TYPE.N’
掲載日:2007/07/21
自らの終焉を前にして
人々の滅びがこれほどゆるやかに訪れるものだとは思わなかった。
Type.N それが滅びの名前そのものだった。ゆるやかに、
しかし確実にそれは人々の間に浸透していった。
最初に医療看護用にNurse Typeが実用化されたからだとか、諸説様々ではあったが
それはきわめてすみやかに世界に浸透していった。
そう、滅びは緩やかに、そうと知れない間に訪れていた。
願望を映す鏡とそれを叶える心地の良い部屋を与えられたとき、無常の快楽の中に人々は埋没していった。
そこは、一つの完結した世界だった。Type.Nと名づけられたその世界は、求める願望 その全てに応えた。まるで夢のように容易に
一つの完結した世界の中、人は人と触れ逢うことをなくし
そうして人々はその中で、あたかも古い靴を脱ぎ捨てるかのようにゆるやかに己の肉体を捨て去ってしまった。
そうして風化したその世界にひとつの金属片が転がり
そこにはただ一行こう銘打ってあった。
TYPE.NIGHT MARE
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