プロローグ
「片倉先生! 私に小説家になろうの分析の仕方を教えてください!」
「急にどうしたんだい、清水さん」
放課後の教室。清水栞の勢いに担任の片倉彼方は驚いた。
「私、小説家になろうで小説を書いてるんですけど、自分の小説があんまり読まれてなくて……
投稿してもPVもブクマもポイントもそんなに増えなくて、自分の小説って面白くないのかなって自己嫌悪になった事があるんです。その時に活動報告に愚痴を書いたんですよ。そしたら、コメントがついたんです」
「へぇ、なんて書かれたの」
「こんにちは! なろうの全体を知ったらポイントとか気にならなくなるよ。一度なろうを分析する事をおすすめするよ。データ分析はいいぞ! って書かれました」
「……なるほど」
「だから私、分析とかのやり方を調べたんですけどよくわからなくて。エッセイとか見てもプログラミングが必要とか、APIがどうとかで具体的なやり方が書いたのもなくて……」
「あぁ、だから僕に教えてくれと」
片倉は情報の先生でExcelやword、PowerPointなどの使い方を教えている。教えかたが上手くて人気の先生の一人。
「はい、先生の授業はわかりやすくて。授業の時に先生は趣味で分析とかやってるって聞いて……あの先生! 私にもデータ分析はできますか? プログラミングとかやったことないんですけど」
清水が上目遣いで聞いてくる。
「大丈夫、プログラミングが分からなくても、データ分析はコツさえ分かれば誰でもできるよ」
「私やってみたいです!」
その言葉に片倉は微笑みながら答える。
「じゃぁ、やってみようか」
こうして片倉先生と清水栞のなろう分析が始まるのでした。
「小説家になろう」それは日本最大級の小説投稿サイト。
日夜、多くの人たちが自分で創作した作品を投稿していく。2018年11月時点で60万もの小説が存在している。そしてユーザー数は140万人を越えている。
そんな巨大なサイトの中にいると、全体像が見えにくい。目に付くのはランキングに載っているような有名作品。
そんな作品と自分が投稿した作品を比べると、明らかに読まれてないし、ブクマやポイントも少ない。でも他の人はどうなんだろう?
そういう疑問を持ったのならばデータ分析がおすすめ!
他の人の情報や自分の立ち位置がわかる。あとは人気ジャンルやキーワードも知れたりする。是非やってみよう!
調べた項目はエッセイで発表すればさらにお得。分析エッセイはある程度の需要があるから結構読まれるぞ。
それに分析するといろんな発見があるよ!
つまりデータ分析はいいぞ~。
ちなみに、この小説の本文を読むとこんな事ができるようになります。
□なろうデベロッパーの使い方が分かる!
□WebAPIについて分かる!
□ExcelVBAが少し分かる!
□小説家になろうのデータ分析のやり方が分かる
□ヒストグラムが分かる
□ピボットテーブルが分かる
□グラフ化が分かる!
□スクレイピングが分かる!
□統計がちょっと分かる!
栞ちゃんと一緒にExcelを動かしながらやってみてください。すぐできるようになりますよ。
では始まりますよ~。