第十章③
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「フン!『知性を持った蓋の番人』か!騎士!貴様は『終焉の王』を庇え!」
詠美は、ライエルを庇うようにポチの背後に隠れながら、相変わらず指示だけを出す。
ライエルは即座にガーディアンに肉薄し、その硬い装甲に剣を打ち込んだ。
キィン!という甲高い音と共に、剣は弾かれる。
「硬い!レオンハルト!魔力で装甲を剥がせ!」
「任せろ、騎士くん!『白薔薇の真の力』を見せてやる!」
レオンハルトは、派手な炎と氷の魔術をガーディアンに叩き込む。
魔術の嵐が巻き起こるが、ガーディアンはビクともしない。
「くそっ、効かない!こいつは『術者への感情』で防御力を変えている!僕が『美学のない詐欺師』と見下しているから、防御が固いんだ!」
その様子を見ていた詠美は、安全なポチの背中から文句を言う。
「何を言うんだ、レオンハルト!貴様は『予備の眷属』として、もっと『王への愛』で戦え!そうすれば、敵も怯む!」
「君の『王への愛』だと?僕の知ったことか!」
その時、ガーディアンが、ライエルめがけて巨大な光の槍を放った。
「ライエル!」
詠美の、素の悲鳴が森に響き渡った。
ライエルは、詠美を庇うように一瞬身を引いたため、光の槍を完全に避けることができなかった。
左腕を切り裂かれ、その場に片膝をつく。
「くっ……!」




