店の味。そして、余った時間の活用は?
店で、飯なう。ネビのご機嫌取りの為に来たのだが、俺も腹が減りパンとスープを頼んでしまった。ネビと神は、ビール。コウキは、ジュースを頼んだ。
正直に言うと…美味くない。地球の料理の方が美味い。いいよねぇー、日本料理でしょ、中華料理でしょ、韓国料理、フランス料理、ドイツ料理、その他もろもろ。それに、インドのカレーとか…。
「冷えてないよ」
「だな」
「ですね…」
「自分で冷やせよ、氷ぐらい作れるだろ?」
正直、俺はビールなどは好きじゃない。チューハイ系、ワイン系の方が好みだ。甘味があるお酒が好きなのだ。「お子ちゃま」とゼウスに言われたが好きじゃないのだから仕方ない。
「私、魔法は使えないよ?どうやって氷作るの?」
「じゃぁ、ウチが作ったるぜ」
「僕は、自分で作れるから大丈夫」
氷を作り、飲み物が入ってる容器にポチャンと入れる。氷の入ったグラスを揺らして飲み物を冷やしている。俺も飲みたくなってきたな。よし、飲もう。
実は、飲み物を冷やして入れている空間があり冷蔵庫に近い。飲み物の種類は豊富である。そして、空間は時間が進まないよう設定してある。
(ワインは当然別だが…、熟成しないワインとかヤダろ?)
空間からレモンスカッシュを取り出す。
あっ、言い忘れてたけど自造酒なんだよ。凄いでしょ?
えっ、酒税法?ナニソレ、オイシイノデスカ? それに、バレなきゃセーフなんだよ。知ってたか?
妖気でグラスを作り、作ったグラスに氷をメッチャ入れる。そして、氷がメッチャ入ってるグラスに自作のレモンスカッシュを。グラスに注ぎ終わったら、グラスを揺らし氷がグラスにあたる音、炭酸の弾ける音を聴き。最後に、グビッと呑む。クヒァァァァー、我ながら最高ダネ〜☆。
実際の処、俺は酔わない体質だ。なので、正直ジュースを飲むのと大して変わらない。つまり、雰囲気で酔うのだ。
「あぁー、ズルーイ」
「ねぇ?それお酒だよね?」
「ご主人、ウチにも少し分けて」
「ズルくないだろ?これは、自分で造った物だ。それと、コウキ。俺は、歳的には遥かにお前より年上だぞ。」
と言い返す。そして、飲み切っていないグラスをネビに渡す。すると、にぱぁ〜と顔を輝かせた後グラスの口の部分を見つめ「良し、心の準備は出来たぜ」と呟き一気に飲み干す。一気飲みは、急アル中になるぞ?
「ご主人と、間接キス…しちゃたぜ(カァァァ」
おい、其方が目当てかよ…。それと、ネビ顔赤い。多分、酒の所為じゃないな。
でも、結構可愛いなぁ、おい。
ネビは、言葉遣いは荒いが、誰よりも乙女なのである。ゆえに、ギャップ萌えがパネェー。
「ぁぁぁぁぁぁあ、ネビちゃん抜けがけズルいぃ〜」
「か、か、かかかか間接、き、ききぃぃ、キスゥゥゥ、」
コウキさんや〜〜い、大丈夫か〜?お前も顔赤くなってるぞぉ〜?
「間接キスぐらいで騒ぐなよ。ていうか、話は変わるがギルドはここら辺にあるのか?」
この世界に、ギルドが存在してるのは確認済みだ。
「ひぇっ!?、え、えっと確かあったよ。此処からだと…五分ぐらいかな?でも、それが如何したの?」
「ギルドカードだね?」
確かにそうなんだが…
「この世界の管理神に早急に伝えて貰った方が早そうだな、何枚にしとく?」
さすが、ネビだ。俺の意図をしっかり理解している。そう、単なるギルドカードが欲しい訳じゃない。
あっ、!?いけっね、ギルドガードの説明していなかったわ…。
平たく言えば、身分証明書だな。えっ?ステータス見せればイイじゃんって?其処は、アレだよ。例えば、通行税を免除とか色々。
「そうだな、一応…6枚かな?どれくらい時間がかかる?」
ヘルとコウキは、「ギルドカードの話だよね?」と呟きこちらを見返す。
「如何だろうなぁ〜、大体2時間弱は掛かるんじゃねぇか?」
やっぱ、それくらいは掛かかるか…。まっ、しゃあない。
「そうか…。分かった。ネビ、管理神に連絡頼む。そして、余った時間は…」
「ウイっすご主人。それと、やっぱり…余った時間は…」
「「『奴隷を』買おうじゃないか」買うか」
ネビ、やっぱお前最高。
っ…。なんだよ二人とも何でジト目で俺を見るんだよ。イイじゃん、奴隷。奴隷を買うのは、テンプレだろ?