新しいギルドカード。雰囲気的にアウトだね。
今、俺は膝枕をしている。だが、勘違いすんな?膝を貸してるのは俺だから。そして、俺の膝で寝てるのはギルドマスターのリアナである。結局、あの後泣き疲れたリアナは「えへへ、うん」を最後に寝てしまった。リアナの寝顔を見つつネビを睨む。
「ごめん。やり過ぎた…」
「俺の事を、思ってくれるのは嬉しいが…な?」
引き攣った顔をしつつリアナを起こさないよう返す。
「うん。…。」
「うにゅにゅ。おひゃようなの?」
って起こしちまったか?結構、注意してたんだけど…。
「おはよう、リアナ」
「はい、なの」
「リアナ?今の状況が、分かるか?」
「うーん?……はっ!?。神様のお兄ちゃん。そ、それに、神様のお姉ちゃん…」
「リアナ、神様のお姉ちゃんはな。本当は優しい神様だから怖がらなくてもいいだよ。偶々、機嫌が悪かっただけだ。気にすんな」
「はいなの。神様のお姉ちゃん、さっきは…ごめんなさいなの。」
「お、おお。ウチも、悪かった。スマン」
うん。仲直りが出来て良かった。
「ところで、リアナ?喋り方が変わってるんだが…」
「はいなの。普段は、敬語を使わないといけないの。でも、本当のリアナの喋り方はコッチなの」
「立場上って訳か」
「そうなの。それと、話変わるけどギルドカードの説明してなかったの。今気付いたの…」
「今、すれば問題ないだろ?」
また泣かれても困る。此処は、爽やか笑顔で返すのが無難だ。
「お兄ちゃんは、凄く優しいの。優しい人、大好きなの。」
優しいのは、君がネビより泣き虫だからだよ。それにね、俺より優しい人は沢山いるよ。それと、一応聞いておくけど…?「大好き」って言うのは、性格や人格が…って事だよね?そうだよね?
「ギルドカードは、個人を証明したりする大切なものなの。国の関所を通る時に必ず必要なってくるの。あと、高レートな売買をする時にも必要な場合があるから持っておくと凄く便利なの。でも、注意事項があるの。犯罪を犯すと、全てそれがギルドカードに記録されるの。だから、犯罪を犯した者は国境を越える事が出来ないし直ぐに捕まるの。それと、知ってるとは思うんだけど一応説明しておくの。ギルドカードは、序列(Rank)が存在するの。一番下のF(赤)、次がE(青)。D(黄)、C(緑)、B(紫)、A(銀)、S(金)、SS(透明)になっているの。序列(Rank)が、上れば上がるほど難易度の高い依頼を受注する事が可能になるの。あと、序列(Rank)がB以上になると指名依頼やギルド直々の依頼を断る事が出来なくなるの。更にA以上は、ギルド会議に強制参加。面倒くさい事極まりないの。」
ギルドマスターが、「面倒くさい」って言っちゃていいの?其れこそ、立場的に言えないはずでは?
「でも、それ。俺達には関係ないだろ?」
「確かに、そうなの。神様のお兄ちゃんに渡したギルドカードの序列(Rank)は色々とぶっ飛んでるの。態々、お兄ちゃんの為に【神災級】という序列(Rank)を作ったの。でも、序列(Rank)というよりステータスに近いの。それと神託で、どの国も伝わっていてるはずだから行けない国はないの。」
一応、説明しておく。S=国軍級。SS=世界級である。仮に、SSSがあったら、災害級である。つまり【神災級】は、それらの遥か斜め上を行くという事だ。
「魔国は?大丈夫なのか?」
「全然、大丈夫なの。魔国が一番、聖職者が多い国なはずなの。確か、魔国の王様は枢機卿の地位まで上り詰めた人なの。」
えっ、!?。一番、いや絶対、神を信じなさそうな魔国がっ?マジで?あー、でも逆にキチガイ信者って事も…。「信者以外は、殺せーーーぇーーキェェェエーーー」とかヤダな…。
「魔国の王様は、どんな奴なんだ?」
「温厚で、聡明な方なの」
「会ったこと、あるのか?」
「当然なの、魔国と精霊国は同盟国なの。それに、共同で暮してるの。ある意味、一つの国に近いの」
「精霊国?」
「ご主人、精霊国ってのはエルフ、妖精、精霊、神樹霊が集まって出来た国だ。」
「なるほ」
「今の精霊国の代理者は精霊王様なの。その、精霊王様が魔国の王様と仲が良いの」
「そんだけでっ!?共同生活しちゃうの?」
「魔国と精霊国の生活は凄く似てるから問題ないの」
「そ、そうなんだぁ。へぇ〜」
もうツッコむのが嫌になってきた。百歩譲って生活が似てるからって…しないただろ。てか、決め方が軽すぎるだろ。其奴らに、国任せて大丈夫か?
