ビキラ外伝「ガマ吉の犯罪」その他
魔人ビキラ外伝です。ショートショートショート話。
だいたい、一回でニ〜三話載せようと思っています。
次回、ビキラ本編は、日曜日の19日の、
お昼ほぼ12時台に投稿予定です。
もう連載が終わっていますが、同サイトに、
回文ショートショート童話集「のほほん」が、
111話あります。
良かったら、読んでみて下さい。
その1「ガマ吉の犯罪」
公園に絵を描きに来た趣味人の絵、さらには学校からスケッチに来た生徒たちの絵を盗む怪盗ガマ吉を、公園の近所の喫茶店に追い詰めた魔人ビキラ。
「喫茶店のマスターもやっていたなんてね」
カウンターの中に居るガマ吉に話しかけるビキラ。
「もう、観念しなさい。証拠は上がってんのよ」
「嘘だ!」
言下にいうガニ股のガマ吉。
「嘘だけど」
正直にゲロするビキラ。
「絵を盗んで逃げるあなたらしい姿は目撃されているのよ!」
「うむ。後ろ姿の特徴が、お主と似ていなくもないのじゃ」
と、ビキラの肩に立つ古書ピミウォ。
「あとは、絵を発見すれば、動かぬ証拠となろう」
「出てきなさい、そこから!」
「ふん。先に好きなだけ探せば良いだろうが、この喫茶店を」
「その口ぶり。さては、すでに盗んだ絵を隠したわね」
「さあ、知らねえな」
カエル顔のガマ吉が、ぷいっとソッポを向いた。
「いいから出て来なさい! カウンターから」
「逃げられては困るでな、店内を探す前にお主を縛るのじゃ」
「このままで縛ればいいだろうが」
ガマ吉は居直った。
「カウンターにこだわるわね。さては、カウンターの中にあるのね、盗んだ絵は?!」
「いや、正確には、中とは言えない」
ガマ吉は自分の股を見ながら言った。
「いや、中かも知れない。どうなんだろう?」
ガマ吉もまた正直にゲロした。
(蛙股に溜まる絵か)
かえるまたに、たまるえか?!
*** *** ***
その2「花畑迷路」
魔人ビキラは、素浪人ププンハンと古書ピミウォを従えて、野外運動公園の、ヒマワリの巨大迷路に挑戦した。
「ピミウォ、飛び上がって上空から見ちゃ駄目よ」
さらに注意をするビキラ。
「ププンハン、爪先立ちしないで!」
そしてガチで迷う魔人ビキラたち。
「うぬう。なんか、いやらしい目がこっちを見ている気がする」
と、ビキラがボヤき始めるのを、
「気の迷いだと思います」
「迷ってしまって、錯乱しておるのではないか、ビキラよ」
などと、なだめる素浪人と古書。
「いや、絶対、エロい目が!」
と、視線を険しくして辺りを睨む魔人ビキラ。
さすがの第六感だった。
(迷路エロい目)
めいろ、えろいめ!
また、後書きに書くべきことを、前書きに書いてしまった。
不注意千万。
申し訳ありません………。
ではまた、日曜日(19日)に。




