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世界偉人伝★えらいひとのはなし!  作者: 拝 印篭 
第一章 立志編
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 第四話 げすがーるず とーく

温泉回は続く。

「へっへっへ。おじょうさ~ん! ずいぶん、いいものもってるねぇ」


 璃々のタオルの下に手を突っ込み胸をいやらしくまさぐる刺客は、完全に死角を突いて現れた。


「うきゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


「あら、可愛いぽっち♡ つまんじゃオー♡」


 そのやり取りに俺は衝撃をうける! (つまめるほどあったんだ!)

 口に出して言ったら殺されるかな?


「ななななな、何ぃぃぃっ!? だだだだだだ誰ぇぇぇぇぇぇっ!?」


 璃々の後ろには、浅黒い肌でショートカットの少女が立っていた。全裸で! うん、嫌って程知ってる相手なんだけどね。


「は~い。君が町で噂の金髪美少女ちゃんかな? あたしは、桜田 さなえ。14歳、ちゅーにっ! 桜田本家の一人娘で、そこの勃起少年の一応許嫁だよ」


 うっ! バレテ~ら。


「さなえちゃぁぁん、だめだよぅ。びっくりしすぎてせきかしてるよぉ」


 石化している璃々に構うことなくさなえねぇは、後から来たもう一人を紹介する。


「後ろのひらがなしかしゃべれないのが、篠崎 まり。神童と同い年の12歳で二号さんの予定」


 こちらは、前髪ぱっつんのセミロング。肌は、さなえねぇよりやや白め。もちろん全裸。

 裸族が流行ってる訳ではない。基本、地元民がここ使う時は全裸がデフォである。


「っきゃああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」


 ……まだ、つまんでたらしい。石化から脱してじたじたと何とか逃れようと試みるも、体力、技術力に勝るさなえねぇから離れることは出来ない。

 あ、戦局に変化があった。


「だぁいじょうぶ。こわくないよぉ」


 まりが、暴れる璃々の頭を抱きしめに行った。あいつの爆乳で窒息しそうだ。ヤバい!! そろそろ限界だと思い止めに入ろうとするも、どうやら手遅れだったようだ。

「っはひゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!♡」

 完全に天国へ旅立ってしまったようだ。






















 ~しばらくお待ち下さい~

























「はぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁ、はぁ、はぁ、はぁ」


 まだ息の荒い璃々は、ようやく正体を取り戻すと、ジト目で二人をねめつけ


「で、誰よ。こいつら」


 自己紹介は聞こえていなかったらしい。


 改めて自己紹介をした三人だったが、璃々は、改めてこの島で生きる事の難しさを実感したらしい。


「なんなのよ。このぐだぐだな親戚関係!」


ここに来るまで親戚縁者も居ない寄る辺ない身と思っていたら、分家、本家に義兄の愛人候補まで紹介されるはめになるとは。


「きっと、覚えるべき親戚の数が三桁超えるんでしょうね……」


 諦観したレイプ目でOrzのポーズで佇む璃々。タオル解けそうなんだけど。


「それよりも」


 さなえねぇが俺の方へ攻撃対象を移してくる。


「なぁんで、こんな可愛い生き物独り占めしちゃってんのよ。健やかなる時も、病める時も、レイプする時も、常に一緒と誓い合った仲じゃないの!」


と、詰め寄ってくる。ち●こ揉むな!


「まだ、出会って三時間だぜ!」


「その、三時間で、既に温泉で混浴!? 恐ろしい子!」


 北島マヤを見るような目で見られた。


「しんちゃぁぁん、わたしももむぅ~」


 まりも、反対側に陣取りむにゅう、と押し付けてくる。だから、揉むな!


「人を無視してまっぱでいちゃつくにゃー!」


 あ、璃々がキレた。



 その後、話題は璃々の都心での生活に移行した。

 やれ、原宿だ、竹下通りだ、まるきゅーだ、アンアンだ、きゃんきゃんだ、と次から次へと話題がうつっていく。意外にも、この手の話題にまりの方がついてきていた。


「しまでは、かわいいふくとかうってないから、りりちゃんかしてぇ♡」


「いやよ! 胸ん所が全部伸びちゃうわ」


「金髪っちゃんは、セレブだけあっておしゃれさんだねぇ。下着メーカーどこ?」


「イタリアのっ、って、言えるわけないでしょ!」


 こっち見て睨まれた。


 こうなると、俺、いらない子だな。先に帰ると言い残し、脱衣所へと入る。

 当初の予定通り、女友達を紹介するという目的は果たせたようだし。



 璃々は、30分程遅れて帰ってきた。さなえねぇ達との間に何らかの協定が結ばれ、無事、国交が成立したらしい。それは重畳。


 夕食は、名物の島寿司と、我が家特製のくさやがおかずだ。普通のくさやは、トビウオなどの青魚で作るが、うちでは、赤イカなんかもくさやにする。ベースとなるつけだれが、独特の匂いをあまり出さないため、くさや初心者の璃々にも好評であった。島寿司にいたっては、辛子の味が妙に嵌ったのか、俺の分まで持っていった。まぁ、けっこう、好き嫌いが分かれる料理ばかりなので、気に入ったならなによりである。


 うちでは、未成年者の消灯時間は、十時半と比較的早い。まだ璃々の部屋は用意出来ていないため、今日のところは、俺の部屋で寝ることとなった。

 たまには、さなえねぇや、まりが泊まっていくこともあるので慣れたものである。

 蚊帳の中に布団を二つ敷いて寝る。璃々の布団は民宿の客間用なので、ふかふかだ。

 そっちへ入ろうとしたら、がるるるる!! と威嚇された。残念。

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