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心配性な 婚約者

作者: とと
掲載日:2026/01/22

読んでいただきありがとうございます。

「その様に優しくして下さるのは、何か後ろめたいことがあるのではないですか?」


「おや。僕のかわいいエレナ嬢は、何をそんなに心配してるんだい?」


今日は, 婚約者のエレナとカフェデート中。

口を尖らせたかわいいエレナが、プリプリと怒っている。


「お友達の令嬢に、アルバート様がかわいい女の子と,商店通りをお買い物しながら歩いていたと聞きましたわ」


「いつのことだい」


「日曜日の昼過ぎですわ、あの日はアルバート様私には急用だと言いましたわ、騎士の皆さんには、お付き合いする女性が複数いるものだとも聞きましたわ」


「あの日は、同僚が喧嘩の仲裁に入って怪我したから急に仕事に行かなきゃならなくなって、その喧嘩の後始末に街に出た時だな~。もともとは女の子が絡まれてそれを助けに入って喧嘩になったんだ。

その絡まれて子を送り届けるところだな~きっと」


「それに騎士だから彼女がいっぱいいるなんてこと無いよ」


「お仕事でしたの。

疑ってしまってすみません」


エレナが深々と頭を下げる。


「エレナ♪ 疑ったお詫びにあーんで。ケーキ食べて」


俺は頼んだチョコロートケーキをフォークですくい、エレナの口元に差し出した。


「む~。恥ずかしいです」


「はい。エレナ」


エレナは顔を真っ赤にして一口食べた。


なんでこんなかわいい子を傷つけやがって! あの金髪屑野郎。


妹にあの断罪を聞いて本当に、腸が煮えくり返った。





半年前、卒業式のパーティーで、エレナは、ベネム男爵家の赤頭令嬢を腕に下げた婚約者のマクロ公爵令息に、赤頭の物を隠しただの、突き飛ばしただの罪を着せられ、みんなの前で婚約破棄を言い渡された。


嫌がらせなど、そんな事実はひとつも無い!


エレナはもともと優秀なのに控えめで、聡明な女性だ、あんな赤頭なんて足元にも及ばない。


それも似たような婚約破棄は、パーティーで時々繰り広げられるらしい。

どれだけ頭が空っぽのやつが多いんだ。


婚約は少なくとも家同士の契約だぞ!


エレナにあいつより早く出会えなかったことが悔やまれる。




16歳のデビュタントでエレナを見た俺は一瞬で魅了された。


ミルクティーブラウンのふわふわの髪を、一度編み上げて後ろに流し、くりくりとした大きな青い瞳。

かわいかった~。


直ぐに婚約を申し込もうとしたが、既にエレナはあの屑の婚約者だった。


俺は、幸いにも学院でエレナと同級生になった妹のミランダに協力を頼み、遠くからエレナを見守った。

あの屑は、エレナのやさしさに漬け込み、何をしても許してもらえると思っているようで、好き放題だった。


ミランダもすっかりエレナと仲良くなり。

積極的に俺に協力し、常に証拠にできる記録や物証を残した。


エレナは、侯爵家の名誉を守るため、立派な公爵夫人になるために、文句も言わずあの屑に従い努力した。


そしてあの卒業パーティーだ。

うちの勇敢な妹は、さっそうと前に出て屑と赤頭の罪を白日の下にさらし、エレナを守った。


婚約破棄事件後、マクロ公爵は息子のオリバー(屑)を廃嫡した。今頃は平民の生活を満喫してる頃だろう。


マイラ・ベネム男爵令嬢(赤頭)は、厳格なベネム男爵に北の修道院へ送られた。


自業自得だ。



釣り書がたくさん届く中、ぼろぼろに傷ついたエレナは、ミランダの兄ならば信頼できると、俺を選んでくれた。


ミランダには一生頭が上がらない。



思い出して、イライラした俺は。癒してもらうため帰りの馬車はエレナを膝に乗せ、送り届けた。




✿ ✿ ✿




数日後、俺は騎士団の数名で、王都内を見回りに出ていた。


飲食店が連なる通りに入ると

ミランダのお気に入りのカフェに近づくと人だかりができていた。


「近づかないで」


ミランダの大きな声が聞こえる。


「エレナ!もう一度 俺が婚約してやる。父上に一緒に誤ってやるから!こっちに来い」


オリバーの屑が手を伸ばす。


「オリバー様!あなたの様に人を簡単に裏切り、捨てるような人は信じられません」


エレナの大きな瞳からみるみるうちに涙が零れ落ちた。


「あなたのせいで、私は男性が信じられなくなりました、また裏切られるのではないか。。。。。

あんなに私を大事にしてくれるアルバート様の事も疑い、直ぐに確認しなければ心配でいられないくらい。。。。。。。」


「アルバートって誰だ!浮気してるのか!」


エレナに掴みかかろうとするオリバーの腹を、俺は蹴り飛ばした。

人混みに吹き飛んだオリバーを仲間の騎士が捕らえる。


「エレナ」


崩れ落ちそうなエリアを抱きとめた。


「アルバート様、こんな私でごめんなさい。アルバート様が大好きなのに。私を裏切る、そんなことないってわかってるのに、疑って不安になって。。。。」


「傷がいえるには時間がかかる。

その分俺が、エレナが心配にならないようにいっぱい。いっぱい大事にするから」



涙でウルウルのかわいいエレナに思わずキスしそうになると、ミランダに思いっきり首根っこをつかまれた。


「お兄様!ここをどこだと思っているの!」




✿ ✿ ✿



その後オリバーを治安部隊に引き渡し、ミランダにがっつり説教された。


ついでに俺の重~い。遠隔見守りもエレナにばらされたが、重い愛にかえって安心した様子。


これからも心配性な婚約者をたっぷり甘やかしていこうと思う。




~終わり~


いつも誤字脱字などありがとうございます。


初の男性目線で、かっこいい妹(^^♪付きです。

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