第十八章②
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詠美は、ライエルに詰め寄った。
「黙れ、ミリー!そして聞け、騎士!貴様が私に『究極の羞恥心』を与えることで、この王の『真の愛の力』を引き出した!貴様の『愛の試練』は、見事だ!だが、これ以上私に『恥ずかしい詠唱』をさせるな!」
詠美は、ライエルに抱きつきそうになるのを必死で耐えながら、『王の命令』として『愛の試練の停止』を求めた。
ライエルは、玉座の間に残された唯一の宝箱を開けながら、冷静に答えた。
「分かった、詠美。もう、お前に『恥ずかしい詠唱』はさせない。その代わり、この魔王城で手に入れた『王の報酬』をやる」
宝箱の中には、金銀財宝ではなく、大量の干し肉と、一冊の古びた裁縫セットが入っていた。
「干し肉はポチとゼルガディスに。そして詠美。これはお前にだ」
ライエルは、裁縫セットを詠美に手渡した。
「な、何だ、騎士!この『裁縫』は、私に『花嫁修業』をしろという、『究極のプロポーズ』か!」
「違う。お前のローブは、魔将軍戦で破れている。自分で直せ。それとも、俺に『素の姿』を晒したまま旅を続けたいのか?」
ライエルは、目を細めて言った。
詠美は、ライエルの言葉に、『究極の愛の駆け引き』を感じ取った。
(くっ……!騎士め!私に『裁縫』を命じることで、『家庭的な愛』を試しているのか!そして、『素の姿』という『究極の誘惑』まで!)
詠美の『不治の病』は、裁縫セット一つで末期症状に陥った。




