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第十五章 騎士の裏切りと終焉の王の真の絶望
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魔王城の入り口。
結界が、一行の行く手を阻んでいた。
ミリーの言葉、そしてゼルガディスの「承認されない孤独」という厨二病設定が、詠美の力のヒントであることは明確だった。
結界を破るには、『純粋な絶望と否定』の感情が必要。
それは、詠美の『素の感情』の最も深い部分に触れること、すなわち『ライエルを失う恐怖』を具現化させることを意味する。
ライエルは、剣を地面に突き刺し、苦渋の表情で目を閉じた。
(俺の役目は、このロードを守り、魔王城に辿り着くこと。そのためには、『騎士の倫理』に反する行動を取らねばならない)
彼は、決意を固め、静かに詠美に向かって歩み出した。
詠美は、ライエルの真剣な眼差しに、再び『究極の告白』を予感し、全身の血が沸騰するのを感じた。
「な、何だ、騎士!貴様、この『王の威厳』を、『愛の魔術』で屈服させるつもりか!無駄だ!私の『不治の病』は、貴様の『愛』では治せん!」
詠美は、羞恥心から目をそらし、必死に『王の仮面』でガードを固めた。




