第十一章②
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一行は山間の道を抜け、広大な平原に出た。魔王城の山脈が、遠くに見える。
その平原で、彼らは、三体の岩石でできた巨大なゴーレムの群れに遭遇した。彼らは、魔王城の近くを警備する、強力な魔物だった。
「チッ、また『雑魚の群れ』か!騎士、白薔薇、行くぞ!」
詠美は、ポチの背中で木の枝の剣を振り下ろし、『終焉の王』の威厳を示そうとするが、もちろん何も起こらない。
ライエルは即座に剣を構え、レオンハルトはゴーレムの『岩の装甲』を剥がすための魔術を準備する。
「詠美!ポチから降りろ!戦闘だ!」
ライエルは叫ぶ。
「フン!何を言う!このロードは、『戦況を見守る』のが仕事だ!貴様らも、『王への愛』で戦え!」
ライエルは舌打ちし、ゴーレムの攻撃を受け止める。レオンハルトの魔術は、硬い岩の皮膚に阻まれ、効果が薄い。
「くそっ!効かない!こいつらは『愛』ではなく、『物理的な衝撃』でしか崩せない!」
レオンハルトは汗を滲ませる。
その時、ロープを解かれたゼルガディスが、興奮した顔で叫んだ。
「王よ!チャンスです!この『岩の防御』は、『孤独な魂』にしか届かぬ!今こそ『終焉の王』の『孤独の力』を発動するのです!『承認されない孤独』を叫び、敵を滅ぼせ!」
ゼルガディスは、『厨二病の論理』で詠美を煽った。
詠美は、ライエルが苦戦しているのを見て、焦燥感に駆られた。
「くっ……!なぜ出ない!『孤独の力』よ!」
彼女は、必死に『孤独』の感情を作り出そうとするが、昨日のように力が湧き上がらない。




