表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/80

パイギフト編:第1話「その願い、胸に刻んで」



夢音(オネェ形態):心優しき転移者。今は中性的な見た目&口調。


ちっパイ:小悪魔系神官。貧乳がコンプレックス。見た目は子悪魔美少女。


背景:任務帰り。ちっパイが精神的にダウン中。








「……いいよね、夢音は。何にでもなれて、みんなに好かれて……」


夜のキャンプ地。火の揺らめきの奥、ちっパイは膝を抱えてつぶやいた。


夢音は静かにその隣に腰を下ろした。

今の彼は、オネェの姿――けれど、その優しさはどんな形でも変わらない。


「……どうしたの、ちっパイちゃん?」


「……ちっさくて、子どもっぽくて、からかわれて。ずっと、嫌だったのに……。夢音には、みんな自然に惹かれてく。私がなにしても敵わない……」


「……そっか」


夢音は、そっと彼女の小さな背中に手を当てた。

その小さな身体がびくっと震える。


「でもね……自分のこと、そんな風に言わないで。ちっパイちゃんは、十分魅力的よ」


「……言葉だけなら、いくらでも言えるもん」


ちっパイが強がるように笑う。けれどその瞳は、今にも泣き出しそうだった。


夢音は、一拍おいて、そっと言った。


「だったら、証明してあげる」


そう言って、彼はちっパイの額に、そっと唇を落とした――


ぱああああああっ……!


柔らかい光が、2人を包んだ。


「な、なにこれ――えっ、あっ、ええええぇぇぇぇぇっ!?!?!?!?!?」


突如、ちっパイの胸元に……あきらかな、成長の兆しが!


「お、重っ……いや、待って、これ本当に……!」


彼女の身体が変化していく。自然なライン、美しい膨らみ――そして何より、自信に満ちた笑顔。


「……あ」


夢音は、やわらかく笑った。


「これが、“君が願った姿”。そして、君が信じてくれた“私”の力よ」


ちっパイは震えながら、自分の胸にそっと手を当てた。


「夢音……ありがと……っ」


光が収まり、2人だけの夜が戻ってきた。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