「関係ない、質問だが。この国は、魔国の王を勇者で殺るきだが…。精霊国はどういう立場をとるんだ?」
「正直、魔国を守る形になると思うの。でも、見つからないよう結界が張ってあるから問題ないとは思うの」
「そうか」
「はいなの。でも、獣人族にはバレる可能性があるの。だから、人間と獣人が同盟したら…。得に、イスワロドロス帝国やナイクノル皇国が…なの」
「此処は?」
「本当の事を言うと、ナイクノル皇国がアルトラリウス(聖国)に強要させてたの。」
「つまり?」
「勇者召喚の儀式が出来るのはアルトラリウス(聖国)以外は存在しないの。だから、ナイクノル皇国は脅しに近い事をアルトラリウス(聖国)に…」
「大体は、分かった」
つまり、「勇者を召喚しないと攻め落としてやるぞ」とかまぁそんな感じだろ。
「ご主人!!、日が暮れる。宿取りしねぇと」
えっ、そんな時間ですか?そうですか。まぁ、良いですけど。
「それなら、良いとこ知ってるの」
「えっ、マジで?」
「ギルド御用達の二つの宿があるの。一つ目は、安さ重視。二つ目、高いけど最高級品質の宿なの」
「なら、当然高い方だな。それに金はあるしな。あっ、あとリアナさぁ王白金貨を両替出来るか?10枚ぐらい」
「全然、大丈夫なの。でも、何に両替するの?」
「取り敢えず、銅貨と銀貨、金貨、白銀貨を2000枚。白金貨は、200枚。王白銀貨50枚。残りは、手数料ってことでやる」
「ご主人、約800万だぞ?手数料にしちゃぁ多くないか?」
「いんだよ別に…それぐらい」
「本当にいいの?それだと結構、手数料ぼったくりだよ?」
「大丈夫だ、両替頼む」
「分かった…。ご主人が、そう言うなら…」
「分かったの。お兄ちゃんとお姉ちゃん少しの間立ってて貰うことになるの」
「構わん」
「ウチは、ご主人に従うまで」
と言って俺達は椅子から立ち上がった。
「少し、机や椅子に離れて欲しいの」
「分かった」
椅子の周りから少し離れる。
「Gravity manipulation」
おお、この世界で初めての魔法だぁーー、テンション⤴︎ーー。
そして、手で机と椅子を持ち上げ退かしている。
アレ?なんか違う。俺が望んでいるのと。確かに、重力系の魔法だから浮かせる事は出来ないけどさぁ〜。いっそ、風系の魔法で退かせば良いじゃんか。
「お兄ちゃん、手伝ってほしいの。」
ん?なんか、可愛いく見えてきたぞ…がロリコンではないため可愛い止まりだ。残念だったな。えっ、俺の好みって?
そうだなぁ、例えば勝ち気な女性、身長が高い女性。年上とか、僕っ娘とか…。幼馴染み系とか…。肌が褐色とか。あっ、小悪魔系、ケモミミっ娘もありだね…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………。パーティに居たわ…。性格さえなんとかなればなぁ。ネビの口調と性格はありだがな。サクヤも全然あり。コウキは、整理がついていない。ヘルは…超ーょーーーぉー俺好みだ(黙っているならな)。
「お兄ちゃん?大丈夫?」
あっ、忘れていた。
「あ、ああ。それで、何をすればいい?」
「床に金庫があるの。床の板は、私が引っ張るからお兄ちゃんは私を引っ張って欲しいの」
どうやら、一階と二階の間に空間魔法で金庫を作ってるらしい。
「分かった」
「お願いなの」
そういって、床の小さい隙間に爪を入れて「んにゅーーーー。ひにゅーー!」と顔を真っ赤にしながら引っ張っている。爪が剥がれないように魔法をかけてるようだ。
「お兄ちゃんも、はやくーーー。一人じゃ無理なのーー」
「あ、ああ」
リアナのお腹を両手で、ホールドし引っ張る。結構、キツイな。リアナを引っ張りながら思う。無理矢理、ゴリ押しもあるがリアナのお腹が大変な事になるので出来ない。しゃぁない、ネビにも手伝ってもらう。
「ネビも手伝ってくれ」
「オーケーだぜ。ご主人」
