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第二十一章 嫉妬の黒鎖と騎士の究極の献身(自爆)
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港町サファイアのカフェテラスは、一瞬にして「嫉妬の終焉」の場と化した。
詠美の体から噴き出した強烈な黒い鎖の魔力が、町娘とライエルを包み込もうとする。
「な、なななッ!この『愛の試練』、あまりにも『究極のドS』すぎる!騎士!貴様、この王に『究極の嫉妬』で、港町を破壊させたいのか!」
詠美は、『嫉妬の力』が制御不能になる恐怖と、ライエルが町娘に微笑みかけた『裏切り』の屈辱で、全身を痙攣させた。
ライエルは、町娘を押し出し、詠美に向かって真っ直ぐに叫んだ。
「詠美!抑えろ!いいか、これは『試練』ではない!ただの『状況』だ!お前の嫉妬で港を沈めるな!俺は……俺はただ、お前のことが...」
ライエルは、「お前のことが好きだ」と素直に言えば、詠美の感情が一気に『喜び』に転じ、魔力が暴走すると直感した。
彼の目的は「魔力を発動させること」ではなく「魔力の暴走を止めること」だ。
そこでライエルは、究極のコメディ展開、すなわち「騎士自身の羞恥心自爆」を選んだ。




