史郎と亜紀⑰
【注意】
色々と過激なので後で微調整するかもしれません。
「史郎ぉ聞いてくれよぉ~、実は俺……」
「そうかよかったな、じゃあ俺急ぐからっ!!」
「ちょぉっ!? は、話しぐらい聞いてくれよぉっ!? き、霧島さん何か言ってやって……」
「ふぇぇっ!? ご、ごめん聞いてなかったけど嵐野君が悪いと思うよっ!! じゃ、じゃあ私たち帰るからっ!!」
「な……ちょ、ちょっと君たちぃいいっ!?」
何事か叫んでいる亮を完全に放置して、帰り道を走り抜ける俺たち。
流石にここまで露骨に友人を無視をすることに思うところがあるが、それでも立ち止まることはできなかった。
(すまん、マジで許せ……だけど今日だけは……この連休だけはぁ……)
家に近づくにつれ心臓の鼓動が痛いぐらい高鳴っていくが、これは走っているのが原因ではないだろう。
そもそも今日一日、それこそ家を出た時から授業中もずっと興奮し続けていたのだから。
「はぁ……はぁ……」
「ふぅ……はぁ……」
おかげで帰り着いたときには完全に呼吸は乱れていて、深呼吸を繰り返すことになってしまう。
尤もそれは亜紀も同じのようで、顔中を真っ赤に染めながら一生懸命息を整えていた。
しかしいつまでたっても鼓動は収まらない……この後のことを思えば収まるはずがないのだ。
「はぁ……はぁ……あ、亜紀……そ、それでその……」
「ふぅ……ふぅ……う、うん……え、ええと……と、とにかく鞄置こっか?」
「あ、ああそうだな……」
それでもある程度呼吸を整えると、亜紀と共に俺の家の居間まで移動して鞄を床に落とした。
「…………」
「…………」
いつもならここで他愛もないおしゃべりに移るか、ソファー辺りでイチャつくところだが今は無言で佇むことしかできなかった。
それどころか亜紀の姿をまっすぐ見ることもできず、視線を宙にさ迷わせてしまう。
(そ、ソワソワする……ソレに興奮しすぎてこのままじゃ……しっかりしろ俺、まだ昼間だぞっ!!)
午前中に授業が終わると同時に亜紀と合流してすぐに帰ってきたのだ。
当然まだまだ外は明るくてとてもベッドに入るような時間ではない……ベッドに誘えるような時間ではない。
(うぐぐぅ……こ、こんな気持ちで後五時間以上我慢すんのかよ……ご、拷問だぁ……)
ようやく約束の日を迎えて、亜紀との一夜を前にして落ち着けと言うほうが無理な話だった。
むしろ思春期真っ盛りの俺は、少しでも気を緩ませると今にも身体が動き出しそうなぐらい興奮してしまっている。
しかし同時に、愛おしい恋人と初めて結ばれるのだから優しく思いやりを持って接しなければという義務感のような思いも感じていた。
(お、女の亜紀のほうが負担が大きいんだから俺が頑張って気遣わねぇと……け、けどめちゃくちゃきつい……)
何も考えず抱きしめてキスをして、そのまま押し倒したい衝動に駆られるが必死に堪え続ける。
しかしこんな状態でいつまでも耐えて居られる自信はなかった。
「うぅ……あ、亜紀……その悪いけど一旦その……」
「えっ!? し、史郎っ!?」
「よ、夜まで自宅でさ……夜になったらこっちに来てその……じゃないと俺……俺もう……」
「ふぇぇっ!? し、史郎もそん……史郎はそんなに辛いの?」
「あ、ああ……しょ、正直もう限界が近い……ちょ、ちょっと頭冷やさないとシャレにならない……」
何とか亜紀を視界に収めないようにすることで少しでも意識を切り替えようとするが、それでも興奮は増すばかりだ。
だから距離を取ってもらいたかったのだが、そんな俺を亜紀は後ろからそっと抱きしめてきた。
(む、胸がっ!? 亜紀の胸が制服越しにっ!?)
