5人の若者に感謝しよう
ガルファー団本拠地が大爆発して一ヶ月が過ぎた。
「星博士、貴方が結成させたフェーマスターズのおかげで我が国の平和は守られました。国民を代表して感謝致します」
星は首相官邸に呼ばれて総理大臣・叶崎から勲章とフェーマエレメントの生産許可を与えられた。
「犠牲になった5人の若者にも勲章を与えてやってください」
星は叶崎に頭を下げた。
「5人の若者に感謝しよう」
叶崎は秘書にフェーマスターズ名義で勲章を授与できないか確認させた。
「では、失礼させていただきます」
星は首相官邸を出て取材陣に囲まれた。
「星博士、ガルファー団なるテロ組織を率いていた残間三郎容疑者は未だに『グーラ総帝に操られていただけだ!』と供述しているようですが」
「彼は優秀な研究者でした。私のような凡人には感じられない何かを感じていたのでしょうか?」
「博士が凡人? いやいやフェーマエレメントを発見しあらゆる物質に変換可能にした星博士が凡人だなんて」
星は取材陣に一礼して迎えの車に乗り込んだ。
「なあ? フェーマスターズとかって言うコスプレヒーローの正体は何だと思う?」
「若い男女で時計みたいな変身アイテムを左手にはめてたらしいぞ」
「私が取材した限りでは彼等には戸籍がないんだって」
「何だそれ?! 家族とかいねえのかよ」
「行きつけだった飲食店に聞き込みしたんだけど、過去が無いなんてほざいてたってよ」
「星博士も叩けばホコリがでそうだな」
取材陣は情報共有を約束して各社に戻っていった。
いつもご愛読いただき、ありがとうございます。
ガルファー団は壊滅し、ザロ副帝こと残間三郎も逮捕されて、フェーマスターズを結成させた星博士は総理大臣が勲章を授与されました。
間瀬真一郎ら5人はどうなってしまったのか?
グーラ総帝は単なる幻なのか?
今回は短めのエピソードになりました。
そろそろラストが見えてきました。
最後までお付き合いいただけたら幸いです。
では、次回もお楽しみに!




