お前らは誰だ? 俺も誰だ?
「真一郎! 起きろ!」
「いつまで寝てんの? いい加減起きなさい!」
カズマは夢の中で「真一郎」なる人物が起こされれているのだと認識し、自分はもう少し寝ようとした。
「おい! 寝るな!」
カズマは何者かに身体を揺すられた。
「何だよ!」
「博士がお呼びだ!」
カズマは眠りを妨げた連中を睨みつけた。
「お前ら一体?」
「まずは起きろ」
カズマは仕方なく身を起こした。
「真一郎、アンタは間瀬真一郎! ホラッ!」
カズマを見下ろしている若い男女4人のうちのひとりが手鏡を差し出した。
「えっ? 鼻毛のチェックでもしろってか?」
カズマは鏡を見て我が目を疑った。
「だ、誰だ? 俺は誰だ?」
「こうなるわな、俺たち5人は転生させられたんだ」
「て、転生?」
カズマは周囲を見てドラマのセットかと思った。
「は、はぁ~ん! ドッキリか? その手には乗らんぞ」
カズマはソファーから離れて壁に向かった。
「おいおい、セットとでも思ってんのか?」
カズマの身体を揺らしていた若い男が彼に近づいた。
「な、何だよ?」
「メンバー紹介しておこう。俺は熱血キャラの不破豪太。手鏡を渡したのが皮肉屋キャラの周山里香。あとは仕切り屋キャラの衛藤大毅とあざとキャラの田代奈穂」
「キャラって、自分で言うか?」
「この世界ではお前は頭脳明晰キャラの間瀬真一郎だ。それを受け入れろ」
「はあっ? 俺はやすっ、うっ!」
「転生前の名前を言おうとしたり書こうとすると、頭痛が起きるんだ」
「何なんだ? お前らも俺のこの身体も」
「詳しい事は星博士から説明がある」
「星博士?」
カズマ、いやここからは間瀬真一郎
としておく。真一郎は壁を強く叩いた。
「真一郎、とにかく司令室へ急ぐぞ」
不破豪太
は真一郎の肩を後ろから掴んで司令室へと向かった。
「やっと5人集合か」
「真一郎に合う負債者が中々見つからなかったみたいたがら」
「もう! 大毅も里香も何ムズい事言ってんの?! 行くよ!」
田代奈穂
も衛藤大毅
と周山里香
の背中を押して司令室へと向かった。
いつもご愛読いただき、ありがとうございます。
カズマは間瀬真一郎なる人物に転生し、同じく転生させられた不破豪太、衛藤大毅、周山里香、田代奈穂とどう関わっていくのか?
それは次回以降のお楽しみにとう言う事で、乞う御期待!