第11章『オネェ降臨!?キスと光と混乱の午後』
廃墟の神殿跡から戻り、束の間の休息を取っていた一行。
夢音はまだ、あのときのまま“幼女”の姿で、ふにゃりとした表情を浮かべながら日向でお昼寝していた。
ジイカ:「……(うわぁ……ちっちゃい夢音……天使……いや天界の宝石……いやもはや概念……尊すぎてしんどい……)」
彼は、じっと夢音を見つめていた。
スースーと寝息を立てる姿。ぷにっとしたほっぺ。つやつやの唇。
ジイカ:「……この、ほっぺ……触りたい……いや、ちょっとだけ……あの、挨拶の文化的なキスみたいな……」
ちっパイ:「……ジイカ、まさか……」
ジイカ:「我慢できな……いっ!」
──そして、事件は起こった。
ジイカ:「夢音、ちょっとだけ……ごめんよ……」
(チュッ)
夢音:「……んぅ……?」
\\ バァァァン!! //
突如、まばゆい光が辺りを包んだ。
ちっパイ:「うわぁぁ!? 今度は何!?」
クラリッサ:「……ま、また性別反転イベント!? でも今回の相手は……ジイカ……?」
光が収まったとき、そこに立っていたのは――
中性的で色気のある美形の“オネェ夢音”。
夢音(オネェver.):「……あらやだ……また変わっちゃったじゃないの……♪」
ジイカ:「え、え、え……!? なんで!? ほっぺだけでも!? ノーカンじゃないの!?」
ちっパイ:「ばっか!! 夢音のスキル、《好きな相手とキスしたら》って条件が“両想い限定”なんだよ!? お前、まさか……」
クラリッサ:「ジイカ……お前、実は夢音のこと……」
ジイカ:「ちがっ、ちがう!尊さが爆発しただけでッ!!本能が勝っただけでッ!!」
夢音:「まぁまぁ……あたしのこと、そんなに好きだったのね……ふふっ、可愛いわぁ♡」
ジイカ:「あぁぁっ、夢音が! 夢音がなんかヤバい方向に進化してるうう!」
ちっパイ:「うるせぇ変態!てめぇのせいだよ!」
クラリッサ(耳まで真っ赤):「……もう……夢音を勝手に可愛がらないでよ……!」
そして。
夢音(オネェver.):「……でも、ちょっと気分いいかも……この姿……強そうだし、色っぽいし……ちょっと任務、行ってこようかしら?」
ちっパイ&クラリッサ:「待てコラ!!」
──こうして、“オネェ夢音”によるドタバタ新章が、静かに幕を開けるのであった。