マグナン、てめえはただの人形だ!
ドカル獣将が死にフェーマブルーも爆発に巻き込まれて姿を消した。
「まずはフェーマブルーを片付けたな」
ブルーを攻撃していたガロバルカンがドカル獣将の剛剣を拾った。
「呆気ないものだな。ヤジュル獣将を殺してまでその地位を継いだ割には」
ガロランチャーも別方向からブルーを攻撃したのだ。
「しょせん、ドカルは次期総帝の器で無い事が証明された」
「来るぞ!」
ガロランチャーは上空にミサイルを発射した。
「ミサイル接近! レーザーで対応する」
フェーマザーシップのコックピットにはフェーマブラックとピンクがいた。
「ガルファロイドの分際で戦闘母艦に攻撃するなんて生意気よ!」
ピンクはレーダーでガロランチャーが放ったミサイルを捕らえた。
「ザーシップレーザー、発射!」
フェーマザーシップの先端部からフェーマザーシップレーザー砲が発射され、ガロランチャーが放ったミサイルをことごとく破壊した。
「ねえ? ついでにガルファロイドもやっつけちゃう?」
「いや、ガルファロイドはレッド達に任せよう。我々は例の孤島に向かう!」
「ガルファー団の本拠地か否か、ギャンブル〜!」
「何かしらの手掛かりが掴めるはずだ」
ブラックはガルファー団本拠地とおぼしき孤島へと、フェーマザーシップを向かわせた。
「おのれ、ガルファー団本拠地へは行かせぬ!」
ガロランチャーはフェーマザーシップに再びミサイルを発射しようとするが、ガロバルカンに止められた。
「何故止める?」
「戦闘母艦は専門外だ」
ガロバルカンはガトリング砲を地面に発射した。
「どこに撃っておる?」
「まあ見ておけ」
ガロバルカンとガロランチャーに向かってきたのは、フェーマオート1と2である。
「おいイエロー、あのガルファロイド馬鹿なのか?」
「油断しちゃ駄目! えっ?」
オート1と2の進行方向の地面からガトリング弾が飛び出してきた。
「ヤバい! オートから降りて、すぐ!」
レッドはスロットルを最大限に吹かせた。
「馬鹿! 死ぬ気?!」
「お前は好きにしろ!」
イエローは地面からのガトリング弾がエンジンに当たったのを確認して、オート2から飛び降りた。
「オート2、許して」
イエローが地上に転げ落ちた時、オート2は転倒して爆発を起こした。
「オラオラオラ! オート2の仇を取らせてもらうぜ!」
レッドはガロバルカンに向かってオート1を自動走行させてジャンプした。
「な、何だと?」
オート1はガロバルカンに激突して爆発した。
「くそっ! 貴様ら許さんぞ!」
ガロランチャーはレッドに向けてミサイルを発射しようとするが、フェーマカー3にはね飛ばされて上にカー3レーザーで破壊されてしまった。
「待たせたな」
カー3を運転したのはブルーである。
「残るはあいつだ!」
ブルーが指差した先にマグナンがいた。
「ガロランチャーとガロバルカンを破壊するとはな」
「こっちもオート1と2をなくした。マグナン、てめえもなんか地位とか狙ってんのか?」
マグナンは人間の女性の姿になった。
「どういうつもり? その姿でお情けもらおうってってそうはいかないよ!」
イエローはフェーマウェポン・ショットモードでマグナンを撃った。
「マグナン、お前を傷つけさせはせぬ!」
マグナンの前に出現し、ショットモードの光弾をはね返したのはゾロン甲爵である。
「出やがったな! てめえがゾロンか?」
「フェーマスターズ、貴様らにマグナンを破壊させはせんぞ」
「なるほどな、ゾロン。お前も大崎牧子さんに惚れてたって訳か」
ブルーが何を言っているのか、レッドとイエローは理解出来なかった。
「おいブルー! 何いってんだ?」
「そうよ、大体なに? その大崎って」
「星のオッサンや研究仲間がゾッコンだったオンナだ。マグナンそっくりのな」
ゾロン甲爵は左手から怪光線を発射するが、ブルー達に簡単に避けられてしまった。
「動揺してんのか? ゾロン!」
「黙れ!」
「マグナン、てめえはただの人形だ!」
マグナンはゾロン甲爵の前に立ちはだかり、元のアンドロイドの姿に戻った。
「ゾロン甲爵、私のプログラムに大崎牧子の人格を反映させようとしたが、大崎牧子は争いを好まないオンナだった。違いますか?」
「マグナン、私の最高傑作であり青春のすべて」
イエローは「キモっ!」と吐いて捨てた。
「フェーマイエロー、お前との勝負だけがプログラムを越えた充実が得られる。この場所で最後の勝負をしたい」
マグナンは右手からカードを発射し、イエローに受け取らせた。
「マグナン、勝手な事は許さんぞ!」
「ならば私を廃棄処分にでもなさったらどうです?」
ゾロン甲爵はマグナンと共に姿を消した。
「イエロー、罠かも知れんぞ!」
「ガルファー団の手掛かりが掴めたらオッケーじゃないの」
イエローはレッドの背中を強く叩いてカー3に乗り込んだ。
「ブラックとピンクが先乗りしてるから」
イエローはカードを確認した上で、ガルファー団の本拠地をカー3のナビ機能に入力した。
「行くよ! レッド、ブルー」
「カー3で行けるとこなのか?」
「秘密のトンネルがあるみたい」
レッドもカー3に乗り込んだのを確認して、ブルーはガルファー団本拠地に向かったのである。
いつもご愛読いただき、ありがとうございます!
いよいよ、フェーマスターズとガルファー団の戦いも佳境を迎えるのか否か?
ガルファー団の幹部達と星博士との関係性とは?
では、次回も乞う御期待!




