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第十八章 虚無の玉座と愛の病の末期症状
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魔王城の真のボス、『究極の自律型ゴーレム』を『愛の羞恥心ブースト』で撃破した一行は、玉座の間に残された破壊の残骸の中にいた。
玉座は空っぽ。
そこにあったのは、「私が最強の魔術師だ!誰も私を理解できない!」と走り書きされた、七十年前のミリーの日記のような羊皮紙だけだった。
「フン!やはり、この城には『真の終焉の王』は存在しない!このロードこそが、『唯一の王』なのだ!」
詠美は、ライエルに『究極の羞恥心』を晒した直後で、顔はまだ赤いが、すぐに『王の威厳』を取り戻した。
ライエルは、静かに玉座の間の壁を見ていた。
「詠美。魔王城の目的は、この『虚無の玉座』の存在を世に知らしめることだったようだ。真の魔王はいない。この城は、『最強の魔術師の遊び場』だった」
レオンハルトは、羊皮紙を優雅に拾い上げた。
「ハァ……つまり、この旅は、『厨二病の王女』が、『七十歳のロリ魔道士のいたずら』に付き合わされた、『究極の茶番劇』だったというわけだね」
ミリーは、クッキーをかじりながら、悪びれる様子もない。
「あら、ごめんなさい。でも、おかげで詠美の『真の力』が発動したんだから、結果オーライよね」




