She is hiding something
莉音は日曜の深夜(月曜の午前)徹夜でゲームをしていた。
「ゲームさえあれば……私を起きていられる……! そして魔法の呪文を唱えていれば、仮に寝たとしても体は取り戻せるはず! 学校行きたい学校行きたい学校行きたい学校行きたい学校行きたい」
莉音は、学校行きたいと唱えながら、学校のある日の朝までゲームをしながら起き続けるという、はたから見たらやばすぎる女と化していた。
「しかしミサは凄いよねえ〜。私と違ってただ馬鹿で学校をサボってるわけじゃなくて、学校行くより価値のあることするために学校行ってないだけだもんね。このゲーム機を川に落として、私の努力の結晶であるセーブデータが消えた時は泣きそうになったけど、ミサに持っていったら一日で治しちゃったしねえ。同い年とは思えないわ……。あ、忘れてた! 学校行きたい学校行きたい学校行きたい学校行きたい学校行きたい学校行きたい」
ひたすらゲームをしながら、莉音は呪文を唱えていたが、午前7時を回った頃に急激な眠気に襲われて気を失ってしまった。
* * * * *
「どっち!?」
起床した莉音はすかさずスマホを確認する。
そこには『土曜』の文字が。
「うわあああああああん。学校行きたいって唱えてたのにー! 唱えるだけじゃダメなのかなあ。
あの時はホントに学校に行きたくないって願ってたし、心の底から学校に行きたいって願わないとダメなのかなあ……。そんなの無理だーーーーー!!!
それに、7時になるギリギリまでは意識があったんだけど、 7時までが“休み”の定義なのかなあ」
莉音は急いでカバンを開け、ノートを確認する。
授業ノートは取られてあった。
X当てのメッセージを書いた箇所を開く。
「あなたは誰?」→「すみません、言えないです」
「男なの?」→「はい」
「胸は揉むな」→「すみません、もう触りません」
「何が目的なの?」→「学校に行きたいだけです」
「体を返して」→「すみません、もう少しだけ貸して下さい。すぐに返しますので」
「やっぱり男じゃん!!!! いやあああああああああああああ!!!! ……でも、返してくれるの!? それに、学校に行きたいって……。子供に戻って青春を謳歌したいおっさんなのかな……。いやあああああああああああああ!!!!!! 早く返せえええええ!!!!!!!」
莉音は自分の体を抱きしめながら喚き続けた。
* * * * *
莉音はミサの家へ出向いた。
そして、学校でXと話してみて分かったことがあるかミサに聞いた。
「う〜ん。確かに男の子っぽいな〜ということは分かったんだけど、それ以外は何も分からなかった」
伏目がちにミサが答える。
莉音は疑念を抱いた。
* * * * *
「ミサほどの天才が何も気付かないはずがない。ミサは何か、隠している」




