第八十四話「妖艶のプリザード魔人ユービ」の巻
「続・のほほん」に間違って投稿した、「魔人ビキラ」の第八十四話です。中身は同じです。
誤投稿、申し訳ありませんでした。
「続・のほほん」には、食事の後で、ビキラを消して、「のほほん」な作品を投稿します。
魔人ビキラは街でばったりと、フェイクブレイバーズのメンバーと出会った。
サプリメントブルーのフード付きローブを着たおばさんだった。
ビキラと一緒で、ぱっと見、魔人とは分からない。
のちに、ヒューマノイドプリザードと呼ばれ、恐れられる妖術師になるのだが、今はまだお喋り好きのおばさんだ。
「ねえねえ、ビキラちゃん。ウチのサヨさんねえ、街でこの頃、好感度高いらしいのよ」
(ヤバイ。この人の名前、思い出せない)
と思いながらも、話に付き合うビキラ。
「相変わらず、そこら中をぶっ壊してるのに?」
自分がそうだから、サヨもそうだろうと思い、断じた。
「どうしてよ。オカシイじゃない」
「サヨさん本人に聞いたら、『おウドン買ってるからかなあ』って言ってたわ」
「それ、絶対、誤魔化してるでしょ!」
ビキラは語気を強めて言った。
「うん。わたしもそう思う」
と、名前を忘れられたおばさん、ユービが同意する。
サヨさんの、捕り物の対応が誠実だからではないか?」 と、正論すぎて面白味のないコトを言う古書ピミウォ。
「まあ、わたしもサヨさんの言うおウドン、買いに行く途中なんだけど」
「あーー、買うんだ」
「だって、捕り物の時は、街のあちこちを壊してますからね。だのにおウドンを買っただけで好感度が上がったら、フェイクブレイバーズにとって良い事じゃないですか」
「街を壊しておるのはサヨさんだけじゃろう?」
「失礼な。わたしだって、転んだ拍子に路上の自転車を倒したり、植木を折ってしまったり……」
「あーー、あたしもやる。ゴミ箱を盾にしたら、つい、壊れちゃったり……」
「あっ、ここよ。サヨさんがウドン玉をよく買ってるスーパーは」
無論、興味本位でユービさんに付いて行くビキラ。
そして、麺類コーナーに行って、驚きの声を上げるビキラ。
「えっ?! ひと玉十五ポンですって?! 安いっ! これだけ安かったら買っちゃうわよ、好感度関係なしに」
「安い買い物をして、好感度も上がるのじゃったら、一石二鳥だのう」
とピミウォ。
「あたしも買うわ。今夜は焼きうどんパーティよ、ピミウォ」
「承知した!」
「この一番安いウドン、二十五玉もあれば良いわよね」
「あたしんトコは、九人分だから、十八玉で良いかな」
とユービおばさん。
ただ、ユービさんはすでに娘とは言い難い年齢だったので、好感度系の効果は薄いかも知れなかった。
ビキラはビキラで、娘とは言い難い性格だったので、やはり効果は薄いかも知れなかった。
(好感度ウドン買う娘)
こうかんど。うどんかう、こ!!
「魔人ビキラ」本編、残り二話。
明日は、
第八十五話「突撃! 水着コンテスト」の巻、を。
明後日は、
第一部最終話「守備隊のお姉ちゃん」の巻、を投稿します。
新シリーズは、タイトルだけは決めています。
「新・魔人ビキラ」です。まんまです。
なるべく短い話にしたい、という構想しかありませんが。
また、読み切りで連載出来たら良いなあ。




