アンデッドに関する覚え書き(R15)
ファンタジーに於けるアンデッドに関する話題です。
その性質上、死体に関する描写があります。
苦手な方はご注意下さい。
アンデッドモンスターとしての使用例は確認出来るが、アンデッドでは無い意味の方が強いと判断した語句は割愛。
shadow、shade、phantom、vision、spiritなど。
ただしapparition、odicは説明が必要と判断したので記述。
何がアンデッドかは、ここでは定義しない。
それはルールブックの仕事。
骸骨/白骨死体/スケルトン/Skeleton
伝承多数。動く骸骨、踊る骸骨。
日本のガシャドクロもこの範疇。
ゾンビ/Zombie
語源は西アフリカのンザンビ/Nzambi。神霊。
ハイチでブードゥー教に取り入れられて動く死体に。
プランテーションで強制労働させられた奴隷の暗喩という見方もある。
映画初出は『恐怖の城/ホワイトゾンビ』(1937)だそうで、意外と古い。
その後、吸血鬼の感染設定を取り入れられる。
グール/Ghoul
アラビアの伝承由来。
伝承では、悪霊や鬼の類ともとれる感じ。
墓荒らしや強盗の暗喩という見方もある。
ワイト/Wight
人・人物を意味する一般語句。
アンデッドとしての伝承は無しっぽい。
指輪物語の塚人/barrow-wight参照。
ミイラ/マミー/Mummy
ミイラ。
吸血鬼/ヴァンパイア/Vampire
吸血鬼。
レヴェナント/Revenant
古フランス語由来らしい。
蘇生者。動く死体。伝承あり。
リッチ/Lich
古英語で死体を意味する。
ファンタジー作品での初出はクラーク・アシュトン・スミス氏の作品らしい。
SRD記載。
ゴースト/Ghost
ゴースト。幽霊。
又は霊全般。
レイス/Wraith
ゴーストのシノニム。
指輪物語の指輪の幽鬼/Ringwraiths参照。
スペクター/Spectre/Specter
ゴーストのシノニム。
アパリション/Apparition
多義性の高い語句。
ゴーストのシノニム。魔物、妖怪、お化けの類い全般。幻、幻影。
不可算名詞で(宗教的な)出現の意味もある。
神仏、天使、ご先祖さま、聖人、聖女などが出現したとか、そう言う用例。
A系統では、骸骨系の容姿のアンデッドとして登場。
オディック/Odic
オドの力/Odoの形容詞形。
現代では疑似科学扱い。
大雑把に言うとフロギストンとかエーテルの親戚。
B系統で、何故かアンデッドとして登場。
ドゥルジ/Druj
ゾロアスター教由来。
伝承では悪神、悪霊の類い。Druj Nasuは女性。
B系統で、アンデッドとして登場。
ペナンガラン/ペナンガル/Penanggalan/Penangal
東南アジア、マレー半島、ボルネオ島の伝承。
空飛ぶ女性の首。ただし臓物付き。臓物はホタルの様に光る。
A系統では、アンデッド扱い。
SRD未記載。
バーバラング/Barbalang
フィリピンの伝承。
羽付き。戦場などで死体を漁る。
グールの一種と説明される事があるが、A系統ではアンデッド扱いではない。SRD未記載。
ワェクフェ/Wekufe/Heukufe/huecuveなど
南米先住民のマチュぺ族の伝承。
呼び名、綴り多数。
伝承ではどちらかと言うと悪霊。
A系統では、Heucuvaの綴りでアンデッド扱い。
SRD未記載。
ドラウグ/Draug/Draugr
主にスカンジナビアの伝承。
塚や墓で副葬品を守る死体。
追記(2021-07-30)
誤字修正。ワクフェ→ウェクフェ
ドラウグを追加。




