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史郎と亮とオタク少女な直美ちゃん77

「ふひひ……し、史郎おじさんの見ちゃったぁ……け、けどあんな風になってるなんてぇ……」

「も、もう止めて直美ちゃん……うぅ……」

「ご、ごめんね史郎……心配だったからつい一緒に入っちゃったけど止めるべきだったよね……」


 結局あのまま三人でお風呂を済ませたが、その際に色々と触れて……反応しているところをばっちり見られてしまった。

 尤も今までだって直美の面倒を見てくる中で二人で一緒に入る機会はそれなりにあったし、亜紀にしても男女の意識が無く親しかった幼い頃はやっぱり一緒に入っていた記憶もある。

 それでも成長しきった二人の身体をもろに見てしまい、興奮しているところを見られたのはこれが初めてだった。


(あぁぁ……昼間の話があったからってこの二人を異性として意識して……しかもそこを見られちゃうなんてぇ……)


 気恥ずかしいやら申し訳ないやら、複雑な心境に陥ってしまう。

 しかしそれに対して女性陣二人は……特に思春期真っ盛りの直美は興味津々のようでどこか顔を赤らめながらもチラチラと俺の下半身へ視線を投げかけて来る。


(うぅ……寝間着の上からとはいえ何か落ち着かない……というか本当に直美ちゃんはこの手のことが気になる年頃なんだなぁ……)


 既にお風呂から出て寝間着に着替えて……更には意識を反らそうと夕食まで済ませているのだが、その最中もそして終わった今も直美はお風呂でのことを呟き続けていた。


「でもでもぉ……直美はああいう史郎おじさんの一面も知れてちょっと嬉しかったって言うかぁ……でもまさかあんなに……あ、あれがふつぅのサイズなのかなぁ……」

「え、えっと……多分どっちかと言えば大き……」

「だ、だからもう止めてってばぁっ!! この話はお終いっ!! 終了ですぅっ!!」


 この話を続けようとする女性陣の会話を今度こそ終わらせようと、無理やり断ち切るように叫んだ。

 そして俺はさっさと食器を台所へと片付けると、二人を置いて自分の部屋へと避難しようとする。


「あっ!? ま、待ってよ史郎おじさぁんっ!! まだ寝るには早いってばぁっ!! こーれーのゲーム大会がまだでしょぉっ!!」


 しかし直美はそんな俺の手を取り、文字通り縋りつくように……というよりナマケモノがぶら下がるような勢いで腕を絡ませてくる。

 もちろん胸に抱え込まれたことでその柔らかい感触が寝間着越しに伝わってきて……だけどそれ以上に直美の体重が圧し掛かってくる感覚の方がずっと強かった。


「お、重いってば直美ちゃんっ!! わ、わかったから離れてっ!!」

「やぁああっ!! 直美重くないもぉんっ!! このまま一緒に行くのぉっ!!」

「あ、あはは……じゃあ私は洗い物終わらせたら行くから……参加して、良いんだよね?」


 俺達の様子を見て苦笑しながらそう呟いた亜紀だが、最後だけ少し不安そうにしながらそう尋ねて来る。


「あったりまえでしょぉっ!! 史郎おじさんと二人でやっても直美が勝ってばっかりでつまんないもぉんっ!! だからおか……さ、三人でやるとちょうどいいんだからむしろきょーせーさんかなのぉっ!!」

「……ふふふ、ありがと……じゃあ急いで終わらせるから待っててね……」


 それに対して直美は当たり前のように叫び返して、その答えを聞いて亜紀は嬉しそうに笑いながら台所へと姿を消した。


(毎回律儀に聞いてくるなぁ亜紀も……眠る前に三人で遊ぶのも恒例になってるのに……遠慮、というより自分が直美ちゃんの楽しみを邪魔してないか不安なんだろうなぁ……)


 未だに亜紀は直美から母と直接呼ばれていないがために、本当に自分が関わることで直美が心の底から楽しめているのか不安なのだろう。


(直美ちゃんと正面から向き合うようになって……直美の優しさを知ったからこそ、気を使って混ぜてくれてるんじゃないかって思っちゃうんだろうなぁ……)


 長年直美と付き合ってきた俺の目からして、直美が亜紀と一緒に遊ぶことを本気で楽しんでいるのは間違いない。

 そして亜紀もまた直美と共に過ごせる時間をとても大切に想っているのだから、一緒に遊べることを喜んでいるはずだ。

 もちろん俺もそんな楽しそうに笑っている二人と過ごす時間は楽しくて仕方なくて、おかげで寝る前でのゲーム大会が恒例化してしまっているのだった。


(ただ、たまぁに盛り上がり過ぎて夜更かししそうになるのは問題だよなぁ……それと直美ちゃんのノリ……というか罰ゲームも……)


「にっひっひ~……よぉし、じゃあ今日は一番負けた人が一枚ずつお洋服を脱いでいく脱衣ルールでやろぉっ!!」

「な、何言ってるの直美ちゃんっ!?」

「えぇ~、お互いにさっき余すところなく身体を見せつけあったばっかだからいいじゃぁ~ん……直美もう少し、史郎おじさんの観察してみたいしぃ……」

「だ、駄目駄目駄目ぇ~っ!! 絶対に駄目ですぅ~っ!!」

「むむぅ……じゃあたすーけつねぇ~……お母……あの人の意見次第でってことでぇ~……にひひ~、あの人直美に甘々だからこれはもぉ決まったようなもんですなぁ~」

「ず、ズルいよ直美ちゃんっ!?」

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― 新着の感想 ―
[一言] だんだんお母さんの呼び方が長くなっていくような。 後二文字。 直美ちゃんは着衣のままだねえ、きっと。
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