第7章:2人きりのはずが、なぜか4人旅!?嫉妬と誘惑の任務編!
第7章:2人きりのはずが、なぜか4人旅!?嫉妬と誘惑の任務編!
男に変身したままの夢音と、クラリッサ――
2人は王都近郊の森に現れた“影喰い”の討伐任務に出発した。
クラリッサ「……本当に、あの夢音なのよね?」
夢音「まだ信じてもらえてない……?」
クラリッサ「ううん。信じてる。……でもね、なんか、ドキドキする」
歩くたびに鎧が触れ合う音と、わずかに照れた沈黙。
クラリッサの頬が、少しずつ紅潮していく。
(あのクラリッサさんが、こんなに女の子らしくなるなんて……)
夢音は苦笑しながらも、どこか嬉しそうだ。
だが。
その空気は――ぶち壊される。
「うっひゃあ~! 見つけたぞ、デート任務っぽい2人~~!」
木の陰から、**ちっパイ(小悪魔神官)**が飛び出す!
その後ろには、なぜかポーズを決めるジイカ(美少年)。
「さあ、ボクもついていくよ!だって夢音くん、今は男子なんだよね?男子寮の代表として調査しなきゃ☆」
クラリッサ「……は?」
夢音「……なんで来たの、2人とも?」
ちっパイ「任務とか知らんし!アンタが男のままで任務とか、そりゃ気になるじゃん!」
ジイカ「しかもクラリッサと二人きりって、危険だよ!心も、体も、いろんな意味で!」
クラリッサ「……(わなわな)」
こうして、2人きり任務は、なぜか4人旅に突入。
◆
目的地の廃神殿にて。
夢音とクラリッサが罠解除をしている隙に――
ちっパイ「ねぇ夢音……ちょっと、試してみない?」
夢音「な、なにを?」
ちっパイ「男のまま、キスしたらどうなるか♡」
夢音「ちょっ……!? ダメ、それはちょっと……!」
クラリッサ「……やめなさい、ちっパイ」
(※目が笑っていない)
ジイカ「クラリッサさんが独占するのはズルいと思う!ボクだって、夢音くんのファン第1号なんだから!」
クラリッサ「は?何その謎ポジション!」
夢音「お願い、静かにして、影喰いが――」
\ギャアアアア!!/
――本当に出てきた。
◆
突如、影の瘴気に包まれる神殿。
一瞬の混乱。
夢音がちっパイとジイカをかばって前に出る。
夢音「――任せて、俺が前に出る!」
クラリッサ「待ちなさい、夢音!」
夢音「信じて、クラリッサさん!」
その姿は、もはや“守られるだけの夢音”ではない。
トレーススキルで、クラリッサの剣技とジイカの速度をコピー。
さらに、ちっパイの聖域結界をトレースして影喰いを封じる!
\ズバアアッ!/
決着!
◆戦闘後
ちっパイ「……ねぇ、ちょっとカッコよすぎたんじゃない?」
ジイカ「悔しいけど認めるよ、ちょっと惚れた……!」
クラリッサ「……夢音」
夢音「はい?」
クラリッサ「今、キスしたら……戻るのよね」
夢音「うん」
クラリッサ「……じゃあ、もう少しだけこのままでいて」
夢音「……!」
クラリッサ「だって……私、今のあなたも、すごく好きになっちゃったから」
To be continued…