポチの餌』は、私への『家庭的な愛の暗示』!貴様は、この王に『ポチの世話』という名の『未来の家庭像』を押し付けているのだな!」
ライエルは、海図を広げながら、完全に無視を決め込んだ。
その時、船倉から、甲高い悲鳴が聞こえてきた。
「な、何だ!?」
船員たちが騒ぎ出す。
船倉には、『闇の触手』を持つクラゲ型の魔物が侵入していた。
この魔物は、触手で獲物を拘束し、『最も愛する者の声』を幻聴として聞かせ、精神を破壊する。




