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第一章 世界を存続させる唯一の方法 1 かぐや
第一章 世界を存続させる唯一の方法
1 かぐや
世界を存続させる。
その役目を背負う少女には特殊な力があった。
その一つに、彼女の役目に反するモノ。世界を終末に導くモノの襲来を予見するというものがある。
終末への干渉力が大きな存在ほど、必ずその襲来前に予見にひっかかる。
強力な存在ほど、早く予見が可能。
そしてもちろん、対策したり準備したりも可能。
またも、その能力が反応した。
――このエリアを担当している『要』は……あの子には今回の敵は少し荷が重いわね。となると……また、君を頼ることになるね。
君には、戦える理由がある。戦う理由がある。戦わなければならない理由がある。
それらは私が強制的に押し付けた。そうしなければいけない流れを強引に作った。否応なしに決断を迫った。私自身の役目を遂行し続けるために、君は必須の戦力だったから。
そして、実のところ……今でも君を巻き込んだことを、少しだけ、引きずっている。