表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/38

お前は俺が仕留める!

「この街、大概のものはこのカードで支払いが出来るから」


 奈穂は真一郎を連れて星研究所近辺を案内していた。


「あのオッサン、どんだけ金持ちなんだよ?」

「そこは私らが気にすることじゃないから」


 真一郎は転生させられたこの世界での生活に不安を抱いていた。


「なあ? 俺等っていつまでこの世界にいなきゃいけないんだ?」

「元の世界に戻りたい? 私はこの世界が好き」

「元の世界でどんな生活してたんだよ?」

「内緒! ってか前の生活に未練なんか持ってちゃダメだよ」


 奈穂は真一郎の背中を強く叩いて行きつけのカフェに入っていった。


「星博士の話聞いてなかった? 私ら前の世界では死んだ事になってんだって」

「そうだっけか? まだあのオッサン信じてねえから」



 真一郎は新聞を取って窓際席に着いた。


「この世界には元号ってねえのか?」

「そうゆうの気にしたってしょうがないじゃん」


 奈穂は真一郎の斜め前に着席してメニューブックを取った。


「まっ、アンタは頭脳明晰キャラだから仕方ないか」

「キャラって言うな!」 


 奈穂は注文品を決めてメニューブックを真一郎に渡した。


「すいませーん! 注文お願いしまーす!」


 従業員が真一郎らのテーブルに2人分の冷水とおしぼりを運んてきた。


「私、カフェラテ」

「俺はマンデリン」

「どちらもホットでよろしいですか?」

「はい、真一郎もホットでいい?」

「いいよ、それにしてもガルファー団のガの字も出てねえな」


 真一郎は新聞を元の場所に戻した。


「奈穂、俺等はガルファー団倒すこと以外は何も考えなくていいのか?」

「そうだよ! 私らは身体張ってんだから」


 注文品を運んできた従業員がカードリーダーを差し出した。


「ここではカードを差し込んで支払い済ませるんだよ」


 奈穂はカードをカードリーダーに差し込んで真一郎の分もまとめて支払い手続きを済ませた。


「おごりは今回だけだからね」

「そりゃどうも、ゴチになります!」


 真一郎は奈緒に会釈してマンデリンコーヒーを一口飲んだ。


「きゃー! 助けてー!」


 店外で逃げ惑う人々を見て真一郎と奈緒は席を立った。


「いくよ!」

「わかった!」


 奈緒は従業員に「片付けといて」と告げて真一郎と共に店を出た。


「出たな、ガルファー団!」


 襲いかかってくるガルファ兵を倒しながら変身する真一郎と奈緒である。


「貴様らがフェーマスターズか?!」


 フェーマブルーとピンクを待ち構えていたのは、ヤジュル獣将の配下ドカルとガルファビースト・ガビクロサイである。


「ガルファー団の怪物2体か? サイとドラゴン?」

「俺は行動隊長のドカルだ! このガルファビーストと一緒するな!」


 フェーマブルーは「知るかよ!」とフェーマウェポン・サーベルモードで斬り掛かった。


「そんな太刀筋で俺に勝てると思っているのか!」


 フェーマブルーの攻撃を軽くいなすドカルである。


「何熱くなってんのよ!」


 フェーマピンクはフェーマウェポン・ショットモードでドカルとガビクロサイを攻撃しつつ、ブルーの元に駆け寄った。


「アンタ、頭脳明晰キャラでしょ?」

「あの行動隊長って奴、なんかムカつくんだ!」


 フェーマピンクは「コイツもヤバい」とため息をついてドカルとガビクロサイに攻撃を続けた。


「雑兵みたいには倒せないよ」

「お前はそう思ってろよ! 俺が行動隊長って奴を片付けてやるからよ!」


 フェーマブルーはドカルに斬り掛かった。


「もう、知らないからね」


 フェーマピンクもフェーマウェポンをサーベルモードにしてガビクロサイに向かっていった。


「おりゃー!」


 フェーマピンクはジャンプしてガビクロサイの頭上からサーベルモードを振り下ろした。


「ガルルルッ!」

「うわ、やっぱ皮膚硬っ!」


 フェーマピンクはガビクロサイに跳ね除けられて壁に打ちつけられた。


「いったー、やっぱ接近戦は無理か〜」


 フェーマブルーはドカルに斬りつけられる一方だった。


「うわっー!」

