フェーマレッドとブルーは片付けました
ガルファー団の作戦指令室にヤジュル獣将とドカルが転がり込んできた。
「ヤジュル獣将、お怪我はありませんか?」
ヤジュル獣将はドカルを蹴り飛ばした。
「触るな! 化け物めが!」
ドカルは剛剣をヤジュル獣将に向けた。
「き、貴様・・・」
「俺はガルファビーストじゃない! お前の遺伝子に竜の遺伝子を組み合わせて作られたお前の分身だ!」
ドカルは剛剣でヤジュル獣将の腹を貫いた。先程フェーマブルーから受けた傷を狙ったのである。
「ドカル、何の真似だ・・・?」
「お前がザロ副帝にしようとしてた事をしたまで」
ドカルは剛剣を抜いてヤジュル獣将の脳天から斬り伏せた。
「何事だ?!」
ザロ副帝が作戦指令室に入ってきて、ヤジュル獣将の遺体の眼を閉じさせた。
「ドカル、説明せよ!」
ドカルはザロ副帝に跪いて頭を深く下げた。
「フェーマレッドとブルーは片付けました」
「ガルファビースト製造工場ごとか?」
「不覚にも転送される時にフェーマブルーも一緒に、レッドもガビクラゲと共に」
「流石は星(博士)が集めた奴ら、敵ながらあっぱれ!」
「フェーマスターズをお誉めになっておられるのですか?」
ザロ副帝はドカルの肩を叩いた。
「敵ほど自らを高めてくれるものはない。お前をここまで高めたのもフェーマブルーがいればこそ、違うか?」
「は、ははっ!」
ザロ副帝はサッと跪いて頭を下げた。
「グーラ総帝陛下がお出になられる」
ドカルが更に頭を下げると、炎のホログラムとしてグーラ総帝が出現した。
「我はグーラ総帝である。ドカルよ、何故ヤジュル獣将を手に掛けた?」
「はっ! 恐れながらヤジュル獣将はフェーマレッドとフェーマブルーを始末するためとは言え、ガルファビースト製造工場を爆破させた責任として、私めに斬れと仰せになりました」
「ふははははっ! ドカルよ、偽りを言いおって。まあよい、たとえ創造主であっても容赦なく斬り伏せるその心構え、気に入った」
ドカルは「はっ!」と平伏した。
「ザロ副帝よ、我が認可する! ドカルを次期総帝候補とし、獣将の位を授ける」
「すべてはグーラ総帝陛下の仰せのままに」
グーラ総帝は姿を消した。
「次期総帝候補、ドカル獣将!」
ザロ副帝はドカル獣将の前に立ちはだかった。
「は、ははーっ!」
「ガルファビースト新工場が完成するまで、残存するガルファビーストを使い残りのフェーマスターズを片付けよ!」
「ははっ! すぐに取りかかります!」
ドカル獣将は作戦指令室を出て行った。
「ドカルよ、俺はヤジュルみたいにはならんぞ」
いつもご愛読いただき、ありがとうございます!
ヤジュル獣将は配下のドカルの手にかかり絶命しました。
新たに次期総帝候補となったドカル獣将ですが、ザロ副帝は何やら企んでいるようです。
ま、悪の組織なんで!
果たして、フェーマレッドとブルーはガルファビースト製造工場の爆破に巻き込まれて生命を落としたのか?
フェーマピンクの回復はいつか?
フェーマブラックとイエローはどうするのか?
それはまた、次回以降のお楽しみにと言う事で。
乞う、御期待!




