バッドエンド?
さて、ついに「第一位」幼なじみの海藤綾を堕とす日がきた。
僕の女達を使い屋上に無理やり呼び出した。
彼女達によってズタボロにされる綾の服と心。
既に布切れと化した衣類を手で押さえる彼女の姿を見ているとき、心の中で誰かが叫んだ。「お前はまだ間に合う」
なんのことかわからなかったが、その言葉は僕の未来を変えた気がする。
一人佇む彼女にそっと服をかける。
次の日から僕が仕向けたにも関わらず、僕の女達に狙われないよう綾と常に一緒にいた。
そう、昔のように。昔はいつも一緒だった。昔は…。
あの頃に戻りたいと心が言っている。その声に気づかせてくれたのはきっと「彼」だ。
彼が手に入れられなかったものを僕はもらった。そんな彼にとって、僕にとっての宝物である綾との時間を大事にすると誓う。
その思いが通じたのか、綾も昔のように接してくるようになった。
学校へ向かう通学路、彼女と手を繋ぎ信号が変わるのを待つ。
たわいもない話がこんなに楽しいなんて、手を繋ぐだけでこんなに幸福な気持ちになるなんて、僕は忘れてしまっていた。
いつまでも大事にしよう。
……………そのとき!
『ドンッ』という衝撃が背中に走り体が前に出る。
信号はまだ赤。
いつまでもとはいつまで続くのだろうか。
そんなことが一瞬頭をよぎった。
ここまで読んで頂きありがとございます。
これで第2章終了です。
次回第3章より本編クライマックスに入っていきます。
ちなみになんですが、このお話は出来る限り細かいところは削ぎ落としてるつもりなので本編終了後、各女性キャラ目線で細かい描写等を振り返り書かせて頂く予定(あくまで予定)です。
もしよろしければお付き合い下さいな。




