第十七章⑤
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爆発が収まった玉座の間で、ライエルは、詠美に背を向けたまま、静かに剣を杖にして立っていた。
詠美は、『羞恥の極み』で涙と鼻水を流しながら、ライエルに掴みかかった。
「騎士!貴様、なぜ……っ!なぜ、『あんな痛々しい詠唱』を……っ!貴様は、私に『究極の恥辱』という名の『愛の告白』を……!」
ライエルは、詠美の体を優しく支え、静かに、しかし強い確信を込めて囁いた。
「詠美。俺は知っている。お前の力は、『素の感情』でしか発動しない。そして、お前が『最も恥ずかしい』と感じたとき、最強の力が出る。俺はただ、お前の力を信じた。それだけだ」
ライエルは、詠美の『王の仮面』を、『愛の羞恥心』で完全に剥がし、『ありのままの黒崎詠美』を認めさせた。
詠美は、ライエルの目を見た。
そこに『ドSな愛の鞭』はなく、ただ『疲れた騎士の献身』があった。
彼女の『不治の病』は、『究極の純愛』によって、『末期症状』から『治癒不可能』へと進行した。
ゼルガディスは、包帯を全身に巻きつけながら、歓喜の声を上げた。
「見よ、王よ!『愛の力』が『羞恥の極み』で爆発した!これこそ『終焉の道』!今こそ、この城を『ポッチー・ファイナル・ラヴ・エンド・キャッスル』に改名するのです!」
こうして、「愛の羞恥心」で魔王城の真のボスを撃破した一行は、最強の力を手に入れた愛されポンコツ王女と、その献身的な騎士と共に、異世界での受難の旅を続けるのだった。
魔王城の玉座には、誰もいなかった。
そこは、最強のロリ魔道士が五十年間遊んでいた場所に過ぎなかった。




