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この世界では鬼が嗤う−桃太郎rebirth  作者: 弁財天睦月
「狂宴」

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118/156

4-4

4本足の獣が5匹。

マンダリンオレンジの毛並に白い稲妻模様の見るからに獰猛そうな獣たち。

カプセルから出現してグワアァァァと大きくなって4メートルはあるだろうとする体躯たいく

大きくて力もあって、そして俊敏。

かなりの強敵になる。


麝霧はわかっている。

あれらに指示を出しているのがあの人間の女、麗舞であるということを。

「操り師」である自分と似たような能力を持った人間。

なかなかおもしろい組み合わせになったものだと思わずニヤニヤしてしまった。

要はお互いのどちらかが倒れるまでってことになる。

そうなると有利なのはどちらだ?


闘い慣れている麝霧は瞬時に作戦を立案。

大きいのが4体。

それらに1匹ずつの猛獣ガウオをあたらせて翻弄させるでけでもいい。

残りの1匹と自分とであの人間の女を葬り去れば作戦終了。

簡単だ。


1匹のガウオが持国天に向かっていった。

持国天が剣を振るがかわされる。

躱されたので追うことになる。

それで麗舞からは離されていく。

これで成功だ。

続いて増長天も離されていく。


「あれか•••」


哩と八掛が探しあててやってきた。

壊された街並を見つけた。

ホテル街でホストクラブが集まってるあたりだ。

そこから壊れた街をたどっていってこの場所に着いた。


「鬼ですね。

あの動物は鬼の世界にいる猛獣です」


「あのロボットみたいなのは?」


「わかりません。

初めて見ました。

あの獣を相手にしているので人間の兵器ということになるのでしょう」


「すると、あの女の人が能力を持ってる人か。

江戸時代だっけ?

昔から代々闘ってきたっていう一族の人?

なんかイメージが違うね。

たしかお寺の僧だと聞いてたけど、普通な感じだな」



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