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東方剣士の流浪録  作者: かなた
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第二章 1

第二章開始です

.第二章

   1 

~アル・ファニラ近郊 メラスの縄張り周辺にて~

 ひっそりとした密林、街道からも離れており、商人や一般の旅人ならまず立ち入らない場所に、一人の少女が息を潜めていた。

黄緑色のケープを羽織ったその少女は、樹上の一際太い枝に立ち、周囲を見回していた。その少女はどこか『異常』だった。

身長は同年代の女の子より一段と低く、その顔にはあどけなさは無く、ひたすらに無表情だった。髪は『銀髪』と言うよりは『白髪』で、その髪も大雑把に切り揃えただけでろくに手入れをされていないのが分かる。それと同じように、ケープの下から伸びる手や足は雪の様に白く、一切の陰りを許さない。同様に顔も白いのだが一点、その双眸だけは違った。それはさながら、全てを焼き尽くすような深紅。もしくは、血でも染み込んだかのような緋。

 そんな鮮やかな緋の瞳を持つ少女の背には、少女の体と対比させれば『大きい』と評しても差し支えないロングボウを背負っており、肩には矢筒を掛けていた。

少女は草木の合間に眼を凝らし、何かを探していた。すると、少女の視線の先の草が風も無いのに不自然に揺れ、それと同時に銀色の髪がたなびく。それを認めるやいなや、背中のロングボウを左手で取り出し構えると、右手で矢を一本握り、弓に番える。そして、目一杯引き絞ると、右手を離す。

軽い風切り音が響き、矢は揺れた草とは少し後方に突き刺さる。一瞬遅れて、奇怪な鳴き声が森に木霊し、そして途絶える。

少女は弓を背中に戻し一息つくと、そのまま木の枝から枝へと飛び移り、矢を飛ばした方向へと向かい、そのまま木の下へと降りる。


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