「フハハハッ! フェーマスターズなぞ問題では無い!」


 フェーマブルーはドカルの剣の腕に翻弄され放っしだった。


「くそっ! フェーマスーツって何の役にも立たねえのかよ!」


 フェーマブルーはフェーマウェポンをショットモードに変えた。


「フハハハッ! 剣では俺にかなわいと認めたか」

「うるせぇ!」


 フェーマブルーはドカルを狙撃しながら駆け寄った。


「馬鹿めが!」


 ドカルは剣でことごとく光弾を弾き返した。


「かかったな!」

「なんだと?」


 弾き返された弾丸から糸が噴出しドカルにまとわりついた。


「くっ、なんだこれは?」

「コーキングストリングだ! フェーマエレメントをなめるな!」


 フェーマブルーは左手の指をパチンと鳴らした。


「うわっ!」


 ドカルにまとわりついているコーキングストリングに高圧電流が流れた。


「フェーマブルー、凄い・・・」


 フェーマピンクはブルーの戦法に感心しつつも、ガビクロサイに攻撃を続けていた。


「そっか、フェーマエレメントをあんなふうに使えば」


 フェーマピンクが両手で球をかたちづくった時、フェーマレッド、ブラック、イエローが到着した。


「わりい、遅くなった!」

「もう、何してのよ〜。あのサイの怪物ムッチャ皮膚硬いんだから〜」


 フェーマブラックはブルーの元へ駆け寄った。


「フェーマブルー、大丈夫か?」


 フェーマブルーはブラックを押しのけてドカルに斬りかかった。


「お前は俺が仕留める!」


 フェーマブルーはウェポン・サーベルモードを青白く発光させてドカルに斬りつけた。


「おのれ!」


 ドカルはサーベルモードで左眼を斬られながらもコーキングストリングを払い、自らの剣でフェーマブルーの脇腹を貫いた。


「て、てめえ・・・」

「フェーマ元素の事、何も知らないとでも思ったか!」


 フェーマブラックはフェーマウェポン・ショットモードでドカルを撃ち、ブルーからドカルの剣を抜いた。


「邪魔なんだよ・・・」


 フェーマブルーはブラックに悪態をつきながら意識を失った。


「少しは痛い目に合わないと駄目か、フェーマレッド!」


 フェーマブラックはブルーを背負ってレッドの元に駆け寄った。


「ここは一旦引くぞ!」

「冗談じゃねえ! こいつら片付けなきゃ被害が大きくなるだけだ!」

「フェーマレッドの言う通り、サイの皮膚が硬いならこれよ!」


 フェーマイエローはウェポン・ショットモードでガビクロサイの口の中を集中攻撃した。


「グババッ!」


 ガビクロサイは口から火花を吹き出して仰向けに倒れた。


「あっ! そうか身体ん中は硬くないのか」

「よっしゃ! 俺はあの竜みたいな怪物を始末してやる!」


 フェーマレッドはウェポン・サーベルモードでドカルに斬り掛かった。


「よせ! フェーマブルーもやられたんだぞ!」

「俺は気合いの入れ方が違うんだよ!」


 ドカルは左手から怪光線を発射して姿を消した。


「逃げやがった!」

「フェーマレッド、サイの怪物に集中攻撃だ!」


 フェーマブラックの指示により、ブルーを除く4人でフェーマウェポン・ショットモードを構えた。


「奴の口の中を狙え!」


 ガビクロサイの口の中に光弾が命中し爆発四散した。


「急いでブルーを研究所に運ぼう!」

「任せて、フェーマタンク!」


 フェーマピンクはフェーマエレメントで万能戦車・フェーマタンクを製作した。


「すげぇ、戦車できちゃうんだ?」

「とにかく、ブルーを研究所へ」


 フェーマスターズはフェーマタンクに乗り込み星研究所へと向かったのである。

 


 


 




 

あけましておめでとうございます!


今年もできるだけ短いスパンで投稿していくつもりです!


昨年末は「小説家になろうラジオ大賞」に向けて3作品投稿致しました。

早速多くのアクセスや評価をいただき、有り難く思います。


さて、フェーマブルーはガルファー団の行動隊長・ドカルと一騎打ちの末に傷を負ってしまいました。


果たしてフェーマスターズはどうガルファー団と闘うのか?


それは次回以降のお楽しみにと言う事で、乞う御期待!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