第12章『オネェ夢音、華麗に参上!任務は胸を張っていきなさい!』
――任務開始前。とある村にて。
クラリッサ:「……なんで今回の任務、オネェのままで行くのよ……」
ちっパイ:「あたしは可愛いから大歓迎だけどさ……戦えるの?」
夢音(オネェver.):「あらぁん、ちっちゃいお姫様とツンツンの鉄仮面さんが心配してくれてるのねぇ?ふふっ……ありがと」
クラリッサ:「(むかっ……いや、可愛い……いや、なんか悔しい……でもドキッとするのはなんで!?)」
ちっパイ:「(イラッ……あたしが守るって思ってたのに……“この夢音”、強そう……負けそう……!)」
ジイカ:「(夢音が美しすぎて息できない)」
夢音(オネェver.):「さーて、今日の任務は【山賊のアジトに潜入して、捕らえられた村人を救出】ね。潜入なんて久々……でも、オネェになってから感覚が鋭くてたまらないの♡ みんな、ついてきて!」
――任務中。夜、山中の山賊アジト近辺。
夢音(オネェver.):「ふふ……暗闇で動くには、こうやって静かに忍び寄るのよ……って、ジイカ、音立てないでくれる?ドンくさいわぁ……♡」
ジイカ:「す、すみません……(ご褒美に聞こえる……)」
クラリッサ:「(ジイカ、ほんと駄目だな……)」
ちっパイ:「夢音……手、つないでもいい?」
夢音(オネェver.):「もちろんよ、可愛いちっパイちゃん……手、ぷにぷにねぇ……」スリスリ
ちっパイ:「~~~ッ!!(勝てるわけない……この包容力……ッ!)」
――バトル開始。敵に囲まれる一行。
山賊A:「へっ、なんだこりゃ……女装趣味か? なんだこの妙に綺麗なヤツ……?」
夢音(オネェver.):「女装? ふふ……違うわ。あたしは“夢音”。お前たちみたいな粗野な連中には、もったいないほどの存在よ?」
山賊B:「チッ、生意気な……やれぇ!!」
夢音(オネェver.):「……来なさい。魅了スキル《揺れる魅惑》、発動よ♡」
\キュウウウン……/
山賊全員:「!? うご……動け、ねえ……な、なんだこの美しさ……この胸の……揺れっ……!!」
ちっパイ:「って、私より揺れてるじゃねーかぁぁ!!」
クラリッサ:「ちょ、ちょっと目そらしなさいよ!そっちの山賊!そっちも!てかこっち見るなっ!」
夢音(オネェver.):「動けないなら終わりよ♡ 《スキル:トレースブレード》……クラリッサの剣技、借りるわね」
シュン――ズバン!
クラリッサ:「えっ、あたしの動きコピーした……!? ちょ、待って、うますぎない!?」
――あっという間に山賊たちは気絶&拘束。村人たちも無事救出。
夢音(オネェver.):「ふぅ……全員無事ね。よかった……さ、帰るわよ?」
クラリッサ:「……夢音……あんた、オネェなのに……いや、オネェだからかもしれないけど……すっごく頼りになって、かっこよかった……」
夢音(オネェver.):「あらぁ? 嬉しいこと言ってくれるじゃない……クラリッサちゃん、キスしたくなっちゃう♡」
クラリッサ(耳まっ赤):「い、言わなきゃよかったっ!!」
――夢音、オネェver.のまま絶好調。
だがその夜、また新たな“キス”の予感が――?