第十四章 魔王城目前!そして不協和音の発生
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翌朝、一行はついに魔王城が聳え立つ山脈の麓に到達した。
岩と溶岩がむき出しになった荒涼たる大地の中、禍々しいオーラを放つ巨大な城塞が、まるで地獄の蓋のようにそびえ立っている。
詠美は、ポチの背中で木の枝の剣を構え、震える声を『王の威厳』で覆い隠そうとした。
「フン!ついに辿り着いたぞ!『終焉の王の御座』!騎士よ、貴様らの『忠誠心』が、この王を導いたのだ!感銘を受けるがよい!」
ライエルは、冷静に魔王城の構造を観察していた。
城の周りには、目に見えない防御結界が何重にも張り巡らされている。
「詠美。ここからは、これまでとは比べ物にならない防御機構がある。不用意に魔力を放つな」
「何を言うか!『王の魔力』こそが、この城の『通行手形』なのだ!」
詠美が、無駄に魔力を放出させようと意気込んだ、その時。
ゼルガディスが、ロープに繋がれたまま、顔の包帯を震わせ、深刻な声を上げた。
「くっ……王よ!この城から発せられる魔力……それは、師の『光の力』とは対極にある!この城の『真の王』は……」
「黙れ、ゼルガディス!貴様の『邪な考察』など、このロードの『終焉の光』が全て否定する!」
詠美は、ゼルガディスが真実に近づいている予感がし、反射的に怒鳴りつけた。