そう言って俺の腹をホールドする。
「ご主人のお腹…堅い…。凄い(ぽっ」
「そりゃ、少しぐらい割れてる方がいいだろ。それより引っ張れよ」
「あ、ああ。スマン。ご主人、じゃぁ引っ張るから」
結構、腹にググッときて痛いので腹筋に力をこめる。ちょい痛いが…これぐらいなら大丈夫だな。
ーーーーーーー10分経過ーーーーーーー
「ニュゥーーーーー」
「………くぅー。」
「ご、ご主j、うわっ!?」
ネビが最後に言い切る前に板が外れた。が…イキナリ外れたので当然後ろに。
「ネビ、床に何k『ああ』」
ネビからボスンと音がした。そして、同時に少しバウンドする。倒れる前に柔らかいフカフカな何かをネビが置いてくれた。
「ネビ助かった、ありがとな」
「おん。」
「リアナ大丈夫か?」
「リアナは、大丈夫なの。お兄ちゃんとお姉ちゃんは大丈夫?」
「ネビのお陰で大丈夫だ」
ネビの胸が頭にあたっているが心を無にしながら返す
「ウチも大丈夫だぜ」
「なら、良かったの。それと…」
言葉の途中で右サイドの髪を耳にかける。な、なんか色っぽい。リアナって、こんな色っぽかったか?そんなこと事を考えていたら「んっ」と粋なりキスされ舌が口に入ってくる。あまりの出来事に頭の思考が停止する。ようやく働きだし時にはキスは終わっていて。
「リアナのファーストキス。ちゃんと責任とってほしいの」
は、ははい?頭の思考が働いき始めたが理解できない。
「おい。ネビ、此れはどういう事だ。正直、展開が…『……(ギュッ』お、おい?ネビ?」
いつ間にか、お腹にあったネビの腕が首のまわりをギュッしており、頭を俺の頭に乗せいる。(それと、頭の上で「クンカクンカ」とはなを鳴らしているが…俺の頭がまだ通常運転してないだけだよな。多分そうだよな。うん。)
「何かな?ご主人…?」
「さっきから、お前たち何か変だぞ!?」
何となく、雰囲気的にアレな空気だが…。「悟るな」と俺の頭が言っている。だから、悟らない。気付きもしない。そう、鈍感になろう。
「ご主人〜〜♬」
「お兄ちゃん、えへへ〜☆」
や、やばい、逃げよう。鈍感で何が何だかわからないが逃げよう。そう理性が「雰囲気的にいっちまえ」と告げている。…アレ?「逃げろ」じゃないのかよ理性!?何の為の理性だよ。オイ!?
「ご主人〜、逃げられないよぉ〜(ニコ」
「お兄ちゃ〜〜ん。楽しい事しよっか?(ニッコリ」
わぁ〜、屈託ない笑顔。それに、楽しい事って何だろう。全くもって、嬉しくないのは如何してかな?もう、しゃぁない。俺も男だ。覚悟を決めよう…。
「…。(ニコニコ」
「グヘヘ…。」
こうして、俺は……
「ご主jn〜。(すぴー」
「おにぃ〜(スヤスヤ」
……二人を眠らせたのであった。なにかを期待してた奴らに告げる。一体、何を期待してたのかな?ん?言うてみ?大衆の真ん中で。大声で。ほら?言うてみぃーや?ほらほら?
まぁ、さっきの雰囲気的に危なかったからな。妖気を無色にさせ、睡眠ガスと同じ効果にしてから空気中に溶け込ませた。正確に、言うなら睡眠ガスを吸った時と同じような反応を起こさせるように脳を化かした。ようは、脳に勘違いを引き起こさせた。当然、無害である。えっ、脳に影響はあるだろって?そこんトコロは、ちゃんと考えてるよ。最高神ですよコレでも←
さて、二人をヘルの居る場所に連れて行くか。流石にこのままっていうのはな…。職員が、床に倒れてるギルドマスターを発見したらと思うと…ガチ洒落にならねぇよ
あっ、そうだネビから貰った「禁書」があったし。魔法で、二人を連れていくか?
ヤベェ、ワクワクしてきたーーーー。
こうして、最高神は「禁書」の読み始め10分で読み終えつつ全ての魔法を覚えた。後、転移系統の魔法と空間魔法を応用して「Gate」(最高神が名々の)の魔法を作り出したのである。そして、「Gate」でヘルの居場所に二人を抱き抱え転移(?)するのであった。