豊かに育ってきた胸の感触が背中に伝わり、俺の理性を溶かしていく。
「し、史郎……無理しなくていいから……わ、私もう覚悟できてる……だ、だから史郎さえよければ今すぐ……」
「あ、亜紀ぃっ!!」
亜紀の言葉を最後まで聞くことなく、俺は振り返ると愛おしい恋人をはっきりと正面から見つめて……力強く抱きしめた。
「あ、愛してるぞ亜紀っ!! 俺お前の事世界で一番愛してるっ!!」
「うん……私も史郎のこと大好き……だ、だから……ひ、一つになりたい……」
「……亜紀、亜紀ぃっ!!」
完全に理性が吹き飛んでしまい、俺はその場に亜紀を押し倒そうとする。
しかし亜紀が微かに首を横に振る仕草が見えて、何とか最後の理性を総動員して押し留まった。
「ここじゃぁ……嫌……史郎の……ベッドがいい……駄目?」
「だ、駄目なわけないだろっ!! い、行こうっ!!」
「あ……っ」
火事場の馬鹿力とばかりに亜紀の身体をお姫様抱っこするように持ち上げた俺は、そのまま全力で自分の部屋へと向かった。
そしてそっとベッドに亜紀を横たわらせると、その上に覆いかぶさっていく。
「じゃ、じゃあ……こ、今度こそするぞっ!! ほ、本当に良いんだな亜紀っ!? も、もう止まれないぞ俺っ!?」
「…………うん、史郎なら……いいの……私の初めて……貰ってください」
「あ、ありがとう亜紀っ!!」
「だけど代わりに……史郎の初めて……史郎の全部……私に……頂戴、ね?」
「当たり前だろっ!! 俺の全ては亜紀のものだっ!! だから亜紀は俺の……っ!?」
叫ぼうとした俺の言葉を今度は亜紀が遮って、上体を起こして強引に俺の唇を奪い取った。
手を俺の首に回してしっかりと抱きしめて、まるで逃がさないとばかりにキスし続ける亜紀。
更に亜紀は舌を俺の口内に忍び込ませて、あちこちを舐め上げて蹂躙し始めた。
(あうっ!? あ、亜紀の方からこんな激しくディープキスしてくるなんてっ!?)
ジュルジュルと厭らしい音を立てながら、存分に俺を堪能しつくしてからようやく腕の力を抜いて顔を離した亜紀。
その表情は真っ赤に染まりながらも口元は緩み切っていて、何かを待ちきれないかのように息も荒く俺を潤んだ瞳で見つめてくる。
「あ、亜紀……っ!?」
「し、史郎ぉ……史郎史郎史郎ぉっ!!」
そして突然弾かれたように俺の名前を叫び出すと、こちらの顔に両手を添えなおして何度もキスを繰り返してくる。
「あ……んぷっ……はぁ……あ、亜紀お、お前もひょっとして興奮し……んぷぅっ!?」
「んぅっ……はぁ……史郎好き好き大好きっ!! 本当はずっとこうしたかったっ!! 私だって今日一日我慢してたっ!! も、もう待てないっ!! 史郎っ!! 史郎史郎史郎っ!!」
「つぅっ!? あ、亜紀っ!?」
何度も俺の名前を連呼しながらあちこちにキスをしまくる亜紀が、俺の襟を引っ張り首回りの肌を露出させるとそこに吸い付いた。
軽く歯を立てて、まるで俺に自らの印を刻み付けるように首回りにキスマークを付けていく亜紀。
「んぅ……はぁ……し、史郎……私の史郎……私のものだから……もっと印付けちゃうから……んぅ……」
「あ、亜紀……」
「んん……はぅ……し、史郎もつけていいから……私は史郎のものだから……す、好きにしてくれて……いいん、だよ?」
そこでいったん動きを止めた亜紀が、改めて俺と顔を見合わせてにこりと笑って見せた。
それは余りにも魅力的で、俺もまた弾かれたように亜紀の身体へキスマークを付けて回るのだった。
「亜紀……んっ……はぁ……愛してる……俺の亜紀……大好きだ……」
「うん、うんうん……私も史郎が大好……あ、んぅっ……」
亜紀好感度+10
「はぁ……し、史郎ぉ……そ、そこは……だ、駄目ぇ……」
亜紀好感度+10
「あ、亜紀ぃ……そ、そこは汚……あうぅ!?」
亜紀好感度+20
「あ、ああ……し、史郎のが……うぅっ!? い、痛ぁいっ!?」
亜紀好感度+30
「亜紀……亜紀っ!! 愛してるっ!! 大好きだっ!! 亜紀ぃいい……うぅっ!?」
亜紀好感度+40
「はぁ……はぁ……え、えへへ……し、史郎……大好きぃ……ま、まだ外も明るいし……も、もう一回してみちゃう?」
亜紀好感度+50
「い、いいのか? 正直亜紀が可愛すぎて全然収まらないから……じゃ、じゃあもう一回……な?」
亜紀好感度+60
「はぁ……はぁ……史郎……んぅ……つぅ……ふ、ふふ……い、痛いけど……し、幸せぇ……んぅ……」
亜紀好感度+70
「亜紀……亜紀ぃ……くぅぅ……っ!?」
亜紀好感度+80
「えへへ……史郎ぉ……まだまだ元気ぃ……ねぇギュってしてぇ……うん……このまま動いて……大丈夫だから……」
亜紀好感度+90
「亜紀ぃ……ぐぐぅ……うぅ……はぁ……はぁ……はぁぁぁ…………」
亜紀好感度+100
「……史郎ぉ」
「ど、どうした亜紀?」
「……痛くて眠れないの」
「うぅ……下手くそでごめんなさい」
「もぉ、そうじゃなくてぇ……眠くなるまでさ、お話ししてほしいなぁって……」
「……ああ、いくらでも付き合うよ」
「ありがとう史郎……大好き……」
